“憚”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はばか69.5%
はゞか17.1%
はば8.4%
はゞ2.2%
はばかり1.3%
はゞかり0.6%
ハバカ0.3%
おそろし0.1%
ははか0.1%
はばから0.1%
(他:2)0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“憚”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語17.7%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆1.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「実に面目が無い、貴嬢あなたの前をもはばからずして……今朝その事で慈母おっかさんに小言を聞きました。アハハハハ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
然し若し此時、かの藻外と二人であつたなら、屹度外見みえはばからずに何か詩的な立𢌞たちまはりを始めたに違ひない。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
周囲まはりに集る子供等は、いづれも母親の思惑おもはくはゞかつて、互に顔を見合せたり、ふるへたりして居た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
れにも入るべし、れにも加はるべし、推移するにはゞからざるが故に、さてなん人々今を聖代せいだいと称す。
青眼白頭 (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
森さんは去年細君にかれて、最近また十八になる長子とわかれたので、自身劇場なぞへ顔を出すのをはばかっていた。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
門野をもう一返呼んで、三千代が又くる時間を、云い置いて行ったかどうか尋ねようと思ったが、あまりだからはばかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
元は水茶屋に奉公してゐたお靜ですが、さすがに夫の留守に、子分の酒のしやくまでしてやるのをはゞかつたのでせう。
はゞかりのなか打割うちわりてれば、天縁てんえんれにつて此處こヽはこびしかもれず
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼のあだかも三日続けてきたれる日、その挙動の常ならず、ことには眼色凄まなざしすごく、はばかりも無く人を目戍まもりては
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
本名はいささかはばかりあればここには妓輩ぎはい口吻こうふんしてヨウさんといって置こう。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
うぬが勝手に尊皇愛国を狭く解釈して濫りに不敬呼ばはりするは恐れ多くも皇室の稜威みいつを減ずるはゞかりある次第だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
積薪せきしんおもはず悚然ぞつとして、たゞちに衣冠いくわんつくろひ、わかよめはゞかりあり
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ハバカリナガラ正月中七日マデノ間、五条橋畔キョウハンマデ、御返答高札下サルベク候
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郎女たちの居る女部屋ヲンナベヤまでも、何時イツもづか/″\這入ハヒつて来て、ハバカりなく古物語りを語つた、あの中臣志斐媼ナカトミノシヒノオムナ——。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
もう六十を幾つか越した——よく植民地にみる浮世の苦を、なめつくした感じの、然しまだしんにはどっか強そうな所のある、この老婆は、警察のおそろしい旦那方の前で、小さくなって何を聞いてもおどおどして自分の思っている事の半分も、口に出せなかった。
(新字新仮名) / 楠田匡介(著)
彼女は、藻抜もぬけのからの寝台の上に身を投げかけると、あたりははからずオンオン泣き出した。
柿色の紙風船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
風が吹いても、砂が飛んでも、強い刺激を受けそうなまゆと眉の継目を、はばからず、ぴくつかせていた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はゞはり乍ら磯の安松、三尺高い木の上から小唄の良いのどを海の向うの房州の阿魔つ子に聽かせてやり度えくらゐのものだ
此消息このせうそく人目ひとめせきはヾかりもなく、玉簾たまだれやすやすえて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)