“篤実”の読み方と例文
旧字:篤實
読み方割合
とくじつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
楼上ろうじょうの接客室で逢いましたが、その容貌ようぼうは温厚篤実とくじつでその中に威儀凜然りんぜんとして侵すべからざる一種の徳を備え英語もなかなかよく出来る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
篤実とくじつ謹厚きんこうと見えたが、その裏には、邪智じゃち佞才ねいさいもあった。上下に気うけがよかったが一面には自分へ追従軽薄をなすものを歓ぶふうもあった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
治兵衛はこう言って首垂うなだれました。見たところ四十前後、大家たいけの主人らしい落着きと品の中にも、何となく迷信深そうな、篤実とくじつらしさも思わせます。