“ふるさと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
故郷75.3%
故里9.7%
古里6.5%
古郷2.7%
郷土1.6%
南海0.5%
故國0.5%
日本0.5%
旧里0.5%
本郷0.5%
(他:3)1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆきは、故郷ふるさとからわたしむかひたものを、……かへちつとしに
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
故郷ふるさと消息おとずれ聞くよしもなし、東京なる大原満は小山夫婦と中川兄妹の尽力によりて近頃新なる家に引移れり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
その後數年の間は、故里ふるさとにありしが、伊太利の戀しさは始終忘れがたく、このたびはいよ/\思ひ定めて再遊の途に上りぬ。
君は故里ふるさとに頼もしきやからなしとのたまへば、此地に善き世渡のたつきあらば、留り玉はぬことやはある。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
岩手県上閉伊郡栗橋村字古里ふるさとという所に一のマツの木あり、年々枝葉繁伸してついに付近の耕地を蔽い日光をさえぎることおびただしかった。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
参木は一人になるとベンチにもたれながら古里ふるさとの母のことを考えた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
いづこにも心とまらばみかへよ ながらへばまた本の古郷ふるさと
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古郷ふるさと涅槃会ねはんえには、はだに抱き、たもとに捧げて、町方の娘たち、一人が三ツ二ツ手毬を携え、同じように着飾って、山寺へ来て突競つきくらを戯れる習慣ならいがある。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そはわが郷土ふるさととなりたる處は、日に日に自ら善を失ひ、そのいたましく荒るゝことはや定まれりとみゆればなり。 七九—八一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
イザヤは、かれらいづれも己が郷土ふるさとにて二重ふたへの衣を着るべしといへり、己が郷土とは即ちこのうるはしき生の事なり 九一—九三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
歸らんか南海ふるさと
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
可憐かれんなる日出雄少年等ひでをせうねんらおなふねおな故國ふるさとかへるとはなにたる幸福しあはせであらう。
そのさま/″\の奇觀きくわんをもほどながめたれば、これよりなつかしき日本ふるさとかへらんと
旧里ふるさとあずけ置きたる三歳の小児しょうにが事など始めて想い起せし事もありたり。
山上憶良やまのうえのおくら大唐もろこしにいたとき、本郷ふるさと(日本)を憶って作った歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
東京ふるさとの寄席の灯遠き夜長かな
寄席風流 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
牛乳屋ちちやの物食う口は牛七匹と人五人のみのように言いしは誤謬あやまりにて、なお驢馬ろば一頭あり、こは主人あるじがその生国ふるさと千葉よりともないしという
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そしてはまた、郷里ふるさとを想い、自分達の活動を想い、淋しい生活を振り返って、感慨無量かんがいむりょうの涙にくれるに相違ないのです。
季節の植物帳 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
長い間を雪に埋もれて、郷里ふるさとあこがれ、春の陽光ひかりを待ちわびている孤独な人達が、そろそろ雪が消えて、まばらに地肌ぢはだが見えかけて来た時、雪間ゆきまがくれに福寿草の咲いているのを見たら、どんなによろこぶことでしょう。
季節の植物帳 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)