“すそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裾88.6%
裳4.8%
裙4.8%
裳裾0.5%
末0.5%
襴0.1%
据0.1%
洗足0.1%
裙裾0.1%
長裾0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少し笑いながら裾(すそ)をおろした。これは日課の、朝の散歩なのかも知れない。佐野君は、自分の、指さした右手の処置に、少し困った。
令嬢アユ (新字新仮名) / 太宰治(著)
宮の森を黒髪にして、ちょうど水脈の血に揺らぐのが真白(まっしろ)な胸に当るんですね、裳(すそ)は裾野をかけて、うつくしく雪に捌(さば)けましょう。——
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
スペインブールホスの大寺にあるメンシア・デ・メンドザ女の葬所なる臥像はその裙(すそ)に狆(ちん)を巻き付かせある。
その裾を、鬼六の足に踏まれて、前へのめッた、でも、長い裳裾(すそ)はどこからか断(き)れて、彼の瀕死な影は、なお、よろ這(ば)いつつも逃げていた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
末(すそ)の方へいって伴奏に三味線がはいるのを、長唄(ながうた)研精会の稀音家和三郎(きねやわさぶろう)が引きうけていた。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ここを以ちてその父母、その人を知らむと欲(おも)ひて、その女に誨(をし)へつらくは、「赤土(はに)を床の邊に散らし、卷子紡麻(へそを)を針に貫(ぬ)きて、その衣の襴(すそ)に刺せ」と誨(をし)へき一一。
ここに大御食(おほみけ)獻る時に、その美夜受(みやず)比賣、大御酒盞(さかづき)を捧げて獻りき。ここに美夜受(みやず)比賣、その襲(おすひ)二一の襴(すそ)に月經(さはりのもの)著きたり。かれその月經を見そなはして、御歌よみしたまひしく
彼はテナルディエの手から布片を引ったくり、上衣の上に身をかがめ、裂き取られた一片を裂けてる据(すそ)の所へあててみた。裂け目はきっかり合って、その布片のために上衣は完全なものとなった。
梅の樹の下に立ちて馬の洗足(すそ)するを見てゐる。家來鹿島與一、四十餘歳。甲賀六郎、二十五六歳。おなじく馬の左右に立ちて見る。馬かひ子之介、二十歳前後の律義なる若者。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
先づ綱を挙ぐれば網の細目はおのづから挙がり、先づ領を挙ぐれば衣の裙裾(すそ)はおのづから挙がるが如く、先づ隅田川を談れば東京の諸流はおのづから談りつくさるべき勢なり。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
木下蔭(このしたかげ)の暗がりで、長裾(すそ)をぐっと引き上げ、小褄(こづま)をからげ、お高祖頭巾をまぶかにして帯の間に手をやると、師匠が返してくれた一松斎譲りの銘刀が、体熱に熱くなって
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)