“下端”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたん20.0%
した20.0%
したっぱ20.0%
したは20.0%
したはし10.0%
したば10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女はその靴のひもを、博士のズボンの下端かたんにまきつけてしばった。ズボンが靴をはいたように見える。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
だから、糸芯の周囲の蝋が全部熔け落ちてしまうと、芯が鉄芯にくっついて直立して、下端したのわずかな部分だけが、熔けた蝋に埋まると云う形になるだろう。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
うまれからのくるわものといえども、見識があって、役者の下端したっぱだの、幇間ほうかん真似まねはしない。書画をたしなみ骨董こっとうひねり、俳諧を友として、内の控えの、千束の寮にかくれ住んだ。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
石垣が東側の地形じぎょうから土台まで六間五尺あって、北西の掘底から、土台までは十間あり、天守は土台下端したはから五重の棟上端うわはまで十七間四尺七寸五分あり
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
窓の下端したはしから、スルスルと伸びて、ガラスの外を這い上って行く様に見えた。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
お前の竿では其処そこに坐っていても別に甲斐があるものでもないし、かえって二間ばかり左へ寄って、それ其処そこに小さいうずが出来ているあの渦の下端したばを釣った方が得がありそうに思うよ。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)