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爽快
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さうくわい
ふりがな文庫
“
爽快
(
さうくわい
)” の例文
晩秋のある日、神田の裏長屋の上にも、
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
がスイスイと飛んで、凉しい風が、
素袷
(
すあはせ
)
の襟から袖から、何んとも言へない
爽快
(
さうくわい
)
さを吹き入れます。
銭形平次捕物控:172 神隠し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
危険な感情だつたが、その危険な思ひに這入り込んでゆける勇気が、
爽快
(
さうくわい
)
でさへあつた。殺してやる。そして、自分も折り重なつて死ぬ。それだけのものだ。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
斯
(
か
)
くして
翌朝
(
よくあさ
)
起出
(
おきい
)
でた
時
(
とき
)
には、
腦
(
のう
)
の
爽快
(
さうくわい
)
なる
事
(
こと
)
、
拭
(
ぬぐ
)
へる
鏡
(
かゞみ
)
の
如
(
ごと
)
く、
磨
(
みが
)
ける
玉
(
たま
)
の
如
(
ごと
)
く、
腦漿
(
のうしやう
)
が
透明
(
たうめい
)
であるかの
樣
(
やう
)
に
感
(
かん
)
じるので、
極
(
きは
)
めて
愉快
(
ゆくわい
)
に
其日
(
そのひ
)
の
業務
(
げふむ
)
が
執
(
と
)
れるのである。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
其處らが
寂
(
しん
)
として
薄暗
(
うすぐら
)
い。體が快く
懶
(
ものう
)
く、そして頭が馬鹿に輕くなツてゐて、
近頃
(
ちかごろ
)
になく
爽快
(
さうくわい
)
だ………恰で頭の中に籠ツてゐた腐ツたガスがスツカリ拔けて了ツたやうな心地である。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
定め此
婚姻
(
こんいん
)
を
妨
(
さまた
)
げんと
謀
(
たくみ
)
し
奸計
(
かんけい
)
※
(
づ
)
に當り
竟
(
つひ
)
にお光が
汚名
(
をめい
)
を
蒙
(
かうむ
)
り
赤繩
(
せきじよう
)
絶
(
たえ
)
たる所より
白刄
(
しらは
)
を
揮
(
ふる
)
つて
奸
(
かん
)
を
鋤
(
す
)
き
白洲
(
しらす
)
に
砂石
(
しやせき
)
を
掴
(
つか
)
むてふ
最
(
いと
)
爽快
(
さうくわい
)
なる物語は
亦
(
また
)
回
(
くわい
)
を次ぎ章を改め漸次々々に説分くべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
粗剛
(
そがう
)
な
厚
(
あつ
)
い
皮
(
かは
)
の
圍
(
かこ
)
みから
遁
(
のが
)
れて
爽快
(
さうくわい
)
な
呼吸
(
こきふ
)
を
仕始
(
しはじ
)
めたことを
悦
(
よろこ
)
ぶやうにずん/\と
伸長
(
しんちやう
)
して、
遂
(
つひ
)
には
伐
(
き
)
つても/\、
猶且
(
やつぱり
)
ずん/\と
骨立
(
ほねだ
)
つて
幹
(
みき
)
が
更
(
さら
)
に
形
(
かたち
)
づくられる
程
(
ほど
)
旺盛
(
わうせい
)
な
活力
(
くわつりよく
)
を
恢復
(
くわいふく
)
するのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
この数ヶ月を
擦
(
す
)
り減らされたやうな心の痛みが、広い海上に出ると、足もとや肩にまつはりついてゐた、運命の
鎖
(
くさり
)
を、吹飛ばしてくれるやうな、
爽快
(
さうくわい
)
な気持ちだつた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
たうとう富岡が、落ちぶれてやつて来たと思ふと、胸のなかが痛くなるほど、
爽快
(
さうくわい
)
な気がした。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
爽
常用漢字
中学
部首:⽘
11画
快
常用漢字
小5
部首:⼼
7画
“爽快”で始まる語句
爽快味
爽快感