“嫁”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
とつ29.9%
よめ23.0%
12.4%
かたづ9.6%
8.3%
かた4.5%
2.8%
2.3%
かたず0.9%
0.9%
(他:26)5.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なに、その娘の性格が、先天的にみだらにできていたんじゃ。とつぐとすぐ、良人おっと赴任ふにん先で、書生と密通するというように」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、信長の死後、忽ち、甲信に兵を入れて、宿望の地を拡大し、二女の徳姫を北条氏直うじなおとつがせて、その小田原とはほこを収め、
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かくいとしまれつつも宮が初一念は動かんともせで、難有ありがたき人のなさけそむきて、ここにとつぎし罪をさへ歎きて止まざりしに
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「お日さま、お日さま、あなたはの中でいちばんえらいおかたです。どうぞわたくしのむすめをおよめにもらってくださいまし。」
ねずみの嫁入り (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
れでもおまへ年寄としよりだもの、おいらのふのはよめさんのことさ、年寄としよりはどうでもいとあるに
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
せがれにも、よめにも、このかねはやれない、みんな自分じぶんんでゆくときには、ってゆかなければならぬとおもいました。
善いことをした喜び (新字新仮名) / 小川未明(著)
友之助が引廻しの節、自分の罪を人にするに忍びず、引廻しの馬を止め、蟠龍軒の屋敷に於て数人の家人を殺害いたしたるは全く自分の仕業なりと
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
——それは後宮の火宅を出て、またつるぎの門へした三界に家なきものの悲哭ひこくとも歓喜ともつかない異様なまでの罪深いあえぎであった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
綱条つなえだ世子せいしで——光圀には孫にあたる——吉孚よしのぶの夫人八重姫やえひめは、京都の鷹司家たかつかさけからいていた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この小泉へかたづいて来た老祖母の生家の方でも、お種を欲しいということで、折角好ましく思った橋本の縁談も破れるばかりに成ったことが有った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ご飯たきはもういい加減の婆さんで、台所ばかりに居たし、奥様付きはお米さんといって、いっぺんかたづいた人であたしよりは十位年上でしょう。
ニッケルの文鎮 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
とお島は客を款待顔もてなしがおに言った。この若い細君は森彦の周旋でかたづいて来た人で、言葉づかいは都会の女と変らなかった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「お父上の立場もあります。親のいいつけでもあります。義母はは異母妹いもうとたちの気持もあります。……こんどはくときめました」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青麟に一言ひとことや、直ちに霹靂へきれきであった。あたかもこの時の糸七に、屋の内八方、耳も目も、さながら大雷大風であった。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「働き者ですよ。遠い縁續きださうですけれど、不きりやうできおくれだから、私などは働くより外に能はないと言つて居ます。感心な人で」
島田と別れてから二度目にかたづいた波多野と彼女との間にも子が生れなかったので、二人は或所から養女をもらって、それを育てる事にした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうしてその布はこの間まで余のうちに預かっていた娘の子をかたづける時に新調してやった布団ふとんの表と同じものであった。
ケーベル先生 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あれは、予科練から無事に帰つて参りまして、たゞ今、父の会社の方に勤めております。それから、小萩は、なんでございます……信州の方へかたずきまして……」
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
ガーエフ 下司め。いやこれは、ごめんパルドン。……ワーリャはあの男のところへくんだっけな、あれはワーリャのムコさんだ。
桜の園 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
嗚呼ああ、私はどうしたら可からう! 若し私が彼方あつちつたら、貫一さんはどうするの、それを聞かして下さいな」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「大丈夫さ。しかしもちろん戦争のことだから、どういふ張合でどんなことがあるかもわからない。そのときはおまへはね、おれとの約束はすつかり消えたんだから、ほかつてくれ。」
烏の北斗七星 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
嫁入支度に預るいうて洗いざらい持って行って、——さあ、いやでも応でも今の亭主へるというと、それこそ、ほんに、抱えるほどな
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
家康は二女の徳姫を、氏直へる約束にも承諾した。和と婚と分領ぶんりょうと、三こう一約のもとに、相互、十二月中に軍を退くことになっていた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
愛娘のむこというのは、その賊将の弟分と称する周通しゅうつうという者で、もとよりこっちから、るといったわけではない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それには自分と一緒になる前、おすみが深川のほうの糸屋へかたずいていて生んだ子の玄正にも、いい年をしててんで圓太郎は口が利けなかった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
左様そうサ、お正さんが二十位の時だろう、四年前の事だ、だからおしょうさんは二十四の春かたずいたというものだ。」
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
姉は皆かたずいて居て、身寄りの若い者の中には私の従兄いとこ藤本元岱ふじもとげんたいと云う医者がただ一人、く事がわかり書も能く読める学者であるが
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
『私此の家にた事、貴女可怪をかしいと思つたでせう?』と、稍あつて清子は極悪相きまりわるさうに言つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「あの人もボオタでやはったのに、えらいええし(好い衆)になりやはったもんや」などといわれる人があって、「ボオタ」は家計不如意で嫁入支度の出来ない時に行われる嫁入りだった。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
『私此の家にた事、貴女あなた可怪いと思つたでせう?』と稍あつて清子は極り惡相に言つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
二の宮も同じ六条院の寝殿を時々行ってお休みになる所にあそばして、御所では梅壺うめつぼをお住居に使っておいでになったが、右大臣の二女をおめとりになっていた。
源氏物語:44 匂宮 (新字新仮名) / 紫式部(著)
下の令嬢はまた順序どおりに三の宮がおめとりになるのであろうと世間も見ているし、中宮ちゅうぐうもそのお心でおありになるのであるが、兵部卿の宮にそのお心がないのである。
源氏物語:44 匂宮 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「長羅、爾は我をあざむいた。不弥の女よ。我に来れ。我は爾をめとりに長羅をった。」
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。狐の子ぁ、よめいほしい、ほしい。」と二人は森へ向いて高くさけびました。
雪渡り (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
よめいる事が何故なぜそんなに手柄てがらであろうか、お勢は猫がねずみッた程にも思ッていないのに! それをその娘は、はずかしそうに俯向うつむきは俯向きながら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「堅雪かんこ、み雪しんこ、しかの子ぁよめいほしい、ほしい。」
雪渡り (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
いよいよ身を入れてお世話したまふにぞ、我も行末夫とかしづくべき人の、かかる時より真心尽くしてこそと。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
さるにこの継母といふは、お袖が家へ来るまでに、既に三たびも他へかしづきて、いづれも不縁になりしといへば、ほんの出来合いの間に合はせものにてとうてい永持ちのせむやうはなし。
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
一 婦人は夫の家を我家わがいえとする故に唐土もろこしにはよめいりを帰るといふなり。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
たう秦韜玉しんたうぎよく村女そんぢよに、もつともうらむは年々ねん/\金線きんせんつくらふ他人たにんためよめいり衣装いしやうつくるといひしはむべなる哉々々かな/\/\
女 だつてねえ………あたし「奥さん」だとか、「妻」だとか、「おヨメ」だとかつて言葉が嫌なのよ。
夜になつて壻が大勢の友人と嫁を捜すのをとじとめゆん即ヨメさがしと称する。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ここに八上やがみ比賣、八十神に答へて言はく、「吾は汝たちの言を聞かじ、大穴牟遲の神にはむ」といひき。
次に阿耶美都あざみつ比賣の命は、稻瀬毘古の王にひましき。
叔母もおふしたてたるをおのが誇りにして、せめて四位の少将以上ならでは得こそあはすまじきなど云ひ罵り、おのが真の女をば却つて心にも懸け居ざるさまにもてあつかひ居たりしが
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
貴女は菅原様すがはらさんいらつしやる、他の人々かたがたれ方向をおさだめになるのを見て、私も何が自分に適当した職分であらうかと考へたのです——貴女に御相談したことがあつたでせう——貴女も賛成して下だすつたもんですから
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
それはグンテル王が、ひそかに想いを焦がすブルンヒルデ女王であって、ブルンヒルデは、アイゼンシュタイン河を隔てた洋上にとりでをきずき、われに勝る勇士あれば、かしづかんと宣言していたのである。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
いいえ、貂蝉は、うれしさのあまり、胸がこみあげてしまったのです。——お聞きください。呂布さま。わたくしは王允おういん様の真の子ではありません。さびしい孤児みなしごでした。けれど、わたしを真の子のように可愛がって下された王允様は、行く末は必ず、凜々りりしい英傑の士を選んでかしずけてやるぞ——といつも仰っしゃって下さいました。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それでも可いさ。然しれやうか、嗣子あととりぢやないかい」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
男というのは当時某会社に出勤していたが、何しろこんなにまで望んでったかないのことでもあるから、若夫婦の一家は近所の者もうらやむほどむつまじかった。
二面の箏 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
更に進んで「仄歩しよくほけはしけれども。わらび首陽しゆやうに折るの怨なく。岩窓がんさうに梅遅けれども。とつぎて胡語を学ぶの悲みなし。」といふに至りては、伏姫の心既に平滑になりて、苦痛全くえ、真如鏡面又た一物の存するなし。
「その大皿と、丼を——それ、ねえさん、そっちの戸棚。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ねえさん、嫁さん。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まだかさらんちゅうことだてば、判官様に、嫁様が来ただら、化けて来べえて、ハッハッハッ。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「俺がおとよさんだったら、四十越してむかさるなんぞ厭だなあ、今の者は年とっても一人でおられないかしらて……」
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
……そこにおにゃったるロミオこそはヂュリエットがたゞしいをっと、またそこにおにゃったるヂュリエットこそはそのロミオが貞節ていせつなる宿やどつま二人ふたりめあはしたは手前てまへ
わしも篠田と云ふ奴を二三度見たことがありますが、顔色容体全然まるで壮士ぢやワせんか、仮令たとひ山木の娘が物数寄ものずきでも、彼様男あんなものゆかうとは言ひませんよ、よし
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
大穴遅神にわなと云う。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)