“ここく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
故国46.7%
胡国20.0%
故國13.3%
湖国6.7%
胡國6.7%
虚黒6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家は長崎で、反物(たんもの)や装身具や支那画などの長崎骨董(ながさきこっとう)を持って、関西から江戸の花客(とくい)を廻り、あらかた金にすると、春(はる)の雁(かり)のように、遥々な故国(ここく)へ帰ってゆくのである。
春の雁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
匈奴(きようど)にして昭君(せうくん)を愛するも、昭君豈(あに)馬に乗るの怨(うらみ)あらむや。其(その)愀然(しうぜん)として胡国(ここく)に嫁(とつ)ぎたるもの、匈奴が婚を強(し)ひたるに外(ほか)ならず。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
大佐(たいさ)の心(こゝろ)では、吾等(われら)兩人(ふたり)が意外(いぐわい)の椿事(ちんじ)の爲(た)めに、此樣(こん)な孤島(はなれじま)へ漂着(へうちやく)して、之(これ)から或(ある)年月(ねんげつ)の間(あひだ)、飛(と)ぶに羽(はね)なき籠(かご)の鳥(とり)、空(むな)しく故國(ここく)の空(そら)をば眺(なが)めて暮(くら)すやうな運命(うんめい)になつたのをば
『山谷(さんこく)の風をしてほしいままに汝を吹かしめよ』、自分はわが情とわが身とを投げ出して自然の懐(ふところ)に任した。あえて佐伯をもって湖畔詩人の湖国と同一とはいわない、しかし湖国(ここく)の風土を叙して
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
御膳料(ごぜんれう)を送られたので、亡入道殿(なきにふだうどの)(持妙尼の夫)の命日であつたかと、とかう紛(まぎ)れて、打忘れてゐたが、なるほど、そちらでは忘れない筈だと、昔、漢王の使で胡國(ここく)に行つた夫に
源吉は、もう今の呟(つぶや)きを忘れたように、右手でブレーキバルブを握ったまま、半身を乗出すように虚黒(ここく)な前方を、注視していた。
鉄路 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)