“児”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
76.3%
11.0%
こども4.9%
ちご4.3%
2.8%
らこ0.2%
0.2%
チゴ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十歳を越えてなお夜中やちゅう一人で、かわやに行く事の出来なかったのは、その時代に育てられた人のの、敢て私ばかりと云うではあるまい。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
「だって俊夫君、留吉は物を言うことさえできぬじゃないか? 年齢としは十五だそうだが、その知恵は三ツにも劣っているそうだよ」
白痴の知恵 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
こどもは厚い胎衣えなに包まれて生れたが、ちょうど大きな卵のようであった。破ってみると男の子であった。魚は喜んで漢産かんさんという名をつけた。
竹青 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「にくげなるちごを、おのれが心地にかなしと思ふままに、うつくしみ遊ばし、これが声の真似にて、言ひけることなど語りたる」
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
鳴神なるかみおどろおどろしく、はためき渡りたるその刹那せつなに、初声うぶこえあがりて、さしもぼんくつがえさんばかりの大雨もたちまちにしてあがりぬ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
冗談に姿を隠して、母を心配させようとしてるのだ。ほんとに悪戯いたずららこだこと!……そうだ、もうそれにきまっている。床板がきしった。とびらの向こうにいるのだ。けれどかぎがない。
次の一首はある女の死を悲むめれば、こはむかひめなりけん、(これらは石見の任よりいと前なり)かくて後に石見へまけて、マケの中に京へ上る時、妻に別るとて悲しめる歌は考にいふが如し
人麿の妻 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
ならび居る チゴつばくらの赤き その胸
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)