“籠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こも42.6%
28.1%
かご25.5%
ごも0.9%
0.4%
こもり0.4%
こめ0.3%
ろう0.3%
びく0.1%
つづら0.1%
がたみ0.1%
こむ0.1%
コモ0.1%
かげ0.1%
かこ0.1%
かたみ0.1%
がたま0.1%
こもっ0.1%
ごめ0.1%
ざる0.1%
たつ0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むっとこもった待合のうちへ、コツコツと——やはり泥になった——わびしい靴のさきを刻んで入った時、ふとその目覚しい処を見たのである。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
臍下丹田に力をめれば、放屁の音量を大にするばかりであり、丹田の力をぬけば、心気顛倒てんとうして為すところを失うばかりであった。
閑山 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
日あたりのいいヴェランダに小鳥のかごるすとかして、台所の用事や、き掃除をさせるために女中の一人も置いたらどうだろう。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
その日も私は昼から店を切り上げて二人の子供にせがまれて金魚の冬ごもりの池を掘るべく親子で泥んこやをやっている真っ最中であった。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
数十間の楼台ろうだいを築き、さらに巍々ぎぎたる層々の五重が設計されてあり、総塗そうぬめ、大矢狭間おおやざまを開き、頂上の瓦は、悉く消金けしきんをもってるとある。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その癖雲霧が立籠めて、昼も真暗まっくらだといいました、甲州街道のその峰と申しますのが、今でも爺さんが時々おこもりをするといういおりがございますって。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大原はもどかしそうに「イイエ貴嬢のお拵えなすったのが何よりです」と言葉に力をこめて言えど娘はよくも聞取らずして台所へ立って行く。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
しかし今も木辻の東南に中辻町というのがあって、そこにろうの坂という名があったのは耳よりな話である。中辻あるいは中尾の辻子ずしの転訛ではあるまいか。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
あばれるやつをグイと握ってびくに押し込む時は、水に住む魚までがこの雨に濡れて他の時よりも一倍鮮やかで新しいように思われました。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
衣装つづらに寄りかかりながら、裃をさえ取ろうともせず、源女はグッタリと坐っていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しろがねがたみ、ももくさの
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
この言大いにわが志を得たり。吾の祈念きねんこむる所は、同志の士甲斐甲斐かいがいしく吾志を継紹けいしょうして尊攘の大功を建てよかしなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
さうして、其前提としての野山にコモるものいみ生活の方は、げんげ・よめななどを摘んで遊ぶ、野遊びとなつたのである。
よね おまいがそぎやん云ふなら、そツでかこてしとこう。こんかげにや果物くだもんと菓子ばちつとばつかり入れといたばい。そるから、もう忘れもんななかろね。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
しかし実を云えば彼女は某重役のかこい者であったから、そこを無理を云って、辛うじて転落から免れた。
獏鸚 (新字新仮名) / 海野十三(著)
かたへより、みて静かにかたみなる木の実りつつ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
目無めながたまうしにふたくごとく
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
奥平おくだいら屋敷のツヒ近所に増山ますやまと云う大名屋敷があって、その屋敷へ不逞ふていの徒が何人とかこもって居るとうので、長州の兵が取囲んで、サア戦争だ、ドン/″\やって居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
チェウスさんの椅子だって、あのかみなりの道具ごめ
して私はざるをさげ、斧をかつぎ
私の果樹園 (新字新仮名) / 三木清(著)
そこで、たつくち評定所に、対策の大評定がひらかれました。列席したのは、老中松平伊豆守まつだいらいずのかみ阿部豊後守あべぶんごのかみをはじめ若年寄りから町奉行神尾備前守かみおびぜんのかみにいたる面々。
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「はて、返事がえの、し可し。」とかごりたる菓子をつまめば、こらえかねて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まぶいみ」と言つて、まぶいを体に籠めると言ふので、色々な石を拾つて来て、ゆたと言ふ者に石を与へることに依つて、まぶいが這入ると言うてをります。
国語と民俗学 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)