“限”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かぎ33.2%
24.5%
かぎり16.4%
9.7%
きり8.9%
ぎり4.6%
かぎっ0.8%
0.3%
かき0.3%
きま0.3%
げん0.3%
だけ0.3%
はて0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先哲せんてついはく……君子くんしはあやふきにちかよらず、いや頬杖ほゝづゑむにかぎる。……かきはな、さみだれの、ふるのきにおとづれて……か。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
村の学校は、其頃まだ見窄みすぼらしい尋常科の単級で、外に補習科の生徒が六七人、先生も高島先生一人りだつたので、教場も唯一つ。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
すべて無邪気な遊戯のかぎりつくしてさかづきを挙げたが、二時間には大風おほかぜの過ぎた如く静まり返つて再び皆アトリエの中に絵筆を執つて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
のつそりハッと俯伏せしまゝ五体をなみゆるがして、十兵衞めが生命はさ、さ、さし出しまする、と云ひしのどふさがりて言語絶え
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
休坂やすみざかを下りて眞砂町の通りへ出た時は、主筆と私と八戸君と三人きりになつて居た。『隨分贅澤な會をりますねえ。』と私が云ふと
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
うでしやう」とつたぎり物指ものさしさきを、とまつたところいたなり、わたつたそらひとしきりながつた。宗助そうすけ細君さいくんかほずに
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
何となれば今まで随分晩餐ばんめしの二度ぐいなんぞをっても平気だったもの。あの時にかぎってこんなに遣られたのは何か外に原因がありはせんかと思う。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
はらわたえざらんぎりなきこゝろのみだれ忍艸しのぶぐさ小紋こもんのなへたるきぬきてうすくれなゐのしごきおび前に結びたる姿(すが)たいま幾日いくひらるべきものぞ年頃としごろ日頃ひごろ片時かたときはなるゝひまなくむつひしうちになどそここゝろれざりけんちいさきむね今日けふまでの物思ものおもひはそも幾何いくばく昨日きのふ夕暮ゆふぐれふくなみだながらかたるを
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
稻草いなぐさもつ空地くうちうづめることが一にちでもすみやかなればそれだけ餘計よけい報酬はうしう晩秋ばんしう收穫しうくわくおいあたへるからとをしへて自然しぜん百姓ひやくしやう體力たいりよくおよかき活動くわつどうせしめる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
海神問うらく、海水深庭三百三十六万里、世界中の民ことごとく来て汲んだって減らぬにきまった物を、汝一身何ぞ能く汲み尽くし得べきと。
えらび御親子御對顏の儀計らひ奉るべく就ては御日げん御沙汰おさたねがひ奉るとの儀なれば將軍吉宗公には是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お秀の室の道具は実にこれだけである。これだけがお秀の財産である。其外源三郎の臥て居る布団というのは見て居るのも気の毒なほどの物で、これに姉と弟とが寝るのである。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
殿下もたまには青空を仰がせられて、はても無い秋の光のなかに煙の消え行く様を眺めさせられました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
只今では、大体午前の十時か十一時に終りますが、昔は、明け方、日の出をりとしたらしいのです。
信州新野の雪祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)