“生”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
16.9%
なま12.8%
12.1%
9.2%
8.1%
6.8%
しょう5.1%
うま3.8%
3.4%
せい3.1%
いき2.8%
はや2.2%
しやう2.0%
うみ1.3%
1.2%
いのち1.1%
うまれ0.7%
うぶ0.4%
はえ0.4%
いけ0.4%
0.4%
しよう0.3%
ナマ0.3%
いか0.3%
0.3%
せう0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
シヤウ0.2%
おい0.1%
しゃう0.1%
0.1%
あれ0.1%
いく0.1%
いける0.1%
おひ0.1%
0.1%
むま0.1%
ライフ0.1%
0.1%
いきて0.1%
0.1%
おう0.1%
おふ0.1%
0.1%
イカ0.1%
0.1%
0.1%
オフ0.0%
あい0.0%
いきる0.0%
うまる0.0%
うむ0.0%
うめ0.0%
うん0.0%
おいけ0.0%
たす0.0%
でき0.0%
なり0.0%
はえたる0.0%
はへ0.0%
はア0.0%
まう0.0%
わい0.0%
イキ0.0%
0.0%
ウマ0.0%
ウマレ0.0%
ショウ0.0%
ヴィ0.0%
ヴイ0.0%
0.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は彼等から仲間はずれにされないように、苦しげに煙草をふかし、まだひげえていないほおにこわごわ剃刀かみそりをあてたりした。
燃ゆる頬 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
すると女神めがみ出石川いずしがわの中のしまえていた青竹あおだけってて、目のあらいかごをこしらえました。
春山秋山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
この魚はなまえを食ってさえも死ぬというのに、なまのままでしばしば食っても遂に害がなかったのは、やはり一種の天命というのであろうか。
不思議に思いて、一の戸に行くなりとなまいらえするに、かれ笑って、ああおのし、まようて損したり、福岡の橋をわたらねばならずと云う。
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
子供達こどもたちの、わけてもつとむ成長せいちやう進歩しんぽは、彼女かのぢよ生活せいかつきた日誌につしであつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
人々ひとびとは、看板かんばんを、さながらきている人間にんげん批評ひひょうするように、とりどりにうわさをしたのでした。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしまれるまえから、このおき時計どけいは、いえにあったので、それだけ、したしみぶかいかんがするのであります。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
依つて更に還つて、但馬たじまの國に船てをし、その國に留まつて、但馬のマタヲの女のマヘツミと結婚してんだ子はタヂマモロスクです。
飲んだくれの父の子に麒麟児きりんじい立ち、人格者のむすこにのらくらができあがるのも、あるいはこのへんの消息を物語るのかもしれない。
沓掛より (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
おりあしくはらの中にかかって、見渡みわたかぎりぼうぼうとくさばかりしげったあき野末のずえのけしきで
安達が原 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
秋になると、崖ぶちの恐ろしく高い木に、藤豆のような大きな平たいさやの実がった、簪玉かんざしだま位な真紅の美しい実のなる木もあった。
四谷、赤坂 (新字新仮名) / 宮島資夫(著)
家の中のいちばんよい部屋を翁のために設けて呉れた。この山にるものの肥えて豊なさまは部屋の中を見廻しただけでも翁にはすぐそれと知れた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「憎き者ども、わが子のかたき、七しょうまでたたりくれん」など囈言たわごとを吐くより、五人は生きたる心地もなく再び南山にとって返し
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
茂太郎の予報から約一刻ひとときも経て、果して田山白雲のしょうのものが、月ノ浦の港の浜辺に現われて、船をめがけて大きな声をあげました。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
目鼻めはなだちよりかみのかゝり、ならびのところまでたとはおろ毋樣はゝさまそのまゝのうまれつき
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いへのうちにゐて、その内外ないがい樣子ようすむといふところから、景色けしきうたうまれてるのであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ことにそのやや釣り気味になった眼元のすずしさ……正に日本少女のすいのきりりとした精神美を遺憾なく発揮した美しさであった。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
このいたいけな少年の手を合され質朴な老爺や婦人たちの一本な涙の回向えこう手向たむけられて、これに感動せぬ墓があったであろうか。
逗子物語 (新字新仮名) / 橘外男(著)
彼等のせいに戀々とした樣は其あとのものにとつてどれ位堪へ難いか、自分は彼等が殘した生の苦痛を引受けて吾が生の負擔はそれで自乘される。
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
せいの歡びを感ずる時は、つまり自己を感ずる時だとおもふ。自己にぴつたりと逢着するか、或はしみじみと自己を噛み味つてゐる時かだらうとおもふ。
一ツあの牡丹餅ぼたもちを引き出して、かへるいきたのをれておいたら小僧こぞうかへつておどろくだらうと
日本の小僧 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
奉納のいき人形や細工物もいろいろありましたが、その中でも漆喰しっくい細工の牛や兎の作り物が評判になって、女子供は争って見物に行きました。
半七捕物帳:56 河豚太鼓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
三人の執達吏のうち、一人は、痩せて歩くのも苦しそうな爺さんだった。他の二人はきれいな髭をはやした、疳癪で、威張りたがるような男だった。
豚群 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
洋服をきて髯などはやしたものはお廻りさんでなければ、救世軍のような、全く階級を異にし、また言語風俗をも異にした人たちだと思込んでいた。
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
どんな混亂こんらんしやうずるかわからぬといふので、警戒區域内けいかいくゐきないさらまた小區せうくくわく
九年の平波へいはさをさしてわたし気運きうんも、来年以後は変動へんどうしやうずるであらうとおもはれるのです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「そうかと申してうみの母でない私が圧制がましく、むやみに差出た口をきますと、御聞かせ申したくないようなごたごたも起りましょうし……」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
木綿縞の古布子ふるぬのこ垢づいて、髪は打かぶって居るが、うみ父母ふたおや縹緻きりょうも思われて、名に背かず磨かずも光るほどの美しさ。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
すなはち御腹をいはひたまはむとして、石を取らして、御裳みもの腰に纏かして、筑紫つくしの國に渡りましてぞ、その御子はれましつる。
父の帝の眠ります西の京、其処そこれまし十六までそだち玉ひし西の京、君に忘られぬ西の京。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
涙は流れ、笑はこぼれ、いのちの同じりつつて、底知れぬ淵穴ふちあな共々とも/″\落込んで了ふのである。
落葉 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
どもはいのち種子たねであり、どもはぐものであり、どもはてん使つかひであり。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
それでも奥山おくやまそだつたからむら言葉ことばろくにはらぬが、怜悧りこううまれ聞分きゝわけがあるから
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
文蔵の子で目附役めつけやくになっていた貞固さだかたは文化九年うまれで、五百の兄栄次郎と同年であったから、五百はその妹になったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
二人とも丁度今の米子と市子のように幼い頃から春風楼に育てられて昨年ようやく一人前になったばかりのまだ十八の、普通ならうぶな娘の年頃であった。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
堅気の田舎の家庭から巣立ちして来たばかりのお今のうぶな目には、お増の不思議な生活が、煩わしくもみじめらしくも見えるのであった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
かびはえ駄洒落だじゃれ熨斗のしそえて度々進呈すれど少しも取りれず、随分面白く異見を饒舌しゃべっても
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
はかほとりはえるにまかせたくさ刈拂かりはらはれてるから清潔せいけつつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
こはいかにとてひろく穴にしたるなかをあちこちほりもとめてやう/\くびもいでたり、雪中にありしゆゑおもていけるがごとく也。
ときどき、そりがとびあがるのは、いけがきや、おほりの上を、とびこすのでしょうか、カイはまったくふるえあがってしまいました。
この世にし、楽しくあらば、来んには、虫にも、鳥にもれはなりなむ。
浮標 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
眼をひらかむとしてまたおもふわがの日光のさびしさよ
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
もし此心得このこゝろえ體得たいとくせられたならば、個人こじんとしては震災しんさいからしようずる危難きなんまぬか
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
人は最期さいごの一念でしようを引くと云ふから、私はこの事ばかり思窮おもひつめて死にます。貫一さん、この通だから堪忍して!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
午後、Nさん来庵、お土産の生海苔はめづらしくておいしかつた、沢山あるので、佃煮にしたり干したりしてをく、むろんナマでも食べたが。
其中日記:09 (九) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
容貌については、五十を過ぎて、役者らしく整うて来たのが、まだナマの美しさの要求せられる若さの時代とて、此記事に劇壇の通論といふやうなものゝ出てゐるのも、おもしろい。
実川延若讃 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
祐信すけのぶ長春ちょうしゅんを呼びいかして美しさ充分に写させ、そして日本一大々尽だいだいじんの嫁にして
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
んなやついかしてくよりたゝきころすはう世間せけんのためだ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
神と、其祭りの為の「ニヘ」として飼はれてゐる動物と、氏人と、此三つの対立の中、生け贄になる動物を、軽く見てはならない。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「みだりに舌の根をうごかすのはよして貰いたい。孫子もいっておる。——是ヲ死地ニ置イテシカシテノチク——と。それがしは幼より兵法を学び、丞相すら事にあたってははかりごとをこの馬謖に相談されておるのだ。だまって我が命令のようにすればよい」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貪慾どんよくいきどふるのみの一事いちじにしてたちま殺意さついせうずるは殺人犯の原因としては甚だ淺薄なりと
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
わするゝとなしにわすれて一せうゆめごとし、つゆといへばほろりとせしもの、はかないのうへなしなり
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
爾に伊邪那岐黒御鬘クロミカツラを取りて、投げ棄て給いしかば、乃ちエビカヅラりき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
見涯みはてもつかぬ広い線は、あれはみんな魂のるやうな、葉の厚ぼつたい、あんな樹々だ。
之は小血管に血が充ちた儘で焼け固まった結果です、屍体の焼けたのでは、血の下方した降沈さがった面には、有りますが、上ッ面にはきない相です。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
摂津の大物だいもつうら片葉かたはあししかきないといふ伝説は古い蘆刈の物語に載つてゐる。
また、吉野の白檮かし横臼よくすを作りて、その横臼に大御酒おほみきみて、その大御酒を獻る時に、口鼓くちつづみを撃ちわざをなして、歌ひて曰ひしく、
この妻は寂しけれども浅茅あさぢの露けき朝は裾かかげけり
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「驚いたね、へへののもへじに毛のえたのがこんな大騷動にならうとは思はなかつたぜ。でも、親分、あの父娘おやこは嬉しさうだつたぜ——だが一つわからないのは、娘は何んだつて、親分の家へ訪ねて行つて、お勝手口から引つ返したんでせう」
其の日長左衛門殿どんが山へ箱根竹はこねだけりに行って、日暮ひくれに下りて来ると、山の下で孩児の啼声なきごえがするから、魂消て行って見ると、沢の岸の、かやだの竹のえている中に孩児が火の付いたように啼いてるから
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
胸突き八丁の登り口に近く、青い苔のした断崖からは、金性水きんせいすいと呼ぶ清泉が滾々こんこん瀑布たきのごとく谷間に流れ落ちている。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
ゴロリと地上へ転がったのを見ると、苔のした岩であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
たゞ忌憚のない感じを申すと、あまりに小寺さんの近代的審美感から、極めて僅かではあるが、時々シヤウのまゝの原形をまげて居はしまいかと恐れさせられた事である。
モトコレ同根ドウコンヨリシヤウズルモノヲ
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一同は早速水茶屋の床几をはなれ、ここにもおい茂る老樹のかげに風流な柴垣を結廻ゆいめぐらした菜飯茶屋の柴折門しおりもんをくぐった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
万年草まんねんそう、高野山大師の御廟にあり一とせに一度日あってこれを採と云此枯たる草を水に浮めて他国の人の安否を見るに存命なるは草。水中にいきおいたるがごとし亡したるは枯葉そのまゝ也
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
とはいへ、一しゃう航路ふなぢをばひとへにかみまかした此身このみ!……(一同に對ひ)さ、さ、元氣げんき人達ひとたち
かくごとくにして百しゃう、二百生、乃至ないしこふをもわたるまで、この梟身を免れぬのぢゃ。つまびらかに諸の患難をかうむりて又尽くることなし。もう何もかもつらいことばかりぢゃ。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
山にぜんまいが出る時分には人のおなかへ虫がきますし」と言うをさえぎる妻君「オヤ薇と虫と何か関係がありますか」お登和嬢「ハイ薇は駆虫くちゅうの功があります。薇の根からメンバエキスと申して大層強い駆虫剤が取れるそうでございます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
まったくです。大阪人のごときは算盤のたまの上にいた虫のようなものです。私は、それを痛感しております。景気がよいとか、悪いとか、相場が上がったとか、下ったとか言うてそれで一生を浪費しているのです。算盤の上で生れるものもあれば算盤の上で死ぬものもある。
空中征服 (新字新仮名) / 賀川豊彦(著)
書紀によれば、大海人皇子は「あれまししより岐嶷いこよかなる姿みすがた有り、をとなに及びて雄抜ををしく神武たけし」とある。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
あめなるやたかきみあれを。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かれの心はその造られし時、いくる力をもてたゞちに滿たされたりしかば、母に宿やどりゐてこれを豫言者たらしめき 五八—六〇
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
衵浜あこめはま小戸おどの旧蹟、芥屋けやいくの松原の名勝を按配して、しかも黒田五十五万石の城下に遠からず。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
世の人いけるを以てまかれるひとに誤つことを惡む、此れ其のことのもとなり
支那歴史的思想の起源 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
その色かれずしていけるが如く、堅硬かたきことは石なり。
まゝはゝそだちとてれもいふことなれど、あるがなかにもをんな大方おほかたすなほにおひたつはまれなり
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
自然仏蘭西フランス人の前途まで心細く思はれぬでも無いが、英国の娘供の伸伸のび/\おひ立つて行くのを見ると
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
五分苅ごぶがりではない五分えに生えた頭の十八か九の書生のような僮僕どうぼくのような若僧が出て来た。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
小さな、一尺二、三寸の木のたけで、ほんの芽えなのに青い栗毬いがをつけていたことを思い出します。
平塚明子(らいてう) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
信如もこの人の腹より生れて男女なんによ二人の同胞きようだい、一人は如法によほうの変屈ものにて一日部屋の中にまぢまぢと陰気らしきむまれなれど
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一人ひとり如法によはう變屈へんくつものにて一にち部屋へやなかにまぢ/\と陰氣ゐんきらしきむまれなれど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なぜなら古来多くの詩人が歌ったところは、究極に於ては或る一つの、いかにしても欲情の充たされない、ライフの胸底に響く孤独感を訴えるから。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
この事実は、紳士閥の新聞記者等が種々の批判と冷評とを浴せかけた共産主義の教訓を、ライフそのものが教えていることを明示するものである。
まづ「おもしろき此野をば、な焼きそ。去年のふる草に、新草のまじりて、ひなば生ふるに任せよ」と言ふ風に、大体考へられる様だ。
おもしろき野をば きそ。旧草フルクサに 新草ニヒクサまじり ひば生ふるかに(万葉集巻十四)
是則これすなはちいきてかたちを以てめぐり、しゝてはたましひを以てめぐるゆゑなりとかや。
是則これすなはちいきてかたちを以てめぐり、しゝてはたましひを以てめぐるゆゑなりとかや。
「やっぱし炭山と変らないで、死ぬ思いばしないと、きられないなんてな。——瓦斯ガスッかねど、波もおっかねしな」
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
清「あとで小川様がだん/″\お調べに成ったところが、流石さすが名奉行様だから、永禪和尚が藤屋の女房じゃアまアお梅を連れてげる時のことを知ってるから、これをかして置いては露顕するもとというて、ってげたに違いないと云うので、足を付けたがえまに知れぬと云いますわ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
浦は、おうの浦、和歌の浦。
古典竜頭蛇尾 (新字新仮名) / 太宰治(著)
革命の風雲いまだ天下を動かすに足らずといえども、その智勇弁力ある封建社会の厄介物やっかいものたる——小数人士の脳裡のうりには、百万の人家簇擁そうようして、炊烟すいえん東海の天を蔽う、堂々たる大江戸も、浅茅あさじおうる武蔵野の原に過ぎず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
いまだこの事を知らざりし折、庭の中にいささかこの花をおふし立てしが、其紅の色の濃からぬを訝しみつゝ朝な夕な疑ひの眼を張りて打まもりたりしをかしさ、今に忘れず。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
叔母もおふしたてたるをおのが誇りにして、せめて四位の少将以上ならでは得こそあはすまじきなど云ひ罵り、おのが真の女をば却つて心にも懸け居ざるさまにもてあつかひ居たりしが
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
だが、昔は、事実はおなじ女性がつとめても、毎年別の人がれ出て来ると信じて居た。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
学ばでもあるべくあらば れながら、聖にませど それ 猶し学ぶ
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
桑の木などは、根がなくとも著き易い木で、祝詞にも「イカ八桑枝ヤクハエの如く」などゝ書かれて居て、枝の繁る木である。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
祝詞にも、「イカ八桑枝ヤクハエの如く」などゝあります。
畔倉アゼクラ重四郎」「三世相縁本阿弥」に、おはな・遊女おふみ・おはんと云ふの娘形である様な役割りを引き受けてゐる。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
併し江戸世話の発達は、徐々にさうした江戸女形を独立させて来た。
まづ、人は此歌から感得する情調を分解して「えるなら生えるに任せておけ」と言ふ解釈を心に持つだらう。
副詞表情の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此歌、通例は、結句を「えれば生える様に、まかせて置けばよい」と取つて、老人述懐の比喩歌としてゐる。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
唯、神をオフし育てる家々の習俗が、人なるみこをハグヽみ申す形を、とる様になつて来たからのことである。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かうしてオフし立てたみこが、聖格を顕現して、ひつぎのみこにけ備り、ひのみこに至られることを望む様になるのは、自然の勢ひだが、必しもさうした希望を以て、お育てしてゐるのではなかつた。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
……わたし身邊しんぺんには、あいにくそんな新造しんぞないが、とにかく、ふくろにして不氣味ぶきみがる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
愕然びつくりしてむねさけるやう也しがにげるに道なく、とても命のきはなりしぬいきるも神仏にまかすべしと覚悟かくごをきはめ
さればとて雪国にうまるもの幼稚をさなきより雪中に成長するゆゑ、蓼中たでのなかむしからきをしらざるがごとく雪を雪ともおもはざるは、暖地だんち安居あんきよあぢはへざるゆゑ也。
対手が外国人だし、宣教師と云う職にある人だし、聞き届けて呉れるかどうか危ぶみながら支倉の逃亡した話をして、一緒に写している写真を貸して貰いたいと切出すと、案じるよりうむが易く、彼は、「神様は悪い事の味方しません」
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
また曰く、うめ繁殖ふえよという創造主の命は、人類の増殖に対し神自身の定めた法則と矛盾するものであり、人はその住む国の食物を増加することが不可能なために子孫の大部分が幼死を遂げざるを得ず従って増殖が何ら行われない場合にも
かねしつて居て、知ている所か私柄と、いやまて思は思をうんで心經の高ぶつて居今、まづ何事も胸にと、ほんに承はれば兼がわるう御座升だが孃樣御結婚はなさらず共御心に替りなく
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
菖蒲あやめおいけのきいわし髑髏されこうべ
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
醜類しゅうるいの面々、一匹もたすけおくな。その妻子眷族けんぞくも、見せしめのためすべて刑にけよ」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一木内相の理想おもはく通りに女を拵へさせたら、どんな物が出来上るだらう。堅麺麭かたパンのやうな二宮宗に、ちよつぴり性慾をつまみ込んだ、まるでサンドヰツチのやうな女ができるに相違ない。
又た義実よしざねが自白のことばに「かくてかの玉梓たまづさが。うらみはこゝにあきたらず。八房の犬となりかはりて。伏姫をて。深山辺みやまべに。隠れて親に物を思はせ。」云々しか/″\
所謂鮑を得ること多きが故に、岸沚の竹を燒て海中に沈置、朝にうかべる之に枝葉につく鮑恰もはえたる木子〔茸〕の如くなるとかや(伯耆民談)。
他計甚麽(竹島)雑誌 (旧字旧仮名) / 松浦武四郎(著)
片傍かたはら一叢ひとむらもり仕切しきつた真中まんなかが、ぼうひらけて、くさはへ朧月おぼろづき
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はアえた えた
小さな鶯 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
わしも、いまおもへば、そもじとおなほど年齡としごろ嫁入よめいって、そもじをまうけました。
お勢の帰宅した初より、自分には気が付かぬでも文三の胸には虫がわいた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
真淵は「みナワの如く浮ぶまさごといひて、我イキもやらず死もはてず、浮きてたゞよふこゝろをたとへたり」(考)といっている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「お師匠ししょうさまがつらつら亀卜きぼく卦面かめんを案じまするに、すなわち、——富岳フガク鳳雛ホウスウマレ、五狂風キョウフウショウジ、喬木キョウボクアクツミイダイテライカル——とござりましたそうです」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伝天正・伝正徳・伝慶長以下、六種類の神楽の次第書を見ても、大体、ウマれきよまりの山立て、或は山を立つべし、山をまつるべし、山をたづぬべし、山を売り買ふことゝいふ事から、子供の誕生に比喩をとつた行事を行ふ様であります。
然ニ土佐のいもほり(芋掘)ともなんともいわれぬ、いそふろ(居候)ウマレて、一人の力で天下うごかすべきハ、是又天よりする事なり。
「お師匠ししょうさまがつらつら亀卜きぼく卦面かめんを案じまするに、すなわち、——富岳フガク鳳雛ホウスウマレ、五狂風キョウフウショウジ、喬木キョウボクアクツミイダイテライカル——とござりましたそうです」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕の生きている苦しみと、そうしてそのイヤなヴィから完全に解放される僕のよろこびを思ってみて下さったら、あなたたちのその悲しみは
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「私は花火の事を考へてゐたのです。我々のヴイのやうな花火の事を。」
舞踏会 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
で、どうです、この庭の桜の一つ一つから、その葉の一枚一枚から、その幹の一本一本から、人間のがあなたを見ていはしませんか、その声があなたには聞えませんか? ……きた魂を、わが物顔にこき使っているうちに——それがあなたがたを皆
桜の園 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)