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幾等
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いくら
ふりがな文庫
“
幾等
(
いくら
)” の例文
……数へ来れば
幾等
(
いくら
)
もあるが、結句、田島校長
=0
(
エクオールゼロ
)
といふ結論に帰着した。詰り、一毫の微と雖ども自分の気に合ふ点がなかつたのである。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
幾等
(
いくら
)
鈴
(
ベル
)
を鳴らしても戸が明かないので、仕方なしに門の石段の上へ
革包
(
かばん
)
を据ゑて其れに腰を掛けて二人で書物を読んで居た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「じゃ、まいりましょう、何も心配しないのが好いのですよ、今はどこにも
婢
(
じょちゅう
)
が足りなくって困っている時ですから、
幾等
(
いくら
)
でも奉公口はあるのですよ」
女の首
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「お前さんは正直者だ。感心な男だ、お蔭でたすかったよ。これは
幾等
(
いくら
)
もしないものだが、先の夫の
形見
(
かたみ
)
でね。」
王成
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
身体の重サと落て来る勢いでメリ/\と
凹込
(
めりこ
)
む、上から血眼で
降
(
おり
)
て来て抱起すまでには
幾等
(
いくら
)
かの手間が有る其中に血が尽きて、
膨上
(
ふくれあが
)
るだけの勢が
消
(
きえ
)
たのです
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
▼ もっと見る
させ置て
不意
(
ふい
)
に幸手へ
押掛
(
おしかけ
)
三五郎を
討取
(
うちとる
)
工夫
(
くふう
)
は
幾等
(
いくら
)
も有うと言ふに掃部も成程敵は知て居上ならばマア
急事
(
せくこと
)
もねへが彼が兄弟分の重四郎と云ふ
奴
(
やつ
)
は少し
手強
(
てごは
)
ひ奴なり然し
侠氣
(
たてひき
)
も有奴だから親分の敵を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
翌朝法界屋が立つて行つた後、お夏は門口に出て、其男の行つた秋田の方を眺め/\、
幾等
(
いくら
)
叱つても
嚇
(
おど
)
しても二時間許り家に入らなかつた。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
岩本は羨ましいうえに
好奇
(
ものずき
)
も手伝って、どこへ往くか見たくなったので、己も急いで山西の置いて往った金に
幾等
(
いくら
)
かの金を足して、
食卓
(
テーブル
)
の上へ投げだして
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
...
幾等
(
いくら
)
捕えるかも知れぬ所だ」と云い谷間田は又茶かし顔にて「フ失敬なッ、フ小癪な、フ生意気な」と呟き居る
由
(
よし
)
独り荻沢警部のみは此少年探偵に後来の望みを
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「それでは
幾等
(
いくら
)
と申すか。」
王成
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
段右衞門に向ひ
是々
(
これ/\
)
重四郎ではない段右衞門殿
夫
(
そん
)
な譯の
分
(
わか
)
らぬ
強情
(
がうじやう
)
は
止
(
よし
)
にしろ今
奉行
(
ぶぎやう
)
樣の
仰
(
おつ
)
しやる通りだ
幾等
(
いくら
)
其方
(
そなた
)
が
隱
(
かく
)
して白状
爲
(
せ
)
ねばとて
命
(
いのち
)
の
繋
(
つな
)
がる事は
金輪
(
こんりん
)
ざい
有
(
あり
)
ア
爲
(
し
)
ねへ
夫
(
それ
)
迚も三五郎と申合したかは知ねヱが今と
成
(
なつ
)
ては
未練
(
みれん
)
な男だ
誠
(
まこと
)
に
苦
(
くる
)
しみ
惜
(
をし
)
みの
人間
(
にんげん
)
だなア掃部や藤兵衞茂助の二人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
恁
(
か
)
うして先生のお世話を頂いてると、私はモウ
何日
(
いつ
)
までも
此儘
(
このまんま
)
で居た方が、
幾等
(
いくら
)
楽しいか知れませんけれども。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と、声をあげて呼んでみたが、林の
枝葉
(
えだは
)
を吹く風の音ばかりで
人声
(
ひとごえ
)
はしなかった。そして、
幾等
(
いくら
)
呼んでも返事がないので、隠れ家へ帰ろうと思って呼ぶことをよして歩いた。
赤い土の壺
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
幾等
(
いくら
)
商売が暇だからとて目
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
私はそれで
幾等
(
いくら
)
か安心したのでそこへ尻を
据
(
す
)
えてしまって、電車がなくなるまで飲んでいた。
妖影
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
長さが一尺ばかりだから男でもチョン髷に
結
(
いっ
)
て居る髪の毛は是だけの
長
(
たけ
)
は有るが今時の事だから男は縮毛なら
剪
(
かっ
)
て仕舞う
剪
(
から
)
ないのは
幾等
(
いくら
)
か髪の毛自慢の心が有る奴だ男で縮れっ毛のチョン髷と云うのは無い(大)
爾々
(
そう/\
)
縮れッ毛は殊に散髪に
持
(
もっ
)
て来いだから縮れッ毛なら必ず剪て仕舞う本統に君の目は凄いネ(谷)爾すれば是は
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
何人
(
だれ
)
に訊いても同じような返事であった。そのうちに夕方になって湖の
面
(
おもて
)
がねずみがかって来た。喬生は
幾等
(
いくら
)
訊いても女の家が判らないので老人の
詞
(
ことば
)
を信ずるようになって来た。
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
謙作は廊下へ出ると
内兜
(
うちかくし
)
に手をやって紙入を出してみた。金にはすこしも異状がなかった。彼は
幾等
(
いくら
)
か女に置いて往かなくてはならないと思ったが、なんだかばかばかしくもあった。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
(また金か、この間、くれてやったのが、もう無くなったのか、
幾等
(
いくら
)
いるのだ)
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
許宣は腰につけた銭袋から
幾等
(
いくら
)
かの銭を
執
(
と
)
って舟の上に置いた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「
幾等
(
いくら
)
ごまかしたって、ちゃあんと判ってるわ、
彼奴
(
あいつ
)
よ」
一握の髪の毛
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
忰は
幾等
(
いくら
)
か心が落ちついていた。
参宮がえり
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
幾
常用漢字
中学
部首:⼳
12画
等
常用漢字
小3
部首:⽵
12画
“幾”で始まる語句
幾度
幾
幾何
幾歳
幾日
幾人
幾許
幾年
幾個
幾干