“幾時”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくとき53.8%
いくだ7.7%
いくじ7.7%
いくばく7.7%
いくら7.7%
いつ7.7%
イクバク7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
倒るるごとくにみちこしかけりて、くがごとく熱し、つちにて打たるるごとく響くかしら榻背とうはいに持たせ、死したるごときさまにて幾時いくときをか過しけん。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かれ、幾時いくだもあらずて、御琴の音聞えずなりぬ。すなはち火を擧げて見まつれば、既にかむあがりたまひつ。
「家を出たのは幾時いくじなの」
一握の髪の毛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
弟夫婦は年少としわかきまま無益むやく奢侈おごりに財をついやし、幾時いくばくも経ざるに貧しくなりて、兄のもと合力ごうりょくひに来ければ、兄は是非なく銭十万を与へけるに、それをも少時しばしつかひ尽してまた合力を乞ひに来りぬ。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
時ぐもり印旛落しをぎ出でて幾時いくらならぬに明るさざなみ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「帆村君」と大江山課長が近づいて「怪紳士の行方が分るのは幾時いつごろかね。十日も二十日もかかるのなら、こんなとこに立っていては風邪を引くからね」
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)