“内兜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちかぶと90.9%
うちかくし9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
軽蔑なさるからコンナ事になるのです。伜には内兜うちかぶと見透みすかされる、女将には冷やかされる……
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
すると紅庵は、さういふ伊東伴作の内兜うちかぶとを見透したやうな穿つた調子で再び言葉をつぎたし
雨宮紅庵 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
彼はふと金がどうかなっていはしないかと思ったが、そこでしらべることも出来ないので、それを上衣の内兜うちかくしに入れ、時計を手首に着けた。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
謙作は廊下へ出ると内兜うちかくしに手をやって紙入を出してみた。金にはすこしも異状がなかった。彼は幾等いくらか女に置いて往かなくてはならないと思ったが、なんだかばかばかしくもあった。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)