“羨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うらや67.7%
うらやま22.3%
うら7.7%
とも0.9%
せん0.4%
うらやまし0.2%
うらやみ0.2%
うらやむ0.2%
けな0.2%
やつか0.2%
ウラヤマ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいは俊夫君がある事件を解決して多額の報酬を貰うと、それをうらやんで、金員を分与せよなどという虫のいい要求を致してきます。
深夜の電話 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
「そうだろうそうだろう、自分の想像だが、大活躍しとるらしいな、うらやましいよ、じっさい、そのうち家へ遊びに来んか、じゃあ失敬!」
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
そばをつとのゐることほとんどわすれて眞面目まじめいてゐるらしかつた。宗助そうすけうらやましいひとのうちに御米およねまで勘定かんぢやうしなければならなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
防人さきもりに行くはひとるがともしさ物思ものもひもせず 〔巻二十・四四二五〕 防人の妻
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
しかし二人はただちにまた和睦わぼくする。女道士仲間では、こう云う風に親しくするのを対食と名づけて、かたわらから揶揄やゆする。それにはせんともまじっているのである。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「おうらやまし御境涯ごきょうがいですな。」
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此一家このいつかものすべて篤実とくじつなれば耕織かうしよく勤行よくつとめ小農夫こびやくしやうなれどもまづしからず、善男よきせがれをもち良娵よきよめをむかへ好孫よきまごをまうけたりとて一そんの人々つねうらやみけり。かゝる善人ぜんにんいへに天わざはひくだししは如何いかんぞや。
至極しごく上手の女にあらざれば此おはたやをたつる事なければ、婦女ふぢよらがこれをうらやむ事、比諭たとへ階下かいかにありて昇殿しようでんくらゐをうらやむがごとし。
「おゝ、けなるいなあ……あの親爺様は私より先に死んだかいなあ……」とお桐は突然泣き出した。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「いゝからやつかむなえ」
芋掘り (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
何が笑ふべきものか、何が憎むに値するものか、一切知らぬ上﨟ジヤウラフには、唯常と変つた皆の姿が、ウラヤマしく思はれた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)