“盃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかずき80.4%
さかづき11.4%
はい2.3%
ぱい2.1%
ばい0.9%
グラス0.6%
つき0.3%
こっぷ0.3%
さん0.3%
ちやく0.3%
ぺい0.3%
もの0.3%
コップ0.3%
ヴエール0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう明日の朝の準備をしてしまって、さきの二合をめるようにして飲んでいた主翁は、を持ったなりに土間の方へ目をやった。
黄灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「女中が切り取る時チラと見たさうです、——恐ろしく珍らしい紋だつたと言ひますよ。何んでもを三つ三角に並べたやうな——」
どの店へ入っても四、五ずつウイスキーばかり飲みつづけるので、いつも強酒の清岡も今夜は足元が大分危くなった。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「どうだ、一遣らないか」と、前にあった葡萄酒を持って振って見せた。中にはまだ余程這入っていた。梅子は手をいて洋盞を取り寄せた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とかくする盃盤ねられたれど、満枝も貫一も三を過し得ぬ下戸なり。女は清めし猪口して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
友人から右頬にを投げられて決闘を挑まれたにもかかわらず、不関気な顔をしたと云うので、それが嘲笑の的となり、世評を恥じた結果だと云われている。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
だがつもるになお君の酒をよろこぶのは
ルバイヤート (新字新仮名) / オマル・ハイヤーム(著)
爾して第一に彼の呑み掛けのと酒の瓶とを分析させた所、瓶の酒には異状がないが盃に在る呑み残りの分には毒が混って居ると分った。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
花嫁は第一を取って作法どおりに飲む、静かに足打へ返すこれが花婿へ移った。成木持助殿は神妙にいま佳麗なる人の唇に触れた盃を取り、より神妙にそれを自分の口へ持っていった。
左様ですか、——是非拝聴致しませう」と松島はを片手に梅子に見とるゝばかり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
多「はアどうも有難うがんす、は今日婚礼でがんすから、マア上ってに一あがっておくんなせえ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
喜「お酌をして上げな、大きいで」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「何が可笑しいツ」取りなほして松島は打ちも掛からんずる勢
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
……プレジデント・フーヴアの楽長が、あっけにとられて、を持ったままあんぐりと口をあいていましたっけね……
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)