“温厚篤実”の読み方と例文
読み方割合
おんこうとくじつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぜならば、丹羽長秀という者は、柴田に次ぐ信長の重臣であったのみでなく、この乱世にめずらしい、温厚篤実おんこうとくじつな人物という信用をもっているからだ。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
温厚篤実おんこうとくじつなる仮面のもとに、甚だ妖怪じみた陰謀をたくましくしていたことは明かであります。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
一番温厚篤実おんこうとくじつな評判を得ていたと云う、親父おやじどのを、おどしたり、すかしたりして、自分たちの、あらぬ非望に引き入れて、しかも最後に、親父どのだけにせめを負わせ、裏長屋に狂い死にさせた
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)