“並”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
なら57.1%
なみ15.9%
ならび14.5%
5.7%
ならびに1.2%
あわ0.9%
ならべ0.7%
そろ0.5%
とも0.5%
ならん0.5%
タグ0.5%
トモ0.5%
ならぴ0.2%
ならぶ0.2%
ねら0.2%
また0.2%
みな0.2%
ナミ0.2%
ナラビ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秘密警備隊員の笹枝弦吾ささえだげんごは、さだめられた時刻が来たので、同志の帆立介次ほたてかいじと肩をならべてS公園のわきをブラリブラリと歩き始めていた。
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのときのようすなどがにうつると、ごろから、一つの風船球ふうせんだまにも、まずしいひとたちのなみならぬ労力ろうりょくが、かかっているとおもった。
おさくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
安藤謹んで曰く、今日蘆原あしはらを下人二三人召連通めしつれとおり候処、蘆原より敵か味方かととい、乗掛見れば、さむらい一人床机に掛り、下人四五人ならび居たり。
大阪夏之陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
多くはこけらぶきの古い貧しい家みである。馬車屋の前に、乗合馬車が一台あって、もう出るとみえて、客が二三人乗り込んでいた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
此所で「樺太のパルプならびに製紙工業」という樺太庁版の小冊子や紙の見本や絵葉書を貰って、また私ら二人は一足先きへ外へ出た。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
柳湾は江戸詩人の中わたくしの最も愛誦あいしょうするものである。鄙稿ひこう葷斎くんさい漫筆』にその伝とあわせて記述する所があるからここには除いて言わない。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いのちのかぎりなれば夫婦ふうふこゑをあげほうい/\と哭叫なきさけべども、往来ゆきゝの人もなく人家じんかにもとほければたすくる人なく、手足こゞへ枯木かれきのごとく暴風ばうふう吹僵ふきたふされ、夫婦ふうふかしらならべて雪中にたふしゝけり。
酒樽を奪つてやれ! ——私達はそろひの蛇皮じやがは腹帯ベルトを絞め直して、何故かまた今日に限つて、妾をかくまつて呉れ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
読書木魚もくぎょ琴瑟きんしつ等ノ声もっとも然リトナス。鳩ノ雨ヲ林中ニビ、雁ノ霜ヲ月辺ニ警シメ、棊声きせいノ竹ヲ隔テ、雪声ノ窓ヲ隔ツ。皆愛スベキナリ。山行伐木ノ声、渓行水車ノ声ともニ遠ク聴クベシ。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
三つのレブの次即ち背の肉がサラエンロースの三番同じく二番同じく一番と三つならんでいます。これが先ず上肉でロースに適当の処です。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
山川に鴛鴦ヲシ二つ居て タグひよく タグへる妹を 誰か率行ヰニけむ(野中川原史満——日本紀)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
願はくは、妾の掌れる后宮の事、宜しく好仇ヨキツマに授け給ふべし。丹波国に五婦人あり。志トモに貞潔なり。是、丹波道主王の女なり。(道主王は、稚日本根子大日々天皇の子(孫)彦坐王の子なり。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
過日御示おしめし被下くだされそうろう貴著瘠我慢中やせがまんちゅう事実じじつ相違之廉そういのかどならぴ小生之しょうせいの所見しょけんもあらば云々との御意ぎょい致拝承はいしょういたしそうろう。昨今別而べっして多忙たぼうつきいずれ其中そのうち愚見ぐけん可申述もうしのぶべくそうろうまず不取敢とりあえず回音かいおん如此かくのごとくに候也。
自綱よりつなと聞えしは、飛騨一国を切り従えて、威勢ならぶものとてなかったに、天正十三年豊臣氏の臣、金森長近に攻められ、自綱は降人に出た、その子秀綱は健気けなげにも敵人に面縛するをがえんぜず、夫人や
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
「もう、くわのもへったから、あたらしいのをってかえろう。」と、一人ひとりの百しょうは、みせさきにねらべられたくわをていいました。
おじいさんとくわ (新字新仮名) / 小川未明(著)
ひるは、日なんじをうたず、夜は、月なんじをうたじ、エホバは汝を守りてもろもろの禍害をまぬかれしめ、またなんじの霊魂たましいを護り給はん。
然れども上古の時、言と意とみなすなほにして、文を敷き句を構ふること、字にはすなはち難し。すでに訓に因りて述ぶれば、詞は心にいたらず。全く音を以ちて連ぬれば、事の趣更に長し。
○私しおしてながくあるものとおぼしめしハやくたい益体ニて候。然ニ人ナミのよふに中〻めつたに死なふぞ/\。
ナラビ个岡の隠者のした旅も、西行の行脚とは違ふ。