“もすそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
68.1%
裳裾27.0%
2.5%
衣裾1.8%
0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
横にそむいて、胸越しに半面をおおうて差俯向さしうつむく時、すらりと投げたもすそを引いて、足袋の爪先を柔かに
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
轉寢うたゝねゆめよりめて、もすそ濡縁ぬれえんに、瑠璃るりそらか、二三輪にさんりん
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
富士のさばいた裳裾もすそが、ななめがちな大原に引く境い目に、光といわんには弱いほどの、一線の薄明りが横ざまにさす。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
大兄は遣戸やりどの外へ出て行った。卑弥呼は残った管玉を引きたれた裳裾もすその端でらしながら、彼の方へ走り寄った。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「舟の中の女は、はっきりとその顔は見なかったが、もすその下の二本の足は、人間の世にはないものだったよ。」
織成 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
女は年のころ十七、八で、あおい袖、あかもすそきものを着て、いかにもしなやかな姿で西をさしてしずかに行き過ぎました。
たっとき兄をおぼらせしかと兄弟ともにじ悲しみて、弟のたもとを兄は絞り兄の衣裾もすそを弟は絞りて互いにいたわり慰めけるが、かの橋をまた引き来たりて洲の後面うしろなる流れに打ちかけ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
まなこみはりて見れば全く父の言葉に少しも違はぬ沙磧、あゝ如是かゝるもの取らんとて可愛き弟を悩せしか、尊き兄を溺らせしかと兄弟共に慚ぢ悲みて、弟の袂を兄は絞り兄の衣裾もすそを弟は絞りて互ひにいたはり慰めけるが
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
砂丘つづきの草を踏んでと、学生が見ていると、たちどまっていた二女ふたりが、ホホホと笑うと思うと、船の胴をふなべりから真二つに切って、市松の帯も消えず、浪模様のもすそをそのままに彼方むこうへ抜けた。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)