トップ
>
幸
>
しあわせ
ふりがな文庫
“
幸
(
しあわせ
)” の例文
などと、いつも
悪体
(
あくたい
)
をつくのです。
母親
(
ははおや
)
さえ、しまいには、ああこんな
子
(
こ
)
なら
生
(
うま
)
れない
方
(
ほう
)
がよっぽど
幸
(
しあわせ
)
だったと
思
(
おも
)
う
様
(
よう
)
になりました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
いっそこのままなおらずに——すぐそのあとで
臥病
(
わずらい
)
ましたのですよ——と思ったのですが、
幸
(
しあわせ
)
か
不幸
(
ふしあわせ
)
か病気はだんだんよくなりましてね。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
国衰える時は、その方どもへも当然、負担や不幸はかかって来るものぞ。
真
(
まこと
)
の利を積み、真の家富を願い、子孫の
幸
(
しあわせ
)
を願うなれば、まず国を強うせねばなるまい
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幸
(
しあわせ
)
と聞えやしませんよ。……でも笛だけは、もういつも、帯につけていますけれども、箱部屋の隅へ
密
(
そっ
)
として置くばかり。七年にも八年にも望まれた事はありません。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
だがここに
幸
(
しあわせ
)
のことには、まだそいつらは紫錦さんの居場所を、ちょっと知っていねえのさ。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
だが何たる
幸
(
しあわせ
)
なことであろうか。それは昭和十年五月十二日のことであった、大原孫三郎翁の訪れを受け、同氏から民藝館の建設に要すべき費用の寄贈を申し出られたのである。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
「こんな大戦争が始ったというのに、鳥鍋がいただけるとは何と
幸
(
しあわせ
)
なことでしょう」と若い女中のたつは全く浮々していた。が、妻は
震駭
(
しんがい
)
のあとの発熱を怖れるように
愁
(
うれ
)
い沈んでいた。
冬日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
まだこれ以上の兇悪な事件がもちあがらないだけが、せめてもの
幸
(
しあわせ
)
だった。
三狂人
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
水いろちり
緬
(
めん
)
のお高祖頭巾をかぶったままの、
軽業
(
かるわざ
)
お初が、廊下の薄暗さを
幸
(
しあわせ
)
にして、そッと、障子越しに片膝をつくように、耳をすましているとも知らず、夜更けの宿の灯の下に、ひッそりと
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
「ええ、もうそれは初めっからだわ。あたし、甲谷さんの好きな所は、御自分の英語の間違いも御存知にならない所だけよ。あれならきっと奥さんにおなりになる方だって、お
幸
(
しあわせ
)
にちがいないわ。」
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
「じゃア、あなたはどう思うの? 私が
幸
(
しあわせ
)
だとお思いになるの?」
小公女
(新字新仮名)
/
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット
(著)
虚
(
むな
)
しく
屠
(
ほふ
)
られてしまった無数の
哀
(
かな
)
しい生命にくらべれば、窮地に追詰められてはいても、とにかく彼の方が
幸
(
しあわせ
)
かもしれなかった。天が彼を無用の人間として葬るなら、
止
(
や
)
むを得ないだろう。
永遠のみどり
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
そうして今まで平凡だった歩けるという事の、異常な
幸
(
しあわせ
)
を今更感じるでしょう。工藝における吾々の現状は丁度それなのです。工藝界が傷を受けたので、今は用心しつつ歩かねばならないのです。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
さらによき美に入るために、またさらに
幸
(
しあわせ
)
な社会を生むために。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
“幸”の意味
《名詞》
さいわいであること。
しあわせ。
産物。特に、天恵による産物。
(出典:Wiktionary)
幸
常用漢字
小3
部首:⼲
8画
“幸”を含む語句
幸福
不幸
幸福者
幸運
行幸
幸子
御幸
幸若
還幸
梅幸
大原御幸
幸先
幸手
幸甚
幸田露伴
欣幸
幸若舞
幸徳
天幸
幸堂得知
...