“温厚人”の読み方と例文
読み方割合
おんこうじん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松浦家では家つきの貞子夫人が采配さいはいを振っている。御主人清次郎氏は生来の温厚人おんこうじんだ。婿養子に来てから三十年間、一度でも自説を主張したことがない。万事奥さんの御意ぎょいに委せる。
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「子供に仕合せの悪い人だよ。長男も次男も死んでしまって、女の子ばかりだから、だ当分かじりついているんだろう。時勢にはおくれているが、温厚人おんこうじんで邪魔にならないから、地位ちいは確かだ」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)