“手鞠”の読み方と例文
読み方割合
てまり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花盛りのなしの木の下でその弟とも見える上品な男の子と手鞠てまりをついて遊んでいる若い娘の姿に、阿呆あほうの如く口をあいて見とれていた。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
蝶子さん、だが、弓も張り拡げたまゝでは、ついにゆるみが来てしまいます。手鞠てまりもつき続けていれば、しまいにははずまなくなります。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
脊から腰には二人の唐子が手鞠てまりをついて遊んで居た。藤三は夢幻むげんを追う思いで、今、彼の視野から消えた女体を、もう一度、網膜に描いた。
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)