トップ
>
温厚
>
おとな
ふりがな文庫
“
温厚
(
おとな
)” の例文
温厚
(
おとな
)
しい
性質
(
きだて
)
の
麟
(
りん
)
は
一歳
(
ひとつ
)
違ひの
其
(
その
)
妹よりも𤍠の高い病人で居ながら、
覗
(
のぞ
)
く度に自分に笑顔を作つて見せるのであつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「どうして達雄さんのような
温厚
(
おとな
)
しい人に、あんな思い切ったことが言えたものかしらん」こう森彦が言出した。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
大坂のは親の為めに芸者になつたと云つてましたが顔もよし
温厚
(
おとな
)
しさうな女でしたから、帰りたいと云ふのは帰して大坂の方を取れと云ふと橋本も其気になり帰すことにしましたが、サア路用が要る
千里の駒後日譚拾遺
(新字旧仮名)
/
川田瑞穂
、
楢崎竜
、
川田雪山
(著)
温厚
(
おとな
)
しい性質だから会社でも受が
可
(
よ
)
かった。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
捨吉はそんなことを思い付いて、皆が休息と遊戯を楽む中で、
温厚
(
おとな
)
しい友達を向うへ廻した。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
後
(
あと
)
で思へば「
亜米利加
(
アメリカ
)
物語」の材料を人知れず作つて居ながら、
唯
(
たゞ
)
僕等の前では
温厚
(
おとな
)
しい貴公子で、文学のぶの字も
全
(
まつた
)
く言はなかつたのは一人僕等を俗物だと思つて居たのであらう。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
先
(
せん
)
の
良人
(
をつと
)
は
温厚
(
おとな
)
しい学者肌の人であつたが、
或
(
ある
)
旅先で悪友に
誘惑
(
そゝの
)
かされてうつかり勝負事に関係した
為
(
た
)
め、
少
(
すくな
)
からずあつた
其
(
その
)
財産が
凡
(
すべ
)
て失はれて居た事を
良人
(
をつと
)
の死後に発見して途方に暮れた夫人は
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
厚
常用漢字
小5
部首:⼚
9画
“温厚”で始まる語句
温厚篤実
温厚人