“凡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
およ42.4%
すべ36.4%
およそ5.7%
ただ3.4%
あら2.9%
ぼん1.9%
1.3%
すべて1.2%
おおよ0.7%
おほよ0.7%
なべ0.5%
おほよそ0.4%
なみ0.4%
おほ0.3%
おそ0.3%
まる0.3%
オヨソ0.1%
おおし0.1%
おほし0.1%
おほろか0.1%
たゞ0.1%
つね0.1%
0.1%
オヨ0.1%
スベ0.1%
スベテ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梅ヶ谷もこゝにて其運命を終りたり、境川さかひがはも爰にて其運命を定めたり、およそ爰に登り来るもの、必らず又た爰を去らざる可からず。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
この水平虹は湖面近く微小の水粒が浮んで居るので生ずる虹の脚部だけが見えるのであるから、七色が横に並んで居て、厚さはおよそ一尺程に見える。
釣十二ヶ月 (新字旧仮名) / 正木不如丘(著)
夢のなかの夢、わしはわが欲望のぞみの達する日まですべての夢を踏みにじっていた、そして其日が来た時、お前はわしの手から盗まれてしまうた。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
それで過去の思想に停滞している老婦人は万事を過去の標準で是非し、若い嫁のする事がすべて気に入らない所から、一一それに世話を焼きたくなる。
姑と嫁について (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
およそパリへ行つて、文学芸術の修業を心がけ、アヴアン・ギヤルドの運動に眼をつけてゐたほどの人は、詩人A・Mの「面会日」を知つてゐるはずだ。
世界人情覗眼鏡 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
およそ芸術の制作に関するや、ことに東洋の美術において、科学の知識の必要なるや否やにつきては容易に断言する事あたはざるものあり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
だから、それを見送っていた公卿たちも、かずある武将のことなので、正成もまたその中の、ただの一個に過ぎないものとしか見ていなかった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
嬉しやと己も走り上りて其処そこに至れば、眼の前のありさま忽ち変りて、山の姿、樹立のさまただならず面白く見ゆるが中に、小き家の棟二つ三つ現わる。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
普通「対話」と呼ばれる形式は、文芸のあらゆる作品中に含まれ得る文学の一技法にすぎないが、これが「劇的対話」となると、そこに一つの約束が生じる。
舞台の言葉 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
愛情というもののありとあらゆる力、その一族の狂熱という狂熱が、すべて、サンテーズ家の最後の人間であったその子の身に伝えられてでもいるようでした。
寡婦 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
島津齊彬なりあきら公其の眼光がんくわう烱々けい/\として人をるを見てぼん人に非ずと以爲おもひ、拔擢ばつてきして之を用ふ。
「先にゃあ、去年の失敗しくじりがある。よもや今年は、のめのめ掠奪かすめられるようなぼんくらを警固としては出かけまい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女は芳野と云うその界隈かいわいでの物持の後家であった。あの印形屋の看板と同じように、べての謎は解かれて了った。私はそれきりその女を捨てた。
秘密 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
べて生けるもの、動けるものの、肉から発する音響という音響を、一切断絶して、静の極となった空気の中で
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
その時の構図は、すべてけろりと忘れたようなあり様だが、藕糸曼陀羅ぐうしまんだらには、結びつけようとはしては居なかったのではないかと思う。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
是以こゝをもつてすべて文道にあづかる者此 御神をあがめざらんや、信ぜざらんや。
ついでにおじいさんの人相書にんそうがきをもうすこしくわしく申上もうしあげますなら、年齢としころおおよそ八十くらい
おおよそ此等の人々は、皆多少今の文壇の創建に先だって、生埋の運命に迫られたものだ。
鴎外漁史とは誰ぞ (新字新仮名) / 森鴎外(著)
おほよそ世の中にて、觀察ベオバハツングと云ひ、探究フオルシユングと云ふ心のはたらきには、一つとして歸納法の力をらざるものなし。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
そのやうな光とはおほよちがひ、
萬物ばんぶつなべとゝのふり、折りめ正しく、ぬめらかに、
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
鉾杉のひとむら木立鉾杉の鉾を並べて、この朝明あさけしぐるる見れば、霧ふかく時雨るる見れば、うち霧らひ、霧立つ空にいや黒くそのうかび、いや重く下べしづもり、いや古く並び鎮もる、なべてこれ墨の絵の杉、見るからに寒しいつかし、かうがうし、さび崇高けだかし。
集中には夏の詩がおほよそ六首ある。其中別宅の事を言ふ一首と避暑の事を言ふ二首とは既にかみに見えてゐる。あます所が猶三首ある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
夕映ゆふばえの赤きを見ればおほよそのものとしもなし山のうへにて
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
信長もまた、少年の時から、鷹狩は好きだと聞いていたので、なみならぬ好意を示してきたわけである。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——それもなみな女ではなく、いつも火のような情炎を肌のあぶらにいている女の……。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丈夫ますらをの行くとふ道ぞおほろかにおもひてくな丈夫ますらをとも 〔巻六・九七四〕 聖武天皇
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
おほならばかもかもせむを畏みと振りたき袖を忍びてあるも
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
おそらくこれは大発見、と同時に又、景岡秀三郎の身を危く滅ぼすもとでもあったのです……。
足の裏 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
汽車の煤煙で化粧された名古屋駅近くの明治橋を渡つて、一直線に単線電車をおそそ十五分ほど乗ると、大門へ着くのだが、少し威勢のよい足なみで突き進むとやがて田圃へ出てしまつて、検黴病院のいかめしい建物が、目に痛いほどの寂しさを与へる。
名古屋スケッチ (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
これに比べると、近松はまるで正反対だ。
西鶴小論 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
今から考えると、まるで夢のようである。
私の子供時分 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
さうして、オヨソ一月は、後から後から替つた色のが匂ひ出て、禿げた岩も、一冬のうら枯れをとり返さぬ柴木山も、若夏の青雲の下に、はでなかざしをつける。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其でオヨソ、都遷しのなかつた形になつたので、アトから/\地割りが出来て、相応な都城トジヤウの姿は備へて行つた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
佐伯さえき伊太知いたちとか、大伴おおともくじらおおし黒鯛くろだいなどは史上にも見える人物だし、丹念にさがせば、そんな類の名は、まだいくらでもあるだろう。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また尾張の連等が祖、おほしの連が妹、目子の郎女に娶ひて、生みませる御子、廣國押建金日ひろくにおしたけかなひの命、次に建小たけを廣國押楯の命二柱。
歌は句々緊張し、むしろ悲痛の声ということの出来る程であり、長歌には、「聞く人のかがみにせむを、あたらしき清きその名ぞ、おほろかに心思ひて、虚言むなことおやの名つな、大伴のうぢと名にへる、健男ますらをとも」というような句がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
おどろに亂れし髮のひまより、人を射るやうなる眼のきらきらと光るほかは、あかにまみれし面かげの、何處にはいかならん好き處ありとも、たゞ人の目に好しと見ゆべきかは、恐ろしく氣味惡く油斷ならぬ小僧と指さゝるゝはては
琴の音 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まして生長し上った赤染右衛門は歌人であった兼盛の血を享けたと見えて、才学つねならぬ優秀なものとなり、赤染時用という検非違使から大隅守になっただけで別に才学の噂も無い平凡官吏の胤とも思われない。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
沙魚は丁度ちょうど懐卵期で、卵もぼ熟しかかっていたが、それでもうまかった。
オヨソ天下ノ事、我ガ心ニソナフル性命ノ理ニ明カナラズシテ、断制、裁割サイクワツスベキイハレ無シ。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
スベコヽに諸物皆来聚しき。
此時一度、スベテ石城シキはとりコボたれたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)