“時”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とき61.7%
25.9%
どき6.4%
タイム2.1%
ころ0.5%
をり0.3%
しきり0.3%
しだ0.2%
あいだ0.2%
かう0.2%
かみ0.2%
0.2%
たま0.2%
0.2%
ときに0.2%
ひま0.2%
0.2%
よい0.2%
0.2%
テンポ0.2%
ルウル0.2%
レ・タン0.2%
事カ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二日ふつか眞夜中まよなか——せめて、たゞくるばかりをと、一時ひととき千秋せんしうおもひつ——三日みつか午前三時ごぜんさんじなかばならんとするときであつた。……
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かれ生活せいくわつかくごとくにしていた。あさは八き、ふく着換きかへてちやみ、れから書齋しよさいはひるか、あるひ病院びやうゐんくかである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
平山はきのふあけ七つどきに、小者こもの多助たすけ雇人やとひにん弥助やすけを連れて大阪を立つた。そしてのち十二日目の二月二十九日に、江戸の矢部がやしきに着いた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
彼が書物の中でいつくしんだ多くの魂は、今はもうタイムの波を超越していた。その魂らは愛のうちに永久の確固不動さを保っていた。
義雄兄はまた幼少のころからもらわれて行ってその母方の家を継いだ。義雄兄の養父——節子から言えば彼女の祖父おじいさんは、岸本が母の実の兄にあたっていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
二九ことにも来りて通夜つやし奉り、三〇後世の事たのみ聞ゆべきに、さいはひをりなれば、霊廟みたまやに夜もすがら三一法施ほふせしたてまつるべしとて、杉の下道のをぐらきを行く行く
なかに一ところ湖神こしんもうけの休憩所きうけいしよ——応接間おうせつまともおもふのをた。村雨むらさめまたしきりはら/\と、つゆしげき下草したぐさけつゝ辿たどると、むやうな湿潤しつじゆんみぎはがある。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なお、「面形おもがたの忘れむしだ大野おほぬろにたなびく雲を見つつ偲ばむ」(同・三五二〇)も類似の歌であるが、この「国溢り」の歌が一番よい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
一、香港ホンコン行 花にそむいて春の四月に、孤独な旅人として西に向かって航海する。福建の山が見えたりかくれたりし、台湾の海はわずかなあいだにすぎる。
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
さもたり。ちかづくまゝに。にほは。そもかう款貨舖ぐやの。むすめかも。ゆびはさめる。香盆かうばこの。何爲なにことなりや。時々とき/\に。はなかさして。くめるは。
「西周哲学著作集」序 (旧字旧仮名) / 井上哲次郎(著)
ここに大長谷の王、そのかみ童男おぐなにましけるが、すなはちこの事を聞かして、うれたみ怒りまして、そのいろせ黒日子のもとに到りて、「人ありて天皇を取りまつれり。いかにかもせむ」
立留たちとゞまつて四方しはうきつてあ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
みんなの御機嫌は既に全然がらっと変っている。して見るとたまには川に落ちるのも、大阪の伯父さんの言葉を借りていえば、川にはまるのも、満更損じゃないと思う。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
戦のきあ、夏と冬の入りまじった時があるかんない、夏になったとて、衣裳換え出来ねえ時はあるし。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「九日。晴。暮六時多度津へ著船。夫より乗馬に而御山みやま迄行。ときに三更前鞆屋ともや久右衛門に一泊。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
後藤へはるならはるとあさ自分が出る前にいくらでも言ふひまがあるじやアないかと思ふと、銀之助は思はず
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
譜本ふほんうたうたふやうに、距離きょり釣合つりあひちがへず、ひいふういて、みッつと途端とたん敵手あひて胸元むなもと貫通ずぶり絹鈕きぬぼたんをも芋刺いもざしにしようといふ決鬪師けっとうしぢゃ。
色斯おどろきてがり、かけって後くだる。曰く、山梁さんりょう雌雉しちよいかなよいかなと。子路これむかえば三たびはねひろげてつ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
中尉は、を、六角の眼でじいッと睨みつけていた。支那人は、罪人のように、悄々しお/\とうなだれて立上った。そして、力なく肩をすぼめて、音響ひゞき一ツ立てずに去ってしまった。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
此の序・破・急は、一面から見ればテンポの速さの原則であり、また他の一面から見れば、表現の密度の原則である。
演出 (新字旧仮名) / 野上豊一郎(著)
苦しい日本にはちがいないけど、たまにはこんな美しい〈ルウル〉だってあるのに。慰霊祭にこの軍艦のひとたちをみな呼んで盛大に踊ってあげたい。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
彼女は不意に、この田舍で、人々が呼んでゐる「レ・タン」の中へ——過去の遠い時の中へ、沈められるやうな感じがした。
近日西客来ル、其事カ件ニ付テハ曽テ木圭カヨリ来書アリ、其儀ニ曰ク、両国論ヲあわせテ云々ト、故ニ此国ニ来ラバ先ヅ其事件云々ヲ委曲、使ヲ以達可ク、然ラザレバ其西客ニ一名ヲ付て送ルベシト。
坂本竜馬手帳摘要 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)