“さかづき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サカヅキ
語句割合
36.6%
28.7%
8.9%
酒盃6.9%
5.0%
酒杯4.0%
2.0%
酒盞2.0%
洋盃1.0%
三々九度1.0%
洋盞1.0%
玻璃盃1.0%
盃杯1.0%
硝子杯1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「梅ちやん、松島さんのおさかづきですよ」と徳利差し出して、お熊のうながすを、梅子は手をひざに置きたるまゝ、目を上げて見んとだにせず、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
愁然として彼はかしられぬ。大島紬は受けたるさかづきりながら、更に佐分利が持てる猪口ちよくを借りて荒尾に差しつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
せりの香に、良雪はふと膳へ顔を向ける。さかづきを取って一こんという余裕を相手に見せたが、それを内蔵助の考えこんでいる顔の前へ出して、
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
点頭うなづきながら叔母にかう答へて英也はさかづきを取つた。畑尾がまた来たのと入り違へに南は榮子を寝かし附けた夏子をれて帰つて行つた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
人々は生面の客あるを見ても、絶て怪みいぶかることなく、我にこしかけを與へて坐せしめ、我にさかづきを與へて飮ましめ、さかなせんとて鹽肉團サラメをさへりてくれたり。
白みを帯びた緑の、女の指のやうにしなやかに躍つてゐる葉のむらがりと、爪さきで軽くはじいたら、え切つた金属性の響でも立てさうな、金と銀との花のさかづき
水仙の幻想 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
「主よ。もし御心に適ふならば、この苦き酒盃さかづきを離し給へ。されどなんぢにして欲するならば、御心のままに爲し給へ。」といふ耶蘇の祈りの深い意味を、彼等はだれよりもよく知つてるのである。
宿命 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
此花咲けば此頃よりやがて酒のあぢはひうまからずなりて、菊の花咲くまでは自ら酒盃さかづきに遠ざかること我が習ひなり。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
畏れはばかるけしき無く、日のさかづきみ干しぬ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
おそはばかるけしき無く、日のさかづきみ干しぬ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
彼方かなた此方こなた酒杯さかづきの取り遣り。
一月一日 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ここにそのきささ 大御酒杯さかづきを取らして、立ち依り指擧ささげて、歌よみしたまひしく、
茶山も幸にして病に悩されずに、快くさかづきを挙げたと見える。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
はるうら/\てふともあそぶやはな芳野山よしのやまたまさかづきばし
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
清吉酔ふては撿束しまりなくなり、砕けた源太が談話はなしぶりさばけたお吉が接待とりなしぶりに何時しか遠慮も打忘れ、されていなまず受けては突と干し酒盞さかづきの数重ぬるまゝに
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ここに大御食おほみけ獻る時に、その美夜受みやず比賣、大御酒盞さかづきを捧げて獻りき。
おくみは気を利かせて、お酒のおさかなのお積りらしい蚕豆を、小さいお皿に少し分けて洋盃さかづきを添へて、ウヰスキーやぼん/\と一緒に一つのお盆に載せて持つて行つた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
「うゝん。」と首をお振りになつたきりで、ウヰスキーの洋盃さかづきをお上げになる。おくみは壜を取つて注いでお上げする。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
志「存じながら御無沙汰に相成りまして、何時いつも御無事で、此の人は僕の知己ちかづきにて萩原新三郎と申します独身者ひとりものでございますが、お近づきの一寸ちょっとさかづきを頂戴いたさせましょう、おや何だかこれでは御婚礼の三々九度さかづきのようでございます」
お客さまは快活にお笑ひになりながら、おくみの注いだ葡萄酒の洋盞さかづきをお上げになる。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
私は酒はあまりらない方だから、すこし甘口ではあるが白葡萄酒の玻璃盃さかづきに一ぱい注いであるのを前に置いて、それをすこしづゝ遣つたり、乳色のした牡蠣かきの汁をすゝつたり、それから暖簾の奥の方でコックのさせる物音や脂肪のヂリ/\煮える音を聞いたりしながら、夢のやうに過ぎ去つた年月のことを胸に浮べて見た。
(新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
盃杯さかづきを投げてすすり泣く
短歌 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
わかき身の感じ易さよ硝子杯さかづきの薄きひびにも心みつつ
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)