“さかづき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サカヅキ
語句割合
36.4%
29.3%
9.1%
酒盃6.1%
5.1%
酒杯4.0%
2.0%
酒盞2.0%
三々九度1.0%
洋盃1.0%
(他:4)4.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
志願しぐわんの者かね普光寺ふくわうじへ達しおきて、小桶に神酒みきを入れさかづきそへけんず。
蟋蟀こほろぎが鳴く夏の青空あをぞらのもと、神、佛蘭西フランスうへに星のさかづきをそそぐ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
ロチスター氏のひどい蒼白い色は消えてゐて、再びもとのやうにしつかりときびしく見えた。彼はさかづきを私の手から取つた。
そのさかづきは頑丈な陶器で出来て居て側面に王冠の模様を焼附け、同じく頑丈な把手とつてと蓋とが附いて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
漸々だん/″\さかづきがまはつてまゐるにしたがつて、二人ともふちほんのり桜色さくらいろとなりました。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
おもきみ……しき九獻くこんさかづきよりして以來このかたはじめてむねとほりたるあますゞしつゆなりしを。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私は、酒盃さかづきを投げつけて茫然と立っているマリを街路に連れだして車にのせると車体は海岸線を疾風のように走りだした。
スポールティフな娼婦 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
かうふ時には酒がなくてはならぬと思つて、台所だいどころを探し𢌞まはつたが、女世帯をんなじよたいの事とて酒盃さかづき一ツ見当みあたらない。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
今は世渡よわたるたつきともなれり、峨江がこうはじめさかづきうかめ、すゑ大河たいがとなるはなしすゑ金銭きんせんになるとは
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
おそはばかるけしき無く、日のさかづきみ干しぬ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
貴下こなたがモンタギューかたでござらっしゃらぬならば、せて酒杯さかづきらッしゃりませ。
叔母はその時、なんでも韃靼風のだぶだぶした衣裳をつけて、酒杯さかづきを持ちまはつて一同に酒をすすめてゐたさうぢや。
はるうら/\てふともあそぶやはな芳野山よしのやまたまさかづきばし
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
茶山も幸にして病に悩されずに、快くさかづきを挙げたと見える。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ここに大御食おほみけ獻る時に、その美夜受みやず比賣、大御酒盞さかづきを捧げて獻りき。
清吉酔ふては撿束しまりなくなり、砕けた源太が談話はなしぶりさばけたお吉が接待とりなしぶりに何時しか遠慮も打忘れ、されていなまず受けては突と干し酒盞さかづきの数重ぬるまゝに
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
志「存じながら御無沙汰に相成りまして、何時いつも御無事で、此の人は僕の知己ちかづきにて萩原新三郎と申します独身者ひとりものでございますが、お近づきの一寸ちょっとさかづきを頂戴いたさせましょう、おや何だかこれでは御婚礼の三々九度さかづきのようでございます」
「うゝん。」と首をお振りになつたきりで、ウヰスキーの洋盃さかづきをお上げになる。おくみは壜を取つて注いでお上げする。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
おくみは気を利かせて、お酒のおさかなのお積りらしい蚕豆を、小さいお皿に少し分けて洋盃さかづきを添へて、ウヰスキーやぼん/\と一緒に一つのお盆に載せて持つて行つた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
お客さまは快活にお笑ひになりながら、おくみの注いだ葡萄酒の洋盞さかづきをお上げになる。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
私は酒はあまりらない方だから、すこし甘口ではあるが白葡萄酒の玻璃盃さかづきに一ぱい注いであるのを前に置いて、それをすこしづゝ遣つたり、乳色のした牡蠣かきの汁をすゝつたり、それから暖簾の奥の方でコックのさせる物音や脂肪のヂリ/\煮える音を聞いたりしながら、夢のやうに過ぎ去つた年月のことを胸に浮べて見た。
(新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
盃杯さかづきを投げてすすり泣く
短歌 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
わかき身の感じ易さよ硝子杯さかづきの薄きひびにも心みつつ
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)