“温厚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おんこう56.3%
おとな31.3%
おとなし6.3%
すなお6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
温厚おんこうなゴルドン、常識にとんだゴルドン、しかも少年たちにはきびしく毎日の学課がっかを責めて、すこしもかしゃくしないゴルドン。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
温厚おとなしい性質きだてりん一歳ひとつ違ひのその妹よりも𤍠の高い病人で居ながら、のぞく度に自分に笑顔を作つて見せるのであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
『アノ人は面白い人でして、得意な論題でも見つかると、屹度先づ給仕を酒買にやるんです。冷酒をあふりながら論文を書くなんか、アノ温厚おとなしい人格に比して怎やら奇蹟の感があるですな。』
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
旦那もね、お前さんの知ってる通り、好い人物ひとなんですよ。気分は温厚すなおですし、奉公人にまで優しくて……それにお前さん、この節は非常な勉強で、人望はますます集って来ましたサ。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)