“しょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ショウ
語句割合
18.4%
12.7%
9.2%
5.8%
5.1%
3.4%
3.4%
3.2%
3.1%
3.1%
(他:263)32.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しょうの知れぬ者がこの闇の世からちょっと顔を出しはせまいかという掛念けねんが猛烈に神経を鼓舞こぶするのみである。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こらえしょうのない人々の寄り集まりなら、身代が朽ち木のようにがっくりと折れ倒れるのはありがちと言わなければならない。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
とりわけわたくし生涯しょうがいなどは、どなたのよりも一そうつまらない一しょうだったのでございますから……。
「僕はまだなんともいっていないぜ。あっさりいうけど、むこうだってしょうのあるものだから、そうやすやすと掴ませはしまい」
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
しょうちゃん、そのぴかぴか、ひかるものなあに。」といって、さきせいちゃんが、かけてきました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
しげさんや しらない は だんだん まけて、しょうちゃんに みんな おはじきを とられて しまいました。
はつゆめ (新字新仮名) / 小川未明(著)
いろり附近まわりに四人の男女が控えてた。男は怪量を上座じょうざしょうじてから四人をり返った。
轆轤首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
すると天和堂のお内儀かみさんはかねて知合いと見えて、さっそく椅子を指してどうかお掛け下さいと言ってしょうじたです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
しょう篳篥ひちりきノヨウナモノヲ鳴ラサレルノハ迷惑ダケレドモ、誰カ一人、富山清琴ノヨウナ人ニ「残月」ヲ弾イテ貰ウ。
瘋癲老人日記 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
まず篳篥ひちりきの音がした。つづいてしょうの音がした。からみ合って笛の音がした。やがて小太鼓が打ち込まれた。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
多年渋江氏に寄食していた山内豊覚やまのうちほうかくしょうまきは、この年七十七歳を以て、五百の介抱を受けて死んだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
地方から来る代議士が議会の開期間東京でしょうかかえるというような事は今は何人なんぴとも見て怪まないほどになった。
鏡心灯語 抄 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
来年は飛騨白川から裏日本の平家部落や、また有名な九州五箇ごかしょうだの椎葉しいばなどへも行ってみるつもりである。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いくさばかりで、この人無村ひとなしむらでは仕事ができないから、越前えちぜんきたしょうへ立ちかえるのだ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時に五七の句調など用ひて、趣向も文章も天晴あっぱれ時代ぶりたれど、これかへつて少年には、しょうしやすく解しやすからんか。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
賽児さいじ蒲台府ほだいふたみ林三りんさんの妻、わかきより仏を好み経をしょうせるのみ、別に異ありしにあらず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それから、物置ものおきけて、なかから、からの一しょうびんをしました。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
「はーい。米五ン合の豆一しょう。こいつは軽いぞ煮干にぼしかな。ほい、もう一つ米一升の豆五ン合——」
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
うしは、百しょうせて、くらみちをはうようにゆきなかあるいていきました。
百姓の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いくら、おまえさんのうまがりっぱでも、そうばかにするものでありませんよ。」と、こうの百しょうはいいました。
駄馬と百姓 (新字新仮名) / 小川未明(著)
朗々たる音声でなかなかうまく述べ立てているのを聴くと、全く昨日きのう敵中から出馬して談判のしょうに当った将軍である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
著者もそのつもりだったし、裁判、検察のしょうにあたる人々も、これを好個の参考書として愛読したものらしいのである。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
或る日、例の青年矢部が金をもらいにやってきたとき、彼はいつになく、手をとらんばかりにして矢部を室内にしょうれた。
脳の中の麗人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
宮瀬氏は明智探偵をイスにしょうじて、ていねいにあいさつをしたうえ、昨夜のできごとをくわしくものがたりました。
大金塊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
伶人れいじんの奏楽一順して、ヒュウとしょうの虚空に響く時、柳の葉にちらちらとはかまがかかった。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
城松という盲人は、鳴滝なるたきの下でしょうを吹くと、人ただ簫声あるを聞いて、瀑声あるを聞かなかったそうであります。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
浅井了意あさいりょうい戸田茂睡とだもすい井原西鶴いはらさいかくの著作いづれもそのしょうとなすに足る。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
踏む石は天鵞毧びろうどのごとくやわらかと見えて、足音をしょうにこれをりっすれば、動かぬと評しても差支さしつかえない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
長「腹などは立たんからお云いよ、大それたとは思いません、しょうそれたぐらいに思います、云って下さい」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ことしょうなりといえども、こんな奴等も剛勇を誇る日本国民の一部かと思うと心細くなる。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
僕の知れるぼう貴夫人はすこぶる高潔なる家庭に人となり、貞淑ていしゅくをもってしょうせられているが、あるとき僕に、
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
某大国宰相ぼうたいこくさいしょうの特使だとしょうする人物が、このたび金博士きんはかせもとにやってきた。
一方、それよりも急速に、二度目の勅使が、徐州城へ勅命をもたらした。玄徳は、城を出て迎え、しょうを拝して、後に、諸臣にはかった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天平十三年にしょうが出ているから当時すぐ造営がはじまったとしても皇后はもう四十を超えていられた。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「音楽が正しくなり、しょうもそれぞれその所を得て誤用されないようになったのは、私が衛から魯に帰って来たあとのことだ。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
かく日々に切なる渇仰かつごうの念は、ついに彼を駆って伯をしょうする詩を作ることを思い立たしめた。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
数百頭の馬の背が暗い河原にならんで雨に打たれていた。夜が明けたら川を越えるばかりにして兵もしょう甲冑かっちゅうをつけたまま小屋や幕の蔭に眠っている。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正直しょうじきにいうと、僕はこの敗軍のしょうに対する同情と敬愛の念は、かれの軍を敗り、彼をして軍門にくだらしめたグラント将軍より、いっそう強く常に懐しく思っている。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
孫策は、しょうに起き直ろうとしたが、人々がいてとめた。わりあいに彼の面色は平静であったし、眸も澄んでいた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
董承も病室ではあるが、吉例として数献すうこんの酒をかたむけ、いつかとろとろとしょうによって眠ってしまった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぴんしょう、少し大きなくしゃみをしても、とかく人気を呼びたがる役者にからまったできごとなのです。
右門捕物帖:23 幽霊水 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
谷山は油断なくピストルの筒口を左右に動かしながら、小気味よげにちょうしょうした。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
同級生は皆月の瀬のしょうを説いていたが、余は黙って、根岸庵小会の清興を心に繰返えしていた。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
米子の滝のしょうかたりて、ここへ来しみちなる須坂より遠からずとおしえらる。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
其の頼み切った家臣の安富元家を此処の南のしょうの奉行にしたが、政元の威権と元家の名誉とを以てしても
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あくる朝、ここを立つさい、彼は篠村八幡宮へ佐伯さえきしょうの一部を寄進して、所願成就しょがんじょうじゅの祈りをこめた。そのとき今川範国のりくにが、
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちょうど故しょう男爵の蒐蔵をて、自分が感じたような大きな驚きを、昔も経験した人が非常に多かったか。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そしてその形式はいずれもしょう家の神社なる聞得大君きこえおおぎみ御殿おどんにまねて祖先の神と火の神と鉄の神とを祭らしたのであります。
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
一刻も早く狸肉に接して、その漿しょう賞翫しょうがんしたいと思つてゐるのだが、なか/\本ものが出てこないのである。
たぬき汁 (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)
一刻も早く狸肉に接して、その漿しょう賞翫しょうがんしたいと思っているのだが、なかなか本ものが出てこないのである。
たぬき汁 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
○ 羿==古代有窮国の君主で弓の名人であつた。夏の王、しょうを亡ぼして天子の位を奪つたが、後、臣寒さくに殺された。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
英国の霧消散実験では、チャーチルが燃料しょうにメッセージを発し、主な実験には、夜中でも大臣が立会った。
硝子を破る者 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
このきわめて安価なる気燄家きえんかは、太平のしょうを具したる春の日にもっとも調和せる一彩色である。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
孔子、晩にして易をこのみ、たんけいしょう説卦せっか文言ぶんげんついず。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
(奪い取り合ううち、松明はぱったり地に落ちる。舞台は薄闇。二人はおもわず寄り添う。源右衛門の家よりしょうの音。)
取返し物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
風が土砂どしゃをふきとばし、博士の襟元えりもとにざらざらとはいって来た。どこかでしょうの音がするようだ。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「俺も見たよ、松火の火をな」年長の傀儡師は頷いた。「諸方の国境で誘拐した、工人どもを警護して、兵器しょうへ送る連中の松火の火だと睨んだがな」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
このあたり人け少なく、燈火ともしびまばらにして、一方に建てつらねたる造兵しょうの影黒く地に敷き、一方には街燈の立ちたるが、薄月夜ほどの光を地に落とし、やせたるいぬありて、地をかぎて行けり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
こたえはただしかったけれど、孝二こうじしょううばわれて、残念ざんねんそうにえました。
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とドノバンがいった。じっさいそれは、アメリカだちょうと、しょうせらるるものであった。全身は灰色で、その肉は佳味かみをもってしょうせらる。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)