“キイ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:きい
語句割合
43.8%
鍵盤21.9%
電鍵12.5%
鍵語3.1%
基肄3.1%
打信盤3.1%
来入3.1%
3.1%
解式3.1%
解語3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ドカリと椅子に腰をおろした深沢深は、首をと振りたてがみのような長髪をかき上げて、いきなり象牙のキイに指をおろしました。
彼はいらだった。そして二人は無作法な言葉を言い合った。彼女は鍵盤キイに眼を伏せながら、クリストフの様子をうかがい、その憤りを面白がった。
そうして、ヴィデは部署につき、無電技師は、電鍵キイをけたたましく打ちはじめたのである。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その時はなんだかわからなかったのだが、これは、先の革帯かわおびから出た本文の暗号を読む鍵語キイで、これがなくては、その複雑きわまる暗号文はとうてい読みえないところだった。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
暗号は頻繁ひんぱんに切り換えることになっているが、その新しい鍵語キイなどはとても書留やなんかでは送れないから、そこでこの外交郵便夫というのが選ばれて、身をもって逓送ていそうの任に当る。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
もつと異風な幡は、前にあげた肥前風土記基肄キイ姫社ヒメコソヤシロの由緒に見える。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
と、二時十七分、タイタニックが船首を先に海底へ突入した三分前に、フィリップスは最後の打信盤キイを叩いて
運命のSOS (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
爽快サワサワへせこそ、うちわたすやがはえなす、来入キイ参来マヰク
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
僕はすぐ、これは単純な種類のもの——だが、あの船乗りの頭には、キイがなければ絶対に解けないと思われるような、そんな程度のもの——だと心を決めてしまったんだ
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
たとえば投書の文句が解式キイとなって、遺書の方から何かの文句が出て来るのではあるまいかというようなことも考えて見たのだが、そのような形跡はなかった。
闘争 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
先刻さっきも云ったとおり、その解語キイと云うのが、階段の両裾にあった二基の中世甲冑武者なんです。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)