“幸”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
さいわい36.8%
さち14.8%
さいわ12.9%
さいはひ11.8%
さいは4.8%
こう3.2%
さき2.3%
しあわせ2.3%
しあわ1.8%
みゆき1.1%
(他:48)8.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“幸”を含む作品のジャンル比率
文学 > イタリア文学 > 詩100.0%
芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション39.7%
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本32.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「何よりのさいわいです。しかし、それはあくまで今日の天候のことでございましょうな。それとも上様の御機嫌きげん——」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その高等官はさいわいにして全快したけれども私の方の心の礼と外の人の形の礼とをいずれがよろこばしく思ったかしらん。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
しかしてさきに彼の上に降れる愛、さちあれマリア恩惠めぐみ滿つ者よと歌ひつゝ、その翼をかれの前にひらけば 九四—九六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我をして心を天堂に置かしむる淑女、さちなき人間の現世げんぜを難じつゝその眞状まことのさまをあらはしゝ時 一—三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
と、帆村は、たのみこんだ。トラ十は、まださいわいにも、帆村の身分を知らず、ミマツ曲馬団の曾呂利青年と思っているらしい。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
八日はさいわい御精日なれば、その日一同にいただき申し候〔赤子の心を見るが如し、松陰の天真爛漫たる処、ここにり〕。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
丁度其店頭みせさきに客の居なかつたのをさいはひ、ついと丑松は帽子を脱いで入つて、例の風呂敷包を何気なく取出した。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
その声はさいはひに少しつんぼのふくろふの坊さんには聞えませんでしたが、ほかの梟たちはみんなこっちを振り向きました。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
さいはもとのまゝでのこつてゐるものがたくさんあり、ふる日本人につぽんじんんでゐたところは
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
突然むかうから帆を上げて進んで来る大きな高瀬船たかせぶねに衝突し、さいはひに一人ひとりも怪我はしなかつたけれど
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
山口屋——本問屋——のお駒ちゃんは八百屋お七——お駒ちゃんの妹のこうちゃんは実にぱっちりした、若衆だちの顔つきだった。
群臣あるいは帝に勧むるにせつこうするを以てするあり、あるい湖湘こしょうに幸するにかずとするあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ささなみの志賀しが辛崎からさきさきくあれど大宮人おほみやびとふねちかねつ 〔巻一・三〇〕 柿本人麿
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
さきくあれど」は、平安無事で何の変はないけれどということだが、非情の辛崎をば、幾らか人間的に云ったものである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「こんな大戦争が始ったというのに、鳥鍋がいただけるとは何としあわせなことでしょう」と若い女中のたつは全く浮々していた。
冬日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
母親ははおやさえ、しまいには、ああこんなならうまれないほうがよっぽどしあわせだったとおもようになりました。
「私に御遺言をなすったこともありますから、ただ今からは私をむつまじい者と思召おぼしめしてくださいましたらしあわせです」
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「ほんとにお前さんはしあわせだよ。辛抱さえすれば、十万円という財産家の家を、切り廻して行けるんだもの。」
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
五月庚辰かのえたつ甲申きのえさる吉野宮よしののみやみゆきしたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
方孝孺堅くけいを守りて勤王きんのうの師のきたたすくるを待ち、事し急ならば、車駕しゃがしょくみゆきして、後挙を為さんことを請う。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
こゝわざわひへんじてさひはひとなるとつたのは、普通ふつうならば、漂流人へうりうじん
氣球ききゆうつくこと容易ようゐわざではない、さひはひにも、材料ざいれうかつ
自分じぶんはたゞ幾歳いくつかのとししたばかりでなく、かう不幸ふかうか、人生じんせい問題もんだいになやまされ
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かうさんは女ながらに私の知己の一人いちにんだ。
突貫 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「父母がかしらかきく在れていひし言葉ぞ忘れかねつる」(同・四三四六)等である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
裸なる印度ますらをきくあれ
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
「大切な客人」とか、「運よく母娘づれが通りかかるとは、さいさきがよい」とか——。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「あはははは、なるほど、まだ前祝まえいわいは少し早いな、では後祝あといわいにいたして、じぶんがご一同にかわり、まずさいさきを祝福しゅくふくしておく」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さてこの王宮をさきはふ善こそ、或は低く或は高く愛のわが爲に讀むかぎりの文字もじのアルファにしてオメガなれ。 一六—一八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わが歌はわがものならず祖先神みおやがみくだしさきは言靈ことだまの搖り
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
また、一方いつぽうには、本國ほんごくあにやまひおもわずらつてりましたが、さひは
イヤ、まつた生体しやうたいなければさひはひぢやて、今度こんど解剖ふわけぢや。
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「この謎の假名文字を讀むと、決してしあはせなことはございませんが、それでも讀みたいと仰しやるでせうか」
「聽いて下さい、親分。この世の中に、私ほどしあはせに生れて、私ほど不幸せになつた者があるでせうか」
「丁度いいしあはせや。また四条へ行つて何か商売を始めてやろか。」と伯父が深い考へもなしに、只思附だけの様に言つた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
米国にメエリイ・ヲルカアといふ有名な婦人がある。この婦人は他の事でもつと聞えてもよいのだが、しあはせ不幸ふしあはせか、いつも男装をしてゐるので、それで一層名高くなつてゐる。
しかれども十六日の口書、三奉行の権詐けんさ、吾を死地にかんとするを知り、ってさらに生をねがうの心なし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかれども十六日の口書、三奉行の権詐、吾れを死地におかんとするを知りてより、さらに生をねがふの心なし、これまた平生学問の得力しかるなり。
留魂録 (新字旧仮名) / 吉田松陰(著)
其に彼の女形の強みは、大阪役者の誰よりも、名調子にサキハへられてゐたことである。
所謂「言霊のサキハふ国」とは、言語の精霊が不思議な作用を表す、と言ふ事です。
国語と民俗学 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
一刻いつこくブリスから生ずる永久の苦痛が其時卒然として、代助のあたまおかしてた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
この一刻のブリスから生ずる永久の苦痛がその時卒然として、代助の頭を冒して来た。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かれまづ八咫烏を遣はして、二人に問はしめたまはく、「今、天つ神の御子でませり。いましたち仕へまつらむや」と問ひたまひき。
かれその御教みさとしのまにまに、その八咫烏の後よりでまししかば、吉野えしの河の河尻に到りましき。
夏のはじめつころ、天皇埴安はにやすの堤の上などにいでまし給ふ時、かの家らに衣をかけほしてあるを見まして、実に夏の来たるらし、衣をほしたりと、見ますまに/\のたまへる御歌也。夏は物打しめれば、万づの物ほすは常の事也。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
十六日の口書くちがき、三奉行の権詐けんさわれ死地しちかんとするを知り、ってさらに生をこいねがうの心なし、これまた平生へいぜい学問のとくしかるなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
遠方ゑんぱうから通ふのは不都合ふつがふであるから、ぼくうち寄宿きしゆくしては奈何どうです、と山田やまだつてくれるから、ねがうても無きさいわひ
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そしてわれわれが悪徳と道学とのいずれの側にもある凡俗さに抗してのはてのない、効力の見えぬ戦のために疲れるときに、このベートーヴェンの意志と信仰との大海にひたることは、いいがたいさきわいのたまものである。
山門やまとはもうまし耶馬台やまと、いにしへの卑弥乎ひみこが国、水清く、野の広らを、稲ゆたに酒をかもして、菜はさはに油しぼりて、さちはふや潟の貢と、うづの貝・ま珠・照るはた
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
周三はさひはいに、頑冥ぐわんめいな空氣を吸つて、温順おんじゆん壓制君主あつせいくんしゆ干渉かんしよう服從ふくじうしてゐたら、兵粮の心配は微塵みじんもない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
勿論もちろん釣道具つりどうぐいが、さひわひにも艇中ていちうには端艇たんてい本船ほんせん引揚ひきあげるとき使用しようする堅固けんごなる鐵鎖てつぐさり
「否、誰のとも定まらねど、われもでたきものにこそ思いはべれ。さいつころまでは、鳩あまた飼いしが、あまりに馴れて、身にまつわるものをばイイダいたくきらえば、みな人にとらせつ。この鸚鵡のみは、いかにしてかあの姉君を憎めるがこぼれざいわいにて、いまも飼われ侍り。さならずや」と鸚鵡のかたへ首さしいだしていうに
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)