“いくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幾何24.0%
幾許13.0%
幾干13.0%
何程10.2%
幾金6.9%
幾等6.5%
若干4.5%
幾分1.6%
多少1.6%
幾多1.6%
幾値1.6%
幾価1.6%
幾程1.2%
若干金1.2%
何人0.8%
如何0.8%
幾千0.8%
幾干金0.8%
幾干銭0.8%
幾杯0.8%
何分0.4%
何金0.4%
幾人0.4%
幾何金0.4%
幾分位0.4%
幾室0.4%
幾文0.4%
幾時0.4%
幾箇0.4%
幾銭0.4%
幾額0.4%
数多0.4%
沢山0.4%
維倉0.4%
若干錢0.4%
許多0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、私も何だか観せてやりたくなって、芝居だって観ように由っては幾何いくら掛るもんかと、不覚つい口を滑らせると、お糸さんがいつになく大層喜んだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
全體ぜんたい幾何いくらつたのです」といた。御米およね返事へんじをするまへ一寸ちよつとをつとかほた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
家賃はそれでも、十日ぐらい遅れることがあっても払ったが、幾許いくら直してくれと言って催促してもなか/\職人を寄越さない。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
本當に一つも蚤にくはれなかつた子供の美しい肌が、幾許いくらとも知らないぶつ/\の爲めに眞赤まつかになつてゐるのであつた。
(旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
源太胸には苦慮おもひあれども幾干いくらか此に慰められて、猪口把りさまに二三杯、後一杯をゆるく飲んで、きさまれと与ふれば、お吉一口、つけて、置き、焼きかけの海苔畳み折つて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
幾干いくらはいってるものかね。ほんとに一片何銭にくだろう。まるでおかね涼炉しちりんで燃しているようなものサ。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
高原にて路に迷う すると広い原の中でどういう風にみちを失ったのか何程いくら行ってもその川のあるところに出ない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
乃公おれは子供を叱りたくないが、仕方なしに叱るのだ。叱られるお前よりか叱る乃公の方が何程いくら苦しいか知れない。ちっと気をつけて叱らせないようにしろ」
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
と風の如くに其座を去り、あれといふ間に推量勘定、幾金いくらか遺してふいと出つ、直其足で同じ町のある家が閾またぐや否、厭だ/\、厭だ/\、詰らぬ下らぬ馬鹿〻〻しい、愚図〻〻せずと酒もて来い、蝋燭いぢつて其が食へるか
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
幾金いくらぐらいだろう……そんな骨董屋みたいなことはおっしゃいません。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「じゃ、まいりましょう、何も心配しないのが好いのですよ、今はどこにもじょちゅうが足りなくって困っている時ですから、幾等いくらでも奉公口はあるのですよ」
女の首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
幾等いくらベルを鳴らしても戸が明かないので、仕方なしに門の石段の上へ革包かばんを据ゑて其れに腰を掛けて二人で書物を読んで居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「そりゃ、あの時、そうさんが若干いくらか置いて行きなすった事は、行きなすったが、それはもうありゃしないよ。叔父さんのまだ生きて御出おいでの時分から、御前の学資は融通して来たんだから」と答えた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
気懸きがかりなのはこればかり。若干いくらか、おあしにするだろう、と眼光きょのごとく、賭物かけものの天丼を照らした意気のさかんなるに似ず、いいかけて早や物思う。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
木曾に居る時も、幾分いくらか彼はその心地こころもちを紙にむかって書いた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
考へてふさいだところで、つまらない世の中に儚い人間と生れて来た以上は、どうも今更為方が無いぢやないか。だから、つまらない世の中を幾分いくらか面白く暮さうと考へるより外は無いのさ。面白く暮すには、何かたのしみが無ければならない。一事ひとつかうと云ふ楽があつたら決して世の中はつまらんものではないよ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
床に入って眼を閉じている時、この時には多少いくらか良心の眼はめそうなものだが、実際はそうでなかった。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「それは多少いくらか気を悪くなさるだろうけれど、言わないで置けばこの後どんなことに成りゆくかも知れないよ」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
這箇こつち鬱勃肚むしやくしやばらで、飲めも為ないのに幾多いくらでも引受けたんだけれど、酔ひさうにも為やしない。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
平地ひらちかきめぐらして、點在てんざいしてゐるのは、幾多いくらもあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『小ぎたない鍋鶴めが、また水を濁して、燈籠やら、茶室の窓を汚し居る。芸もない生物、えさの費えもうるさい、町の禽商人とりあきゅうどを呼んで、幾値いくらにでも下げ渡してしまえ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それからまた、その日、手伝わせた百姓たちには、伐木の跡の植林をいいつけて、苗百本について幾値いくらと手間賃をきめ、それは城内から支払うであろうと云い渡した。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お幾価いくら?」
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「そう、幾価いくらばかり?」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「何ですとえ、幾程いくら苦しいと云ッて課長さんのとこへはけないとえ。まだお前さんはそんな気楽な事を言ておでなさるのかえ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「実に面目は有りませんが、しかし幾程いくら悔んでも出来た事は仕様が無いと思ッて今朝母親さんに御風聴ごふいちょう申したが……叱られました」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
……明後日あさって——時間前にさえ楽屋へけばいんです。——若干金いくらか、旅費を出して、東京から私を呼ぶったって……この土地の人は、土地流の、土地能の、土地節の、土地謡の方が大した自慢でね、時々九段や、猿楽町……震災で焼けたけれど、本舞台へ来て見物したって、ふん、雁鴨がんかも不忍池しのばずに、何が帆を掛けてじゃい、こっちは鯨の泳ぐ大潟の万石船じゃい——何のッて言う口です。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いよいよ十兵衛に普請一切申しつけたがかげになって助けてやれ、皆そなたの善根福種になるのじゃ、十兵衛が手には職人もあるまい、あれがいよいよ取りかかる日には何人いくらやとうそのうちに汝が手下の者も交じろう
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「然し晩になると大概校長さんが来ますからその時だけは幾干いくら気嫌きげんえだが校長さんも感心に如何いくらなんと言われても逆からわないで温和おとなしゅうしているもんだから何時いつか老先生も少しは機嫌が可くなるだ……」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
(一体幾千いくらで)ああその言葉に呪いあれ! と冬子は思った。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
源太もうやまつつしんで承知の旨を頭下げつつ答えけるが、如才なきお吉はわが夫をかかる俗僧ずくにゅうにまでよくわせんとてか帰り際に、出したままにして行く茶菓子とともに幾干銭いくらか包み込み
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
幾杯いくら飲める?』
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
誠に正直一途いちずの人で、或る日、本郷春日町かすがちょう停留場の近所で金を拾い直ぐさま派出所へ届け、落とし主も解りその内より何分いくらか礼金を出した所、本人は何といっても請け取らないので、先方むこうの人もそのこころざしに感心して観音の彫刻を依頼されました。
そこで、沢田へそれを届けると、何金いくらお礼をしたら好いかという。製作の日数の掛かっただけ一日一円という割にして私は報酬を貰い受けた。
ソコデ私の父の身になって考えて見れば、到底どんな事をしたって名を成すことは出来ない、世間を見ればここに坊主と云うものが一つある、何でもない魚屋さかなやの息子が大僧正になったと云うような者が幾人いくらもある話、それゆえに父が私を坊主にするといったのは、その意味であろうと推察したことは間違いなかろう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
此辺の田舎でも、ちっとまとまった買物を頼めば、売主は頼まれた人に、受取うけとり幾何金いくらと書きましょうか、ときく。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
幾分位いくらねむつたからぬが夢現ゆめうつゝうちつぎのやうな談話はなし途斷とぎれ/\にみゝはひる。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
そういうような室は幾室いくらもあり、なお中に見ることを許されない室も沢山ございました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
着物はなし六百文の銭はさしが切れ、彼処此処あちらこちらへ散乱致して居りますのを拾い集めて漸く四百幾文いくら、五百に足りない銭を、これでも命の綱と思い、ずぶ濡れになって前橋の手前まで来ると、少し日があたって来ました。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
時ぐもり印旛落しをぎ出でて幾時いくらならぬに明るさざなみ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
と連立って参ります。此の人は神田佐久間町河岸にいる山口善右衞門やまぐちぜんえもんという炭問屋すみどんやで、うちは八間間口で、土蔵も幾箇いくらかあり、奉公人も多く使って居ります。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一つは徳本峠を下りると直ぐの小舎で、二間四方の北向きに出来ている、徳本の小舎というのがそれで、放し飼の牛馬を一頭幾銭いくらという、安い賃金で、監督する男が住んでいる、川を渉って七、八町も行くと
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
『ム、幾額いくらく?』
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
想像して見ると不審の点は数多いくらもある。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
世の中には軽蔑しながらもこわいものが沢山いくらもある。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ハハハ。△産党の九州執行委員長、維倉いくら門太郎。やっと気づいたか。馬鹿野郎……アッ、新張の奥さん……どうもありがとう御座いました」
女坑主 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「こりや若干錢いくらだね。」と訊ねた。聲が調子はづれて、腦天なうてんからでも出たやうに自分の耳に響いた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しかしそれはまずそれとして何もそんなに心配せずとも或種類の芸術に至っては決して二宮尊徳にのみやそんとくの教と牴触ていしょくしないで済むものが許多いくらもある。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)