ならびに)” の例文
旧字:
此所で「樺太のパルプならびに製紙工業」という樺太庁版の小冊子や紙の見本や絵葉書を貰って、また私ら二人は一足先きへ外へ出た。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
さて本月一日大洪水、堅固なる千住橋ならびに吾妻橋押流し、外諸州の水災など惨状、こは追々新聞等にて御聞ごぶんふれ候はん。略之これをりゃくす
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
右について聚楽物語巻之下「若君ならびに三十餘人の女房達洛中渡さる、つけたり最後の事」の条の一節に云う
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それをありのままに「蒸しうもの歌ならびに反歌」と書き添えて、それなりに控帳をとざして、てるようにして、側の方へった。そしてちと長たらしいなとつぶやいている。
一帳ひとはり男女名取中、葡萄鼠縮緬幕ぶどうねずみちりめんまく女名取中、大額ならびに黒絽夢想袷羽織くろろむそうあわせばおり勝久門弟中、十三年忌が三世の七年忌を繰り上げてあわせ修せられたときには、木魚もくぎょ一対いっつい墓前花立はなたて並綫香立男女名取中
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)