“空”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そら25.1%
から17.1%
くう14.9%
むな14.8%
10.3%
8.2%
うつ1.5%
むなし1.2%
あだ1.1%
1.0%
うつろ0.9%
あき0.8%
むだ0.4%
すき0.4%
クウ0.2%
0.2%
カラ0.2%
0.2%
すか0.1%
ぞら0.1%
0.1%
ソラ0.1%
がら0.1%
すい0.1%
むなしゅ0.1%
うそ0.1%
ムナ0.1%
いたずら0.0%
うは0.0%
そォら0.0%
へつ0.0%
まど0.0%
むなしゅう0.0%
むね0.0%
むろ0.0%
アキ0.0%
ムナシュ0.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このとき、あかみがかった、西にしそらのかなたから、一てんくろちいさなかげくもをかすめてえました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たとへば鳩の、願ひにさそはれ、そのつよき翼をたかめ、おのがこゝろに身を負はせてそらをわたり、たのしき巣にむかふが如く 八二—八四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
久美子が漕ぎだそうと思っていた湖心のあたりに、乗り手のいないからのボートが、風につれて舳の向きをかえながら、漫然と漂っているのが見えた。
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
火だねをとるので、幾度も長火鉢の火つぼをからにつめたくしては、そのつめたい中に、火をいけると、そのいけた火は、また存外早くたってしまう。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
誰かあわただしく門前をけて行く足音がした時、代助だいすけの頭の中には、大きな俎下駄まないたげたくうから、ぶら下っていた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
白娘子はそう云って口の裏で何か云って唱えた。と、の道人は者があって彼を縄で縛るように見えたが、やがて足が地を離れてくうにあがった。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
『弁明』や『クリトン』においては、己れをむなしうしてソクラテスに帰依する弟子が、敬虔けいけんな忠実さをもって師の姿を描こうとしている。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
罪の父はただひと目、御身のかんばせを見たいと切望するが、その願いも今はもうむなしき夢と諦めなければならないのかもしれない、ああ
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして、母親ははおやかえりがおそいと、ばこなかから、あかるみのあるほういて、しきりとなくのでした。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
その時、がらきになったスタンドの最前列の座席(バレラス)に頑張って、土砂降りの中に濡鼠のようになってる一人の紳士と一人の婦人があった。
闘牛 (新字新仮名) / 野上豊一郎(著)
いていると答えれば、幾分か肱で腹の子供を押し潰したそれだけ空いているのだとそんな他愛もない考えから訊いたのだが、姉は空かないと答えた。
御身 (新字新仮名) / 横光利一(著)
かないだらう、多分たぶん』と帽子屋ばうしやつて、『おまへおもとほり一時半じはんまでつゞけられるさ』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
早苗は、彼女の傍で明がうつけたような眼つきをしてそんな事なんぞを考え出している間、手近い草を手ぐりよせては、自分の足首を撫でたりしていた。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
中はうつろで、きれ仕立ですから、瓜の合せ目は直ぐ分りました。が、これは封のあるも同然。神の料のものなんです。参詣人が勝手にはのぞけません。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
己をむなしうして世を空うするを知る、誰れか己れを厭ふ事を知らずして真の厭世家となり、己れを罵ることを知らずして真の罵世家となるを得んや。
さしも願はぬ一事いちじのみは玉を転ずらんやうに何等のさはりも無く捗取はかどりて、彼がむなしく貫一の便たよりを望みし一日にも似ず
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いかにおまへのはね黄金こがねの燦きにひらかれるときも、そこには展くによしなく、匂ふにすべもない、あだな影ふかいうれひのみ。
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
二条にじょうから半時はんときごとに花時をあだにするなと仕立てる汽車が、今着いたばかりの好男子好女子をことごとく嵐山の花に向って吐き送る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
重「はい大きに有難う、誠にとおとこに御苦労さま、婆アさま腹アったろう、何もないがおまんまア喰ってくがい」
私の訪ねあてた32番の家は表扉を緑色に塗った三階の煉瓦建であった。擦りった石段の上に立った私は襟のつまった黒い服を着た老婦人に、仏蘭西人の事を訊ねると、
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
父には諦めにき剥かれた裸鳥の首のような寂しさがあり、師匠には強情な負惜しみから大木の幹を打ってうつろの音のする太味の寂しさがあった。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
さもなかつたら、木魂姫がてゐる其の洞穴が裂くる程に、また、あの姫のうつろな声がわしの声よりも嗄るゝ程に、ロミオ/\と呼ばうものを。
文章その他 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
近所で訊くと、そこには細井という旗本が住んでいたが、なにかの都合で雑司ヶ谷の方へ屋敷換えをして、この夏からあき屋敷になっていることが判った。
半七捕物帳:41 一つ目小僧 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
と——あき屋敷の中でポッと一つのがともりました。そして、さっきは閉まっていた盲目窓めくらまどが半分ばかりいている。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
智恵子は考へ深い眼を足の爪先に落して、帰路かへりぢを急いだが、其心にあるのは、いつもの様に、今日一日をむだに過したといふ悔ではない。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
相師の一言のおかげで、かかる美容を持ちながら盛りの花をむだに過さしむるを残念がって、請わるるままに父が妙光を殺婦に遣った心の中察するに余りあり。
どうぞ何とかお助けの方法を講じてやっておくんなさい、でないと、わっしは我慢いたしますが、すきぱらまぎれに乾分こぶんの奴が、御当家のことを
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まだ朝飯にありつかないんで、——あわてて飛出したが、すきぱらに小石川は遠すぎましたよ」
カヒナが動き出した。片手は、まつくらなクウをさした。さうして、今一方は、そのまゝ、岩ドコの上を掻き搜つて居る。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
サクセフォンは呻吟し、酒樽型の太鼓は転がるようにとどろき、それにフィドルがすがり、金属性の合の手が絡み——ピアニストはうに洋襟カラアを外してクウなげうっていた。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
丘陵のような山脈の遠くから激しく移動する灰色の雲と一緒に、湿気をもったらッ風が轟々ごうごううなりをあげて襲ってくるのだった。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
ごろごろする石の上を下駄ばきでは歩きにくかつた。房一は川から上つたまゝの濡草履をはいてゐるので速い。盛子はらになつた追鮎箱を手にして後からついて行つた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
高圓山の墓原も、佐紀の沼地・雜木原も、又は、南は山村ヤマムラ、北は奈良山、泉川の見える處まで馳せ𢌞つて、戻る者も戻る者も、皆カラ足を踏んで來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
すべて——スタンドの灯で見る蚊帳も、その白さも、柔らかさも、カラな隣の部屋の歩き心地も、新鮮な感覚でした。
日記・書簡 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「かくとしも知らでや去年こぞのこの頃は君をら行く田鶴たずにたとえし」と。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
あわあわしいら雲がら一面に棚引たなびくかと思うと、フトまたあちこちまたたく間雲切れがして、むりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧さかにみえる人の眼のごとくに朗らかに晴れた蒼空あおぞらがのぞかれた。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
例の絶食に腹をすかせ、「入塾が出来ない位なら生ている甲斐がない」ト溜息ためいき噛雑かみまぜの愁訴、しおれ返ッて見せるに両親も我を折り、それ程までに思うならばと
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
しかしあまり長くそこに立っていたためにすっかりお腹をすかしてしまいました。
イワンの馬鹿 (新字新仮名) / レオ・トルストイ(著)
そして、いつしか二人ふたりは、あか夕焼ゆうやぞらなかはいってしまったゆめました。
金の輪 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あをくあせた門柱もんちうつて、夕暮ゆふぐれらしく、くもぞらあふぐも
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
門は、左京二條三坊に、北に向いて開いて居るが、主人家族の住ひは、南を廣くけて、深々とした山齋ヤマが作つてある。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
門は、左京二條三坊に、北に向いて開いて居るが、主人家族の住ひは、南を廣くけて、深々とした山齋ヤマが作つてある。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ところがまるで、追つかけるやうに、藤原の宮は固より、目ぬきの家竝みが、不意の出火で、其こそ、あつと言ふ間に、痕形もなく、ソラモノとなつてしまつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
ところがまるで、追つかけるやうに、藤原の宮は固より、目ぬきの家竝みが、不意の出火で、其こそ、あつと言ふ間に、痕形もなく、ソラモノとなつてしまつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
そのがらんとした図書室を横切って、突当りの明りが差している扉を開くと、そこは、好事家こうずか垂涎すいぜんの思いをさせている、降矢木の書庫になっていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それとも自分がいなくなってからのちは、机をえたまんま、がらどうにしてあるかしらん。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其中そのうちはらすいたとえてラクダルは面倒臭めんだうくささうに手をのばして無花果いちじくとつくちれた。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
はらすいると、のばしてとゞところなつ無花果いちじく芭蕉ばせうもぎつて
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ましてや謙遜な二葉亭は文章の造詣ぞうけいでは遥に春廼舎に及ばないのを認めていたから、おのれをむなしゅうして春廼舎の加筆を仰いだ。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
その上に天下の人気を背負って立って、一世をむなしゅうする大文豪であるかのように歌いはやされていたから、当時の文学少女の愛慕の中心となっていた。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
また一説にはこれら皆うそで実は尊者の名パトリックをノールス人がパド・レクルと間違え蟾蜍ひきを(パダ)い去る(レカ)と解した。
翌朝目を覺ました時は、雨戸の隙を潜ってうそ寒く障子を染めた曉の光の中に、石油だけは流石に凍らぬと見えて、しんを細めて置いた吊洋燈つるしランプ昨夜よべの儘にうつすりとともつて居たが、茶を注いで飮まずに置いた茶碗が二つに割れて、中高に盛り上つた黄色の氷が傍に轉げ出して居た。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ヨウヲ隔ツ黄鸝コウリ ムナシク好音コウイン
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眼前ムナシク旧山川ニ対ス
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今時いまどきの民家は此様の法をしらずして行規ぎょうぎみだりにして名をけがし、親兄弟にはじをあたへ一生身をいたずらにする者有り。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
槍はかつげど、うはのそら、渋面しふめんつくれど供奴ともやつこ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そォらの上からみんなの小鳥が、
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
モウ二三にんるまで待つてはられぬ、はらへつたまらぬのぢや——これめしと間違まちがへたとふ話です、其頃そのころ商売しやうばいではなかつたから、其位そのくらゐのものでござりましたらう。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
まちつかれた身體からだをそつと椅子いすにもたれて、しづかなしたみちをのぞこふとまどをのぞくと、窓際まどぎは川柳かはやなぎ青白あをしろほそよるまどうつくしくのびてた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
唯我独尊を称したる釈迦如来しゃかにょらいは、絶対に自らを尊べり、絶対他力を唱えたる親鸞しんらんは絶対に他をたっとんで自個をむなしゅうせり
絶対的人格:正岡先生論 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
季節きせつむねしくつひやすことが一にちでも非常ひじやう損失そんしつであるといふ見易みやす利害りがい打算ださんからかれ到頭たうとうまかされてまた所懸命しよけんめい勞働らうどう從事じうじした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
うつむろの墓のしづけさ。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
十三年に一度、其年の八月の一日から三日間、殿庭トンニヤアとも、あさぎナアともいふ、神あしやげ前のアキ地に、ケタ七つに板七枚渡した低い橋を順々に渡つて、あしやげの中に入るのである。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
しかし途中船坂山で天皇奪回を策して成らず、院ノ庄の行宮あんぐうへ忍んで有名な——天勾践テンコウセンムナシュウスルナカレ——を桜の木に書いて去ったと伝えられる児島高徳たかのり(備後ノ三郎)は、どうもむずかしいまぼろしの人物なので、その調べにも扱いにも苦吟させられる。
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)