蘆声ろせい
今を距ること三十余年も前の事であった。 今において回顧すれば、その頃の自分は十二分の幸福というほどではなくとも、少くも安康の生活に浸って、朝夕を心にかかる雲もなくすがすがしく送っていたのであった。 心身共に生気に充ちていたのであったから、毎 …
作品に特徴的な語句
しお しりえ おろ ちと かたえ いっ 下端したば うかが ちょ しょう まる ひき ふたた かしら かん つな 此辺ここら 樹下じゅか かく せつ 往復ゆきかえ 行掛ゆきがけ 茶店ちゃや とっ あせ っか ぴき がも あが 頬被ほおかむ けん あた 退 起出おきで こす 無念しん 点頭てんとう 水禽すいきん やさ ぐい すく とく おのれ 一具いちぐ うお 餌桶えさおけ 阿呆あほ 間半げんはん あいだ はり 釣魚ちょうぎょ つり はるか 途断とだ こみ しゃが 跳出はねだ 裾短すそみじ 蛇口へびくち うらやま しま 竿頭さおさき 突掛つっか くろ 現前まのあたり さわや とっ しお 消耗しょうこう だま しお たのし 明日あした 打返うちかえ 悉皆すっかり 怜悧りこう 徳利とっくり 往還ゆきかえ 彼処あすこ 引冠ひっかぶ たび 反顧はんこ ゆる 小魚こざかな 凝然じっ とい 小草おぐさ くだ おおい