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限
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かぎり
ふりがな文庫
“
限
(
かぎり
)” の例文
凡
(
すべ
)
て無邪気な遊戯の
限
(
かぎり
)
を
尽
(
つく
)
して
杯
(
さかづき
)
を挙げたが、二時間
後
(
ご
)
には
大風
(
おほかぜ
)
の過ぎた如く静まり返つて再び皆アトリエの中に絵筆を執つて居た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
この新意匠は
大
(
おおい
)
に世の好評を博し豊国以後もその門人国貞国政また
菊川英山
(
きくかわえいざん
)
ら皆これに倣ひて同じ図案を反復する事その
限
(
かぎり
)
を知らず。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
然
(
しか
)
るも
我國
(
わがくに
)
の
財源
(
ざいげん
)
には
限
(
かぎり
)
あり、
兵船
(
へいせん
)
の
増加
(
ぞうか
)
にも
限度
(
げんど
)
あり、
國
(
くに
)
を
思
(
おも
)
ふの
士
(
し
)
は
日夜
(
にちや
)
此事
(
このこと
)
に
憂慮
(
ゆうりよ
)
し、
絶
(
た
)
えず
此點
(
このてん
)
に
向
(
むか
)
つて
策
(
さく
)
を
講
(
こう
)
じて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
口の届く所なら
噛
(
か
)
む事も出来る、足の達する領分は引き
掻
(
か
)
く事も心得にあるが、
脊髄
(
せきずい
)
の縦に通う真中と来たら自分の及ぶ
限
(
かぎり
)
でない。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
石畳
(
いしだたみ
)
で
穿下
(
ほりおろ
)
した
合目
(
あわせめ
)
には、このあたりに産する何とかいう
蟹
(
かに
)
、
甲良
(
こうら
)
が黄色で、足の赤い、小さなのが
数
(
かず
)
限
(
かぎり
)
なく
群
(
むらが
)
って動いて居る。
星あかり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
只
銭穀
(
せんこく
)
の
取扱
(
とりあつかひ
)
だけは全く予定した所と相違して、
雑人共
(
ざふにんども
)
は身に
着
(
つけ
)
られる
限
(
かぎり
)
の金銀を身に着けて、思ひ/\に立ち
退
(
の
)
いてしまつた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
友より得る所には
限
(
かぎり
)
がある。故に友に過大の要求をなすべきではない。この事をヨブは今学んだのである。彼は余りに友を信じ過ぎていた。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
合ふさ
離
(
き
)
るさの
気立
(
けたたまし
)
く、
肩相摩
(
けんあひま
)
しては
傷
(
きずつ
)
き、
轂相撃
(
こくあひう
)
ちては砕けぬべきをも覚えざるは、
心々
(
こころごころ
)
に今を
限
(
かぎり
)
と
慌
(
あわ
)
て騒ぐ事ありて、不狂人も狂せるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其
(
そ
)
の
草
(
くさ
)
も
更
(
さら
)
に
土
(
つち
)
から
刈
(
か
)
つて
行
(
ゆ
)
くので
次第
(
しだい
)
に
土
(
つち
)
が
痩
(
や
)
せて
行
(
ゆ
)
く。だから
空手
(
からて
)
では
何處
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
つても
竊取
(
せつしゆ
)
せざる
限
(
かぎり
)
は
存分
(
ぞんぶん
)
に
軟
(
やはら
)
かな
草
(
くさ
)
を
刈
(
か
)
ることは
出來
(
でき
)
ない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
時を
超
(
こ
)
え他の一切の
限
(
かぎり
)
を超え、己が無窮の中にありて、その心のまゝに己をば諸〻の新しき愛のうちに現はせり —一八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「篠田さん、
最早
(
もう
)
決して弱き心は持ちませぬ」と梅子も今は心
決
(
き
)
めつ「何時と云ふ
限
(
かぎり
)
も御座いませぬから、是れでお別れ致します、只今の御一言を ...
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
『
爲
(
な
)
す
有
(
あ
)
る
人
(
ひと
)
となれ』とは
先生
(
せんせい
)
の
訓言
(
くんげん
)
でした。
人
(
ひと
)
は
碌々
(
ろく/\
)
として
死
(
し
)
ぬべきでない、
力
(
ちから
)
の
限
(
かぎり
)
を
盡
(
つく
)
して、
英雄
(
えいゆう
)
豪傑
(
がうけつ
)
の
士
(
し
)
となるを
本懷
(
ほんくわい
)
とせよとは
其倫理
(
そのりんり
)
でした。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
豊前
中津
(
なかつ
)
領などの山奥では、材木の運搬を山男に委託することが多かった。もっとも彼ら往来の場処には
限
(
かぎり
)
があるらしく、里までは決して出てこない。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
家の内といふものはさう何から何までしようとしたつて
限
(
かぎり
)
がないものだからね。——久男ちやん、今度はこのお
姐
(
ねえ
)
ちやんに伴れて来てお貰ひなさいよね。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
以上は紛れもなき事実で、現在これを目撃した人の
談話
(
はなし
)
をそのまま筆記したものである、しかしそれが果して池袋の祟であるや否やは勿論保証の
限
(
かぎり
)
でない。
池袋の怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
たまたま知らぬ地に
踏
(
ふ
)
み迷ひ足を引きずりてやうやうに夜山を越え山下に宿を乞ひたるなどはこの
限
(
かぎり
)
にあらず。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
些
(
ち
)
っと風が吹くと路次は六ツ
限
(
かぎり
)
に木戸を
締
(
しめ
)
っちまうんで湯が早く抜けちまっても困らア職人は、
彼
(
あ
)
の
娘
(
こ
)
の親父は腰が抜けてるてえから
己
(
おら
)
ア可哀想でならねえ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お登和や、あんまり沢山お盛りでない。もしや大原君の腹の皮が破裂すると大変だ。しかし大原君、君の腹の容積にも
限
(
かぎり
)
あるだろうが、よくそんなに入るね。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
かつ
限
(
かぎり
)
ある士族の内にて互に
縁組
(
えんぐみ
)
することなれば、縁に縁を重ねて、二、三百年以来今日に
至
(
いたり
)
ては、士族はただ同藩の
好
(
よしみ
)
あるのみならず、現に骨肉の親族にして
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
遥に/\悠々と拡がつてゐる海や、その上を
限
(
かぎり
)
なく広大に掩うてゐる秋の朗かな大空を見詰めてゐると、人間の世のあさましさが、しみ/″\と感ぜられて来た。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
第二十八条 日本臣民ハ
安寧秩序
(
あんねいちつじょ
)
ヲ
妨
(
さまた
)
ケス及臣民タルノ義務ニ
背
(
そむ
)
カサル
限
(
かぎり
)
ニ
於
(
おい
)
テ信教ノ自由ヲ
有
(
ゆう
)
ス
大日本帝国憲法
(旧字旧仮名)
/
日本国
(著)
「限りなしといふ」とは、寿命が
限
(
かぎり
)
無いというのであるが、この結句は一首の中心をなすものであり、据わりも好いし、恐らく、これと同じ結句は万葉にはほかになかろうか。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
されども人智は
限
(
かぎり
)
有り、天意は測り難し、
豈
(
あに
)
図
(
はか
)
らんや、太祖が熟慮遠謀して
施為
(
しい
)
せるところの者は、
即
(
すなわ
)
ち是れ
孝陵
(
こうりょう
)
の土
未
(
いま
)
だ乾かずして、
北平
(
ほくへい
)
の
塵
(
ちり
)
既に起り、
矢石
(
しせき
)
京城
(
けいじょう
)
に
雨注
(
うちゅう
)
して
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
特に
夫
(
それ
)
が深いと言い得るようになったのは、自分の知れる
限
(
かぎり
)
ではつい近頃の事である。
望岳都東京
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
小生なども其
積
(
つもり
)
にて、日々勉学いたし候事に候。物書くこともあながち多く書くがよろしきには
無之
(
これなく
)
、読む方を廃せざる
限
(
かぎり
)
は
休居
(
やすみおり
)
候ても憂ふるに足らずと存じ候。歳暮御忙しき事と御察し申上候。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
(右の方に向き、耳を
聳
(
そばだ
)
てて聞く様子にて立ちおる。)何だか
年頃
(
としごろ
)
聞きたく思っても聞かれなかった
調
(
しらべ
)
ででもあるように、身に沁みて聞える。
限
(
かぎり
)
なき
悔
(
くい
)
のようにもあり、限なき希望のようにもある。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
献
(
あ
)
ぐれば
献
(
あ
)
ぐる
程
(
ほど
)
、
尚
(
なほ
)
戀
(
こひ
)
しさの
増
(
ま
)
すばかりで、どちらにも
限
(
かぎり
)
は
無
(
な
)
い。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
気力次第に
弱
(
よ
)
わり、両眼自ら見えずなりたれば我今これまでと思いて、自ら
眼
(
まなこ
)
を
閉
(
と
)
じなばあるいはこれ
限
(
かぎり
)
なるべし、力の続かんまではと心励まし、
歯
(
は
)
がみをなし、一生懸命吹雪に向いて
見張
(
みは
)
りしため
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
お前はこの机に濁った燈火がいぶっている
限
(
かぎり
)
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
越前守殿見られ
家持
(
いへもち
)
五兵衞其方は質屋渡世とあるが
質物
(
しちもつ
)
は何ヶ月限りに
貸遣
(
かしつか
)
はすやと申されければ五兵衞は
平伏
(
へいふく
)
なし御定法通り八ヶ月
限
(
かぎり
)
に預り置候と申に越前守殿然らば浪人大橋文右衞門が
質物
(
しちもつ
)
ばかり五ヶ月限り
流
(
なが
)
れに
出
(
いだ
)
せし由是には何か
仔細
(
しさい
)
の有ことなるや
有體
(
ありてい
)
に申立よと云れしかば五兵衞は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
小六にもちょうどそれと同じ
憚
(
はばかり
)
があったので、いられる
限
(
かぎり
)
は下宿にいる方が便利だと胸をきめたものか、つい一日一日と引越を
前
(
さき
)
へ送っていた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
此
(
こ
)
の
広
(
ひろ
)
ツ
場
(
ぱ
)
でも
目
(
め
)
の
及
(
およ
)
ぶ
限
(
かぎり
)
芥子粒
(
けしつぶ
)
ほどの
大
(
おほき
)
さの
売薬
(
ばいやく
)
の
姿
(
すがた
)
も
見
(
み
)
ないで、
時々
(
とき/″\
)
焼
(
や
)
けるやうな
空
(
そら
)
を
小
(
ちひ
)
さな
虫
(
むし
)
が
飛歩行
(
とびある
)
いた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こういう
混淆
(
こんこう
)
が個々の方言領の境目に発生することは、単語の運命ともいうべきものであるが、自分の知る
限
(
かぎり
)
においてはそういう
入会地
(
いりあいち
)
は数多くあって
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鐵車
(
てつしや
)
の
進歩
(
すゝみ
)
も
兎角
(
とかく
)
思
(
おも
)
はしくない、
運轉係
(
うんてんがゝり
)
の
水兵
(
すいへい
)
も、
此時
(
このとき
)
餘程
(
よほど
)
疲勞
(
つか
)
れて
見
(
み
)
えたので、
私
(
わたくし
)
は
考
(
かんが
)
へた、
人間
(
にんげん
)
の
精力
(
ちから
)
には
限
(
かぎり
)
がある、
今
(
いま
)
からかゝる
深林
(
しんりん
)
に
突進
(
とつしん
)
するのは
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其れに支那人の勢力がペナン
限
(
かぎり
)
で
此処
(
ここ
)
まで及んで居ない所から不潔と悪臭とに満ちた支那人
街
(
まち
)
を
全
(
まつた
)
く見ないのが好い。
流石
(
さすが
)
に
黒奴
(
くろんぼ
)
の本国
丈
(
だけ
)
に
黒奴
(
くろんぼ
)
が威張つて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
遥
(
はるか
)
に/\悠々と
拡
(
ひろ
)
がっている海や、その上を
限
(
かぎり
)
なく広大に掩うている秋の朗かな大空を見詰めていると、人間の世のあさましさが、しみ/″\と感ぜられて来た。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
おつぎは一
杯
(
ぱい
)
を
汲
(
く
)
んでひよつと
顧
(
ふりかへ
)
つた
時
(
とき
)
後
(
うしろ
)
の
竹
(
たけ
)
の
林
(
はやし
)
が
強
(
つよ
)
い
北風
(
きたかぜ
)
に
首筋
(
くびすぢ
)
を
壓
(
お
)
しつけては
雪
(
ゆき
)
を
攫
(
つか
)
んでぱあつと
投
(
な
)
げつけられながら
力
(
ちから
)
の
限
(
かぎり
)
は
爭
(
あらそ
)
はうとして
苦悶
(
もが
)
いて
居
(
ゐ
)
るのを
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
数多
(
あまた
)
の学生連に
喝采
(
かっさい
)
せられながら、
萎
(
しお
)
れる前に、吸い取られる
限
(
かぎり
)
の日光を吸い取ろうとしている花のようなヴィルトン夫人に連れられて、南国をさして雪中を立とうとする
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
遊
(
ゆ
)
く水は再び
還
(
かえ
)
らず、
魯陽
(
ろよう
)
の
戈
(
ほこ
)
は落日を招き
還
(
かえ
)
しぬと聞きたれど、何人も死者を泉下より
呼起
(
よびおこ
)
すべき
術
(
すべ
)
を知らぬ
限
(
かぎり
)
は、われも
徒爾
(
いたずら
)
に帰らぬ人を慕うの
女々
(
めめ
)
しく愚痴なるを知る
父の墓
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
譬
(
たと
)
へば
日雇賃
(
ひようちん
)
にても
借家賃
(
しやくやちん
)
にても
其外
(
そのほか
)
物
(
もの
)
の
貸借
(
かしかり
)
約束
(
やくそく
)
の
日限
(
にちげん
)
皆
(
みな
)
何
(
いづ
)
れも一ウヰークに
付
(
つき
)
何程
(
なにほど
)
とて、
一七日毎
(
ひとなぬかごと
)
に
切
(
きり
)
を
付
(
つく
)
ること、
我邦
(
わがくに
)
にて
毎月
(
まいつき
)
晦日
(
みそか
)
を
限
(
かぎり
)
にするが
如
(
ごと
)
し。
其
(
その
)
一七日の
唱
(
となへ
)
左
(
さ
)
の
如
(
ごと
)
し
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
こは長きも二十行を
限
(
かぎり
)
とし短きは十行五行あるは一行二行もあるべし。病の
間
(
ひま
)
をうかがひてその時胸に浮びたる事何にてもあれ書きちらさんには全く書かざるには勝りなんかとなり。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
第六十一条 行政官庁ノ
違法処分
(
いほうしょぶん
)
ニ
由
(
よ
)
リ権利ヲ傷害セラレタリトスルノ訴訟ニシテ別ニ法律ヲ
以
(
もっ
)
テ定メタル行政裁判所ノ裁判ニ属スヘキモノハ司法裁判所ニ
於
(
おい
)
テ受理スルノ
限
(
かぎり
)
ニ
在
(
あ
)
ラス
大日本帝国憲法
(旧字旧仮名)
/
日本国
(著)
何時の間に
貴女
(
あなた
)
は
其様
(
そん
)
な弱き心にお
化
(
な
)
りでした、——先夜始めて新聞社の二階で御面会致した時、貴女と同じ不幸に
陥
(
おちい
)
つてる
女
(
ひと
)
、又陥りかけてる女が何千何万とも
限
(
かぎり
)
ないのであるから
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
これ切り参りませんという銭貰いじゃアねえ、金が有れば
遣
(
つか
)
ってしまい、なくなれば又借りに来る、
是
(
こ
)
れだけの
金主
(
きんしゅ
)
を見附けたのだから僕の命のあらん
限
(
かぎり
)
は君は僕を
見捨
(
みすて
)
ることは出来めえぜ
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
くらやみに向ひてわれは目を開きぬ
限
(
かぎり
)
もあらぬものの
寂
(
しづ
)
けさ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
限
(
かぎり
)
なき
危
(
あやふ
)
さの
中
(
うち
)
に、
二人
(
ふたり
)
は
限
(
かぎり
)
なく
嬉
(
うれ
)
しく
逢
(
あ
)
へり。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
流石
(
さすが
)
の毒竜の
魔力
(
まりき
)
も
限
(
かぎり
)
あれば次第に疲れ
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
これを
限
(
かぎり
)
の命の火2775
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
……聞く人一しおいたわしく、その姿を見おくりけるに、
限
(
かぎり
)
ある命のうち、
入相
(
いりあい
)
の鐘つくころ、
品
(
しな
)
かわりたる道芝の
辺
(
ほとり
)
にして、その身は憂き煙となりぬ。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
かくては
所詮
(
しょせん
)
、我
業
(
わざ
)
の進まむこと
覚束
(
おぼつか
)
なしと、旅店の二階に
籠
(
こ
)
もりて、
長椅子
(
ながいす
)
の
覆革
(
おおいかわ
)
に穴あけむとせし頃もありしが、
一朝
(
いっちょう
)
大勇猛心を
奮
(
ふる
)
ひおこして、わがあらむ
限
(
かぎり
)
の力をこめて
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
限
常用漢字
小5
部首:⾩
9画
“限”を含む語句
分限者
際限
限界
日限
見限
是限
今日限
刻限
其限
夫限
二人限
極限
限度
分限
無限
根限
数限
俄分限
身代限
制限
...