“阿呆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あほう55.7%
あほ38.6%
あはう4.4%
こけ0.6%
たわけ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花盛りのなしの木の下でその弟とも見える上品な男の子と手鞠てまりをついて遊んでいる若い娘の姿に、阿呆あほうの如く口をあいて見とれていた。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「あなたって子は、ずいぶん呑気のんきな、阿呆あほったらしい子でしたがねえ、ええ、かなり大きくなったって、何だかぼんやりしてたわ。」
これは阿呆あはうな子で、学校へ行くのが厭だと云つて居るのですと老婢らうひはよく私に教へました。さう云はれます度に私は身慄みぶるひがしました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
肉眼で見える陣地や兵のうこきだけを以て戦をする阿呆こけがあったら、たちまち敗けじゃ。——即ち将の采配は、十方無碍むげの活眼でとる、活眼とは、心のまなこ。……吉継まだ心の眼まではつぶれん
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なにょう! きさまなんざ、ひげそうじのしみったれ野郎やろうの、ぶちの、阿呆たわけの、腹ぺこの、ねずみとりじゃねえか。