“幾許”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いくばく53.3%
いくら33.3%
なにがし2.2%
いかばか1.1%
いかばかり1.1%
いくそ1.1%
いくそばく1.1%
いくつ1.1%
いくらか1.1%
ここだ1.1%
(他:3)3.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“幾許”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸33.9%
文学 > イタリア文学 > 詩28.6%
芸術・美術 > 工芸 > 工芸28.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
【幾個の齒にて】齒にて噛むは刺戟を與ふるなり、汝の愛を神に向はしむる者理性と天啓の外に猶幾許いくばくありやいへとの意
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
且つ浅草区一帯の地の卑湿にしてかわき難きも、此の一水路によりて間接に乾燥せしめらるること幾許いくばくなるを知らざれば
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
三「此様こんな物を持って来たって仕様がねえ、買ったって百か二百で買える物を持って来て、是で幾許いくらばかり欲しいのだ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
をぢさんをばさんに迫られて、余義無くお前も承知をしたのならば、僕の考で破談にするほう幾許いくらもある。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
食事が済むと、彼は幾許なにがしかの勘定を払って戸外そとへ出た。そして安い旅館ホテルをさがす為に、場末の町へボツ/\と歩をむけた。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
彼女が株券を売って得た三千幾許なにがしの金は、彼の上衣うわぎの内かくしに入っているに違いない。
秘められたる挿話 (新字新仮名) / 松本泰(著)
附添さへあるまらうどの身にして、いやしきものにあつかはるる手代風情ふぜいと、しかもその邸内やしきうちこみちに相見て、万一不慮の事などあらば、我等夫婦はそも幾許いかばかり恥辱を受くるならん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大いなるダイアモンドか、幾許いかばかり大いなるダイアモンドも、宮は人の心の最も小き誠に値せざるを既に知りぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
むなしくその手をいだきて泣かんが為にきたれる宮が悔は、幾許いかばかり大いなる者ならん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
答ふるにおよびて我曰ひけるは、あはれ幾許いくその樂しき思ひ、いかにせちなる願ひによりてかれらこの憂ひの路にみちびかれけん 一一二—一一四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
今は昔、紀ノ国日高郡に道成寺と名づくる山寺ありしと伝うれど、およそ幾許いくそばくの年日をへだつるのころなるや知らず、情景はそのほとり不知の周域にもとむ。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
かめ「そうでございますか、こんな山の中へ宜くマアおいでだねえ、久し振で江戸のふうを見たが、何うもいゝ器量だこと、年は幾許いくつ、なに十九だとえ、オヤそう、焼け出されてそれで、それはマアお気の毒な、旦那これは何処の娘です」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼は幾許いくらかの金をやってコルトンを外国へ追遣おいやり、エリスを救う所存であった。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
芳野よしぬ象山きさやま木末こぬれには幾許ここださわとりのこゑかも 〔巻六・九二四〕 山部赤人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
幾許ここだ」という副詞も注意すべきもので、集中、「神柄かむから幾許ここだ尊き」(巻二・二二〇)「妹がに雪かも降ると見るまでに幾許ここだもまがふ梅の花かも」(巻五・八四四)、「そのの梅の花かも久方の清き月夜つくよ幾許ここだ散り来る」(巻十・二三二五)等の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「朝顔は朝露おひて咲くといへど夕影にこそ咲きまさりけれ」(巻十・二一〇四)、「夕影に来鳴くひぐらし幾許ここだくも日毎に聞けど飽かぬ声かも」(同・二一五七)などの例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
板倉と撫川なずかわさとの、中を行く芳野の川の、川岸に幾許ここら所開さけるは、たがうえし梅にかあるらん、十一月しもつきの月の始を、早も咲有流さきたる
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
畜生つ! たゞ一目見せむまでには、散りこすなゆめと言ひつゝ、幾許こゝだくるものを、うたてきやしこほとゝぎす、あかつき心悲うらかなしきに、追へど追へど尚ほし鳴きて、いたづらに地に散らせれば、すべをなみぢて手折たをりて、見ませ吾姉子あぎもこ
浮標 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)