“凡”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
およ43.2%
すべ35.9%
およそ5.4%
ただ3.5%
あら2.8%
ぼん1.8%
1.4%
すべて1.0%
おおよ0.7%
おほよ0.7%
(他:25)3.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“凡”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.3%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行6.9%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆4.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
それからおよそ七十マイルばかり疾走して、全く南洋らしいジャングルや、森林の中を行くとき、私は娘にいた。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
殿でんに在りしものおよそ五六十人、痛哭つうこくして地に倒れ、ともちかってしたがいまつらんともうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
四方の壁に幾十の小さな額がかゝつて居るが、見渡した所すべてが近頃の親しい作家の絵ばかりであるのは一だ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
音、光、色彩、運動、そんなものがすべて自由性を失つてしまひ、たゞ白けた得体の知れぬ現実がぐんぐんと押し迫つてくる……
静物 (新字旧仮名) / 十一谷義三郎(著)
安堂寺町あんだうじまち五丁目の本屋会所ほんやくわいしよで、親類や門下生に縁故のあるおよそ三十三町村のもの一万軒に
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
此だけの語が言いよどみ、淀みして言われている間に、姥は、郎女の内に動く心もちの、およそは、どったであろう。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
お通は、ふるえあがって、牛の背へしがみついた。そして、丑之助の眉に、ただならぬ出来事が起りそうな気色を見たので、
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先を急ぐことに焦心あせりきっている梅軒の眼には、ただではあり得なそうな二人の刹那の驚きも眼にはとまらないらしく、
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あらゆる人間の姿態と、あらゆる色彩の閃きと、また凡ゆる国籍の違った言葉の抑揚とが、框の区切りの中にぎっしり詰っている。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
俺はこういう特徴のある指紋を持っているのだぞ、この指紋の持主こそ真犯人だぞと、あらゆる機会を捉えて広告している。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
風励鼓行ふうれいここうして、やむなく城下じょうかちかいをなさしむるは策のもっともぼんなるものである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
詩または俳句には用うれど、歌にはいまだ用いざる新句法をも用いたるはその見識のぼんならぬを見るべし。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
べて生けるもの、動けるものの、肉から発する音響という音響を、一切断絶して、静の極となった空気の中で
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
下名ノ保管スル証書ガ虚構ノ事実ニもとづケルモノナル時ハベテノ約束ヲ無効トス、——なあ
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
その時の構図は、すべてけろりと忘れたようなあり様だが、藕糸曼陀羅ぐうしまんだらには、結びつけようとはしては居なかったのではないかと思う。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
けれども我々を動かすのは「其母これらのすべての事を心にめぬ」と云ふ一節である。
続西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ついでにおじいさんの人相書にんそうがきをもうすこしくわしく申上もうしあげますなら、年齢としころおおよそ八十くらい
おおよそ此等の人々は、皆多少今の文壇の創建に先だって、生埋の運命に迫られたものだ。
鴎外漁史とは誰ぞ (新字新仮名) / 森鴎外(著)
おほよそ世の中にて、觀察ベオバハツングと云ひ、探究フオルシユングと云ふ心のはたらきには、一つとして歸納法の力をらざるものなし。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
おほよそ「有物有則」でありまして口語の上に既に則と云ふ者は自然にある。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
萬物ばんぶつなべとゝのふり、折りめ正しく、ぬめらかに、
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
万物なべととのふり、折りめ正しく、ぬめらかに、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
集中には夏の詩がおほよそ六首ある。其中別宅の事を言ふ一首と避暑の事を言ふ二首とは既にかみに見えてゐる。あます所が猶三首ある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
夕映ゆふばえの赤きを見ればおほよそのものとしもなし山のうへにて
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
信長もまた、少年の時から、鷹狩は好きだと聞いていたので、なみならぬ好意を示してきたわけである。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——それもなみな女ではなく、いつも火のような情炎を肌のあぶらにいている女の……。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おそらくこれは大発見、と同時に又、景岡秀三郎の身を危く滅ぼすもとでもあったのです……。
足の裏 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
汽車の煤煙で化粧された名古屋駅近くの明治橋を渡つて、一直線に単線電車をおそそ十五分ほど乗ると、大門へ着くのだが、少し威勢のよい足なみで突き進むとやがて田圃へ出てしまつて、検黴病院のいかめしい建物が、目に痛いほどの寂しさを与へる。
名古屋スケッチ (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
丈夫ますらをの行くとふ道ぞおほろかにおもひてくな丈夫ますらをとも 〔巻六・九七四〕 聖武天皇
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
おほならばかもかもせむを畏みと振りたき袖を忍びてあるも
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
佐伯さえき伊太知いたちとか、大伴おおともくじらおおし黒鯛くろだいなどは史上にも見える人物だし、丹念にさがせば、そんな類の名は、まだいくらでもあるだろう。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また尾張の連等が祖、おほしの連が妹、目子の郎女に娶ひて、生みませる御子、廣國押建金日ひろくにおしたけかなひの命、次に建小たけを廣國押楯の命二柱。
歌は句々緊張し、むしろ悲痛の声ということの出来る程であり、長歌には、「聞く人のかがみにせむを、あたらしき清きその名ぞ、おほろかに心思ひて、虚言むなことおやの名つな、大伴のうぢと名にへる、健男ますらをとも」というような句がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
おどろに亂れし髮のひまより、人を射るやうなる眼のきらきらと光るほかは、あかにまみれし面かげの、何處にはいかならん好き處ありとも、たゞ人の目に好しと見ゆべきかは、恐ろしく氣味惡く油斷ならぬ小僧と指さゝるゝはては
琴の音 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まして生長し上った赤染右衛門は歌人であった兼盛の血を享けたと見えて、才学つねならぬ優秀なものとなり、赤染時用という検非違使から大隅守になっただけで別に才学の噂も無い平凡官吏の胤とも思われない。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
沙魚は丁度ちょうど懐卵期で、卵もぼ熟しかかっていたが、それでもうまかった。
今から考えると、まるで夢のようである。
私の子供時分 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
オヨソ天下ノ事、我ガ心ニソナフル性命ノ理ニ明カナラズシテ、断制、裁割サイクワツスベキイハレ無シ。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其でオヨソ、都遷しのなかつた形になつたので、アトから/\地割りが出来て、相応な都城トジヤウの姿は備へて行つた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此だけの語が言ひ淀み、淀みして言はれてゐる間に、姥は、郎女の内に動く心もちの、オヨソは、どつたであらう。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
スベコヽに諸物皆来聚しき。
此時一度、スベテ石城シキはとりコボたれたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)