“鍵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かぎ87.7%
キー5.6%
キイ4.9%
けん1.1%
クレフ0.4%
ラッチ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戸にかぎをかけてしまって、僕が戸の隙間から『お早うボンジュール』と挨拶あいさつしても、返事もしないんだ。自分じゃ七時にちゃんと起きてたくせに。
平次が氣の付いたのは、斯う言つた極めて些細ささいなことでした。が、その些細なことがやがて娘の死因を解く大きなキーになつたのです。
「そこが一つの解決のキイです。アルゼンチンに成長異常例があるだろうということは、私の推理から遂に云い当てたことです」
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ピヤニストの指がまるでひとりでのようにけんをたたくのに似ている。
小刀の味 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
左から右へと眞白なクレフの上に二三度も繰返して指先をはしらしたが、心は上の空で、樂器の響は耳に入らず、來訪者に對する欝憤の情がます/\烈しく煮返にえかへつて來る。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
列車は前後あとさきが三等室で、中央まんなかが一二等室、見ると後の三等室から、髪をマガレットにつかねた夕闇に雪をあざむくような乙女の半身が現われた。今玉のようなかいなをさし伸べて戸のラッチをはずそうとしている。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)