“こもり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
子守55.0%
12.5%
小杜7.5%
子守女2.5%
子傅2.5%
児守2.5%
兒護婦2.5%
叢榛2.5%
子守娘2.5%
木守2.5%
穴居2.5%
2.5%
2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
子守こもりがまた澤山たくさんつてた。其中そのなか年嵩としかさな、上品じやうひんなのがおもりをしてむつつばかりのむすめ着附きつけ萬端ばんたん姫樣ひいさまといはれるかく一人ひとりた。
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
の手燭に点いております蝋燭の灯火あかりを女の前へ置きまして、婦人が顔を上げまするを山三郎が見ますると、三年あと池上のおこもりの日堤方村の茶見世に出て居りました岩瀬主水の娘のお蘭で
小杜こもりの蔭に潜んでのぞきいると、暫時して妍華超絶ただに別嬪どころでなく、真に神品たる処女、多人数諸方より来り集い、全く露形して皎月こうげつ下に身を洗う。
女房のおよねうちを閉め切って、子守女こもりのお千代に当歳の女のを負わせた三人連れで、村から一里ばかりあるH町の八幡宮に参詣さんけいした。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ちょうど網干場のまん中の渋小屋しぶごや(網に渋を染める小屋)の蔭で遊んでいた子守女こもりが二三人、鳴りをしずめて二人の会話に耳を傾けていたのであったが
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
寺の前の不動堂ふどうどうの高い縁側には子傅こもりの老婆がいつも三四人たかって、手拍子をとって子守唄を歌っている。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
賽銭さいせん箱の前には、額髪ひたいがみを手拭いで巻いた子傅こもりが二人、子守歌を調子よくうたっていた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
そのそばに児守こもりや子供や人が大勢立止たちどまっているので、何かとちかづいて見ると、坊主頭の老人が木魚もくぎょたたいて阿呆陀羅経あほだらきょうをやっているのであった。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
食物しよくもつことついて、すこかんじたことりますから貴婦人方あなたがた御噺おはないたしますが、いま宮本みやもとさんから、段々だん/\御噺おはなしがツて、兒護婦こもり不注意ふちういより、子供こども種々しゆ/″\もの
叢榛こもりに放火して、速やかに走り災を脱れた(一八七八年版、スミス『維多利亜生蕃篇ゼ・アボリジンス・オヴ・ビクトリア』巻二)
この家の人々は、おおかた野良へ出て行ったとみえて、子守娘こもりと、老婆とが、母屋の入り口に茣蓙を敷き、穀物の種をり分けていたが、その一団を見ると、呆気にとられたように、眼を見合わせた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
霜月しもつきひと朝戸出あさとでに、小野をの木守こもり
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
熊の穴居こもりたる所をみつくれ目幟めじるしをのこして小屋にかへり、一れんの力をあはせてこれをる。その道具だうぐの長さ四尺斗りの手槍てやりあるひ山刀やまがたな薙刀なぎなたのごとくに作りたるもの、銕炮てつはう山刀をのるゐ也。
またはいかにもさび沼とか浅芽あさめ沼とかこもり沼とか言はれさうな沼が、夢の中で見た不思議なシインか何ぞのやうに私の前にあらはれて来たからである。
ある日の印旛沼 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)