“郷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さと41.6%
ごう37.0%
くに7.1%
がう5.2%
きょう3.9%
きやう2.6%
けう0.6%
むか0.6%
キヤウ0.6%
サト0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
武蔵野原を北に歩んで尽くところ、北多摩の山の尾根と、秩父(ちちぶ)連峰のなだれが畳合(たたみあ)っている辺に、峡谷(きょうこく)の郷(さと)が幾つもあるそうです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「仲平(ちゅうへい)さんはえらくなりなさるだろう」という評判と同時に、「仲平さんは不男(ぶおとこ)だ」という蔭言(かげこと)が、清武(きよたけ)一郷(ごう)に伝えられている。
安井夫人 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
小野さんは隧道を出るや否や、すぐ自転車に乗って馳(か)け出そうとする。魚は淵(ふち)に躍(おど)る、鳶(とび)は空に舞う。小野さんは詩の郷(くに)に住む人である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
支那(しな)全國(ぜんこく)が道(だう)に分(わか)れ、道(だう)が州(しう)又(また)は郡(ぐん)に分(わか)れ、それが縣(けん)に分(わか)れ、縣(けん)の下(した)に郷(がう)があり郷(がう)の下(した)に里(り)がある。州(しう)には刺史(しし)と云(い)ひ、郡(ぐん)には太守(たいしゆ)と云(い)ふ。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
その歳(とし)有名なる岸田俊子(きしだとしこ)女史(故中島信行氏夫人)漫遊し来(きた)りて、三日間わが郷(きょう)に演説会を開きしに、聴衆雲の如く会場立錐(りっすい)の地だも余(あま)さざりき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
魚沼郡の内宇賀地(うがち)の郷(きやう)堀(ほり)の内の鎮守(ちんじゆ)宇賀地の神社(じんじや)は本社八幡宮也、上古より立せ給ふとぞ。縁起文(えんぎぶん)多(おほ)ければこゝに省(はぶ)く。霊験(れいげん)あらたなる事は普(あまね)く世にしる処なり。
東京のさる專門學校の生徒(と)である草野金太郎は、春休(やす)みで故郷(けう)の町に歸(き)省してゐたが、春休(やす)みも終つたので、あと二時間もするとまた一人で東京にたつのである。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
起(き)曰(いは)く、『西河(せいが)を守(まも)りて、秦(しん)の兵(へい)敢(あへ)て東(ひがし)に郷(むか)はず、韓(かん)・趙(てう)・(九二)賓從(ひんじう)するは、子(し)、起(き)に孰(いづ)れぞ』と。
菅宮は郷(キヤウ)の宮(ミヤ)となり、侍従はあはれ知る女になる。つまり完全に母屋は師直以下の歴史人物に奪はれてしまふのである。
由良助の成立 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其ノ狗奴國ハ、馭戎慨言ニ「伊豫ノ國風早ノ郡に河野(カフノ)ノ郷(サト)あれば、それなどをいへるか、魏志に狗奴國の男王といへるも、すなはち此河野のわたりをうしはきゐたりしものをいふなるべし」
倭女王卑弥呼考 (旧字旧仮名) / 白鳥庫吉(著)