“爽快”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうかい79.5%
さうくわい7.2%
さつぱり2.4%
さわやか2.4%
いさぎよき1.2%
さっぱり1.2%
さわや1.2%
そうくわい1.2%
たうかい1.2%
はっきり1.2%
サワサワ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翠色すいしょくしたたる草木の葉のみを望んでも、だれもその美と爽快そうかいとに打たれないものはあるまい。これが一年中われらの周囲の景致けいちである。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
晩秋のある日、神田の裏長屋の上にも、赤蜻蛉あかとんぼがスイスイと飛んで、凉しい風が、素袷すあはせの襟から袖から、何んとも言へない爽快さうくわいさを吹き入れます。
斯うやつて斯うすると言ひながら急遽あわたゞしう七分三分に尻端折て、其樣な結ひつけなんぞより是れが爽快さつぱりだと下駄を脱ぐに、お前跣足はだしになるのか夫れでは氣の毒だと信如困り切るに、好いよ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼は胸に病のある人とも見えないほど爽快さわやかな声で話す時もあった。活気のある甥の様子に、三吉もやや安心して、一緒に森彦の宿を訪ねることにした。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
子にも妻にもいと酷き鬼のやうなることなりけり、爽快いさぎよきには似たれども自己おのれ一人を蓮葉はちすばの清きに置かん其為に、人の憂きめに眼も遣らず人の辛きに耳も仮さず、世を捨てたればと一口に
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「どうだい、心持は。もう爽快さっぱりしたろう。」
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ははあ、そこらがうもれ井戸か……すすきがざわざわと波を打つ。またその風の冷たさが、さっと魂をあらうような爽快さわやいだものではなく、気のせいか、ぞくぞくと身に染みます。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
都て不快な衝動しようどうあたへたにかゝはらず、しかも心には何んといふことは無く爽快そうくわいな氣が通ツて、例へば重い石か何んぞにせられてゐた草のが、不圖ふといしを除かれて
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
何だか新しいうしほの滿ちて來るやうな、さかんな、爽快たうかいな感想が胸にく。頭の上を見ると、雨戸あまどふし穴や乾破ひわれた隙間すきまから日光が射込むで、其の白い光が明かに障子しやうじに映ツてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「どうも今度の病気は爽快はっきりせん」という声さえ衰えて沈んでいる。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
爽快サワサワへせこそ、うちわたすやがはえなす、来入キイ参来マヰク
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)