“嫁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とつ29.4%
よめ23.8%
12.9%
かたづ8.8%
8.0%
かた4.5%
2.7%
2.5%
かたず1.0%
0.8%
めと0.6%
よめい0.6%
いら0.4%
かし0.4%
かしづ0.4%
よめいり0.4%
ヨメ0.4%
0.2%
ねえ0.2%
あは0.2%
かしず0.2%
かす0.2%
0.2%
0.2%
とつぎ0.2%
0.2%
むか0.2%
めあは0.2%
ゆか0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女がとついださきの有名な実業家のことを常に注意していたので、其の男が、あの関東の大震災の時無残にも圧死し、彼女を除く外
悪魔の弟子 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
遠方えんぽうへ、およめにいってしまわれたのよ。」と、おかあさまも、そのむすめさんのことをおもされたように、ほそくしていわれました。
青い花の香り (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは後宮の火宅を出て、またつるぎの門へした三界に家なきものの悲哭ひこくとも歓喜ともつかない異様なまでの罪深いあえぎであった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丁度私が斯寺このてらかたづいて来た翌々年よく/\とし、和尚さんは西京へ修業に行くことに成ましてね——まあ、若い時にはく物が出来ると言はれて
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
汽車に連るる、野も、畑も、はたすすきも、薄にまじわくれないの木の葉も、紫めた野末の霧も、霧をいた山々も、皆く人の背景であった。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あのひとの姉さんで、新潟の田舎へかたづいてるひとないかどうか、序に訊いといてよ。さうだつたらとても不思議な因縁があるんだから……
(新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「半年まえ、貴方様はわたくしに、脇田さまへく気があるかとお訊ねなさいました、あれは、おたわむれだったのでございますか」
彩虹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
家康は二女の徳姫を、氏直へる約束にも承諾した。和と婚と分領ぶんりょうと、三こう一約のもとに、相互、十二月中に軍を退くことになっていた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それには自分と一緒になる前、おすみが深川のほうの糸屋へかたずいていて生んだ子の玄正にも、いい年をしててんで圓太郎は口が利けなかった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
『私此の家にた事、貴女あなた可怪いと思つたでせう?』と稍あつて清子は極り惡相に言つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
二の宮も同じ六条院の寝殿を時々行ってお休みになる所にあそばして、御所では梅壺うめつぼをお住居に使っておいでになったが、右大臣の二女をおめとりになっていた。
源氏物語:44 匂宮 (新字新仮名) / 紫式部(著)
婚姻の原因を娘の行状に見出みいだして、これというも平生の心掛がいいからだと、口をきわめてめる、よめいる事が何故なぜそんなに手柄てがらであろうか
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
先生におこごとうけましたの——其れから学校を卒業する、貴女は菅原様すがはらさんいらつしやる、他の人々かたがたれ方向をおさだめになるのを見て
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
かしずいてきてからすぐ翌年に、その裏方は、後に、小黒おぐろの女房とよばれた昌姫まさひめを生み、やがてまた、二年おいて、男子おのこ明信みょうしんを生んだ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さるにこの継母といふは、お袖が家へ来るまでに、既に三たびも他へかしづきて、いづれも不縁になりしといへば、ほんの出来合いの間に合はせものにてとうてい永持ちのせむやうはなし。
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
一 婦人は夫の家を我家わがいえとする故に唐土もろこしにはよめいりを帰るといふなり。仮令夫の家貧賤成共なりとも夫を怨むべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
女 だつてねえ………あたし「奥さん」だとか、「妻」だとか、「おヨメ」だとかつて言葉が嫌なのよ。
ここに八上やがみ比賣、八十神に答へて言はく、「吾は汝たちの言を聞かじ、大穴牟遲の神にはむ」といひき。
「その大皿と、丼を——それ、ねえさん、そっちの戸棚。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人のそねみ心を惹くほどに我子は美しければ、叔母もおふしたてたるをおのが誇りにして、せめて四位の少将以上ならでは得こそあはすまじきなど云ひ罵り
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
けれど、わたしを真の子のように可愛がって下された王允様は、行く末は必ず、凜々りりしい英傑の士を選んでかしずけてやるぞ——といつも仰っしゃって下さいました。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「京都著名老鋪ろうほ財数十万戸主家系由緒身健品正風采紳士さけ不嗜たしなまず店雇人十数工場雇人数十ははろういもうとかす弟分家無係累むけいるい
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「それでも可いさ。然しれやうか、嗣子あととりぢやないかい」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
男というのは当時某会社に出勤していたが、何しろこんなにまで望んでったかないのことでもあるから、若夫婦の一家は近所の者もうらやむほどむつまじかった。
二面の箏 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
更に進んで「仄歩しよくほけはしけれども。わらび首陽しゆやうに折るの怨なく。岩窓がんさうに梅遅けれども。とつぎて胡語を学ぶの悲みなし。」といふに至りては、伏姫の心既に平滑になりて、苦痛全く
まだかさらんちゅうことだてば、判官様に、嫁様が来ただら、化けて来べえて、ハッハッハッ。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「俺がおとよさんだったら、四十越してむかさるなんぞ厭だなあ、今の者は年とっても一人でおられないかしらて……」
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
……そこにおにゃったるロミオこそはヂュリエットがたゞしいをっと、またそこにおにゃったるヂュリエットこそはそのロミオが貞節ていせつなる宿やどつま二人ふたりめあはしたは手前てまへ
わしも篠田と云ふ奴を二三度見たことがありますが、顔色容体全然まるで壮士ぢやワせんか、仮令たとひ山木の娘が物数寄ものずきでも、彼様男あんなものゆかうとは言ひませんよ、よし
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
是に八上比売、八十神に答えけらく、汝等ミマシタチの言は聞かじ。大穴遅神にわなと云う。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)