刺青しせい
ミチは他の女性の様に銭湯へ行くのに、金盥やセルロイドの桶なぞに諸道具を入れて抱えて行く様な真似はしない。手拭一本に真白な外国のシャボンを入れた石鹸函だけを持って行くだけなのだ。だから、今夜も、ひょっとすると夜明かしかも知れぬ勇を待ち切れずに …
作品に特徴的な語句
あたい ばり 阿兄あに ぼり なめ 内儀ないぎ こら もん がえん 三下さんした 馴染なじ なか 片頬かたほお たぐ かす 登口のぼりぐち 陥入おとしい ほと 刺青いれずみ くら さつ くら さから よる 夢幻むげん わたし ひし つね 薄紅うすべに 役廻やくま 花札はなふだ 薔薇ばら 無体むたい 煙草たばこ 片唾かたず 牝豹めひょう 狡猾こうかつ はなは 界隈かいわい 痙攣けいれん しわ さかずき 睥睨へいげい にら まぶた 石鹸せっけん 硝子ガラス 禿 突立つった 童子どうじ たけのこ 粗暴そぼう 粗末そまつ 精悍せいかん 素人しろうと 累積るいせき すべ 縞目しまめ 羞恥しゅうち 聯想れんそう 胡坐あぐら 脊中せなか 身悶みもだ 麦酒ビール 餓鬼がき 餅肌もちはだ 飛沫しぶき 顔役かおやく うなず 頂戴ちょうだい さや 雨後うご 雄雌おすめす おす 隠彫かくしぼり おか 阿女あま 開襟かいきん ひらめ 銭嵩ぜにかさ なまり 鉄火てっか 金盥かなだらい 醜怪しゅうかい はる 追償おいじき 薬缶やかん 母屋おもや まき
題名が同じ作品
刺青 (新字新仮名)谷崎潤一郎 (著)