“末”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すえ58.9%
すゑ29.2%
まつ2.3%
うら2.3%
すそ1.8%
うれ0.9%
いま0.5%
0.5%
うち0.5%
さき0.5%
しも0.5%
すへ0.5%
0.5%
ウラ0.5%
スエ0.5%
スヱ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
光はひて竹村の姉のへ、天神様のを見になど行き候。かしこに猿もあり、猿は行儀わろきもの見すなといひきかせ候。
ひらきぶみ (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
『見ろ、何が食へる。薄ら寒い秋のに熱い汁が一杯へないなんてないことがあるものか。下宿屋だつて汁ぐらゐ吸はせる。』
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「どうも妙な顔だな。如何にも生活に疲れてゐる様な顔だ。世紀の顔だ」と批評しした。三四郎は、此批評に対しても依然として
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
白砥小新田山のる山の枯れ為無常葉にもがも」(巻十四・三四三六)等がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
浮模様へて、上下はせたやうな柳条があり、つていたを、ほんのりとる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
街を走る吹聽人はいふも更なり、今咲き出づる「アネモオネ」の花、高く聳ゆる松のより空飛ぶ雲にいたるまで、皆我を祝する如し。
彼は学だ深からず、歳だ高からず、齢だ熟せず、経験だ多からず、要するにこれ白面の中書生(老書生といわず)のみ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
老樹のら枯れしたのも美しく、全身枯死した、白骨の姿が、また美しい。それは、ありし日の楽しい、そして厳しい、生活の姿を彷彿させる。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
かれ二柱の神、浮橋に立たして、その沼矛して畫きたまひ、鹽こをろこをろに畫きして、引き上げたまひし時に、その矛のよりる鹽の積りて成れる島は、淤能碁呂なり。
錦繍を垂れ、近侍小姓は綺羅星と居並び、紅白のだんだら幕をめぐらしたおには
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
、おもひ忘れて夢路をたどるやうなりしが、何物ぞ、にその空虚なる胸にひゞきたると覚しく、女子はあたりを見廻して高く笑ひぬ。その身の影を顧り見て高く笑ひぬ。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ここにその一言主の大神、手打ちてその捧物を受けたまひき。かれ天皇の還りいでます時、その大神、山のにいはみて、長谷の山口に送りまつりき。
「ほ」の原義は知れないが、「うら」と似た筋路に立つ事を思へば、(うら<うれ)同様、の義だとも言へる。表面・末端の義から、さうした出現形式に言ふのだと説けばわかる。
誉田の日の皇子 大雀 おほさゝぎ、佩かせる太刀。本つるぎ ふゆ。冬木のす 下樹の さや/\(応神記)