“遣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
60.8%
つか22.3%
つかわ3.5%
よこ3.2%
づか1.9%
つかは1.4%
やっ1.1%
やり0.9%
おく0.7%
やら0.5%
やッ0.3%
0.3%
やる0.2%
0.2%
0.2%
やつ0.2%
やろ0.2%
づかひ0.2%
ちゃ0.2%
つかい0.2%
つかひ0.2%
づかい0.2%
のこ0.2%
やツ0.2%
やれ0.1%
ツカハ0.1%
つかう0.1%
つかはし0.1%
つけ0.1%
つけえ0.1%
つこ0.1%
また0.1%
やらう0.1%
やらか0.1%
オコ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、それが無謀な、不可能な、ただ快を一時にる方法であることは、誰にもわかっていた。隣藩の亀山も、津の藤堂も勤王である。
乱世 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして後ではたまらない淋しさに襲われるのを知りぬいていながら、激しい言葉をつかったり、厳しい折檻せっかんをお前たちに加えたりした。
小さき者へ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
権力に名をかり一事務員をつかわして執達吏の如き態度で私に辞表提出を強要するが如きことは、許すべからざる無礼であると私は思う。
文太郎は大概の出來事は時々よこした春三郎の手紙で知つて居たが、固より最近の出來事であるちびの病氣の事は知る筈がなかつた。
純粋に精神的であるにせよ(そんな表面的な区別は私には本当は通用しないが、仮りにある人々の主張するような言葉づかいにならって)
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
致して見ん夫に就て急々きふ/\古河こが相談さうだんなしたきものなれども外の人をつかはしては事のわかるまじければ詮方せんかたなし我古河へ行きて吉右衞門殿に面談めんだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
犬を利用する外無いからうまく行けば詰る所君の手際だ、犬に目を附け初めたのは君だから、夫にしてもやって見るまでだまって居たまえ
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
大岡殿聞れ大分其方は神妙者しんめうものと見える昨年より當年へかけ傍輩はうばいうちいとまを取てさがりしと云ふ者か又は不首尾ふしゆびにてひまやりしとか何か五兵衞方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『万葉集』の有名なる一例は、いわゆる東歌あずまうたではあるけれども、「ニフナミにわがせをおくりて」とあって、「にひなめ」とは無い。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
くらかねるも二君に仕へぬ我魂魄わがたましひ武士の本意と思へどもにあぢきなき浮世うきよかなと一人涙を流したるとはがたりの心の中思ひやられてあはれなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「飛んでもない、いまは落人だ。——ああ、いものがある。別嬪べっぴん従妹いとこ骨瓶こつがめです。かりに小鼓と名づけるか。この烏胴からすどうやッつけよう、不可いけないかな。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
佐保川の水をき入れた庭の池には、り水傳ひに、川千鳥の啼く日すら、續くやうになつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
まかしける妾々めかけてかけも同樣にて末代まつだいまでも家名のけがれ娘持身は殊更に婿むこむかへるか嫁にやるなさねば成ぬはうまれし日より知てを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「いやいやとがめ立てではない。——そのわっぱとやら、おもしろそうな奴。徒然つれづれの話し相手には、ちょうどよい。菓子でもらせよう。これへ、呼んでおくれぬか」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こちらの文のお返しに、白紙などこされて、なんとも小憎い一座ではある。このまま黙って引っ込んでいては、愈〻いよいよ、あの公達輩きんだちばらをよい気にさせて置くようなもの。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おろしありしかば甚兵衞勝手はかねて覺え居れば今日こそ好機よきをりなれと裏口うらぐちまはり水口をおして見ればあんの如く掛錠かけがねけざる樣子故シテやつたりとついと入り居間ゐま箪笥たんす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
だから私しが余物あまりものやろうとして居ると丁度ちょうど其時藻西が階段の所から口笛で呼ましたから犬は泡食あわくって三階へ馳上はせあがッて仕舞ました
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
依然として三四郎をち設けた様な言葉づかひである。三四郎は病院の当時を思ひした。萩を通り越して縁鼻迄来た。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さてちゃって置く訳にいかないものですからまずその婦人をよくなだめてまあ静かに寝さしてしまうような方法を取りました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
伊沢の門下で枳園楊庵の二人は一双の奇癖家として遇せられていた。声色つかい軽業師かるわざしも、共に十七歳の諸生であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
此人共私しの咄しおもしろがり、妻をあいして度々つかひをおこす。此人ハ曽て中川宮の姦謀を怒り、これおさし殺さんとはかりし人也。
月の初めと半ばとの二度に分けて、半月に一円ずつの小づかいを渡すのを私の家ではそう呼んでいた。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
跡にのこったのは未亡人安四十四歳、長女けい二十一歳、次女せん十九歳の三人である。五百は台所町のやしき空地くうちに小さい家を建ててこれを迎え入れた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「いや、お前様まんさま手近てちかぢや、あかり掻立かきたつてもらひたい、くらいとしからぬはなしぢや、此処等ここらから一ばん野面のづらやツつけやう。」
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
聞てくれ尋常あたりまへの手紙にては手前も一けん主人あるじ容易よういに出て來る氣遣きづかひはないと思ひしゆゑ我等が謀計はかりごとにて九死一生なりと云てやれば如何に遠國ゑんごくにてもことに寄たら來るべしと思ひての事なりしがかくかほ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
飛鳥の御世の、貴い御方が、此寺の本尊を、お夢に見られて、おん子をツカハされ、堂舎をひろげ、住侶ヂユウリヨの数をおフヤしになつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さて其夜も白々ほの/″\と明渡りけるに大勢の客人共は皆々一同に起出おきいでうが手水てうづつかうゆゑ後藤半四郎も同じく起出おきいでうが手水てうづ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
付込にせ役人と相成三吉小猿を目明めあかしとなし私儀は御役人のていにて夫婦を召捕めしとり金子三十七兩を出させ其場を見遁みのがし申候其後十二月初旬はじめ手下てしたの者を原澤村の名主方迄つかはし樣子やうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
伴「それじゃアあすこの三畳の畳を上げておつけえなせえ」
一角とか云う剣術つけえが居て其の嫁子に惚れた処が、思う様にならねえもんだから、剣術遣の一角が恋の遺恨でもってからに此の人の兄さんをぶっ斬って逃げたとよ、其奴そいつに同類が一人有って
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それを、今となってまで、これ以上、何をおそはばかっていらっしゃいますか。あれもこれもと、気ばかりつこうていたら、起つ日は参りますまい。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
辛未かのとひつじ、皇太子、使をまたして飢者を視しむ。使者かへり来て曰く、飢者既にまかりぬ。ここに皇太子おほいこれを悲しみ、則ちりて以て当処そのところほふりをさめしむ。つかつきかたむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
といふに女子は御酒代御旅籠おはたごとも二貫七百文なりと書付を出すを半四郎は受取て彼曲者かのくせものに向ひ貴樣は懷中ふところ財布さいふに金があるべしこゝへ二分出せ其替りは命は助けてやらうと云を聞き曲者はもうやゝ横着氣わうちやくき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
... やらかしたから仕方が無い、其方は自分の右の手で直に老人の手を取たから老人の左の手であの文字を書せた事に成て居る」此評を聞き生田は驚きて飛上り「何と仰有おっしゃる、 ...
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
ココに其御祖ミオヤ命哭き患いて、天に参上マイノボりて、神産巣日之命に申給う時に、乃ち𧏛貝キサガイ比売と蛤具ウムギ比売とをオコせて、作り活かさしめ給う。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)