“郷里”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
くに80.3%
きょうり9.1%
きやうり4.5%
いなか3.0%
さと1.5%
ふるさと1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“郷里”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 伝記 > 日本16.7%
歴史 > 伝記 > 個人伝記(児童)13.3%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語4.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
懐手をして、円いおとがひを襟に埋めて俯いてゐるお定は、郷里くにを逃げ出して以来の事をそれからそれと胸に数へてゐた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「こんなにまでして稼いだら、郷里くにの方にいたって、一段歩や二段歩の土地なら、もらわなくたって、自分で買えたべがなあ。」
熊の出る開墾地 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「こういう字体は、よくあるですよ。なんなら谷口をよんでもいいが、いま生憎あいにく郷里きょうりへかえっているのでね」
脳の中の麗人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
五月の四日、粕谷草堂の夫妻は鶴子を連れて、お馨さんの郷里きょうりに於ける葬式につらなるべく出かけた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
煤煙の主人公が郷里きやうりへ帰つてから又東京へ引き返す迄に、遭遇したり回想したりする事件は、決して尋常のものではない。
『煤煙』の序 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼等かれら安井やすゐ半途はんと退學たいがくさせ、郷里きやうりかへらせ、病氣びやうきかゝらせ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あたしは、こんな事をしていて好いのかと、自分の胸をむしっている。郷里いなかへ帰ったからって、好いものは書けやしない。やッぱりあたしは、美妙せんせいのそばにいなければいけないのだ。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「山東です。姓は張、名は用。談天口だんてんこうとも号していますが売卜ばいぼくは本業ではありません。郷里いなかではじゅの寺小屋をひらいており、たまたま、遊歴の旅費かせぎに、好きな筮卜ぜいぼくをとって、特にお望みの方だけに見て上げておるような次第でして」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お通さんの郷里さとは、作州の吉野郷じゃそうな」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてはまた、郷里ふるさとを想い、自分達の活動を想い、淋しい生活を振り返って、感慨無量かんがいむりょうの涙にくれるに相違ないのです。
季節の植物帳 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
長い間を雪に埋もれて、郷里ふるさとあこがれ、春の陽光ひかりを待ちわびている孤独な人達が、そろそろ雪が消えて、まばらに地肌ぢはだが見えかけて来た時、雪間ゆきまがくれに福寿草の咲いているのを見たら、どんなによろこぶことでしょう。
季節の植物帳 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)