“基”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もと37.9%
もとづ22.9%
もとい22.9%
もとゐ7.5%
7.0%
だい0.5%
ベース0.5%
キロ0.5%
モト0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
学校を卒業して二年目、父の死によって全く係累のなくなった三造が、その時残された若干の資産をもと爾後じごの生活の設計を立てた。
狼疾記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それは無限の過程であるのである。物理学というものも、歴史的身体的なる我々の感官の無限なる行為的直観の過程にもとづくのである。
デカルト哲学について (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
平素その心を失はずば半生世路せろの辛苦は万巻の書を読破するにもまさりて真に深く人生に触れたる雄篇大作をなすもといともなりぬべし。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
以後多少の波瀾はあつたが、平安のもとゐこゝに定まり、史上に殆んど蝦夷の名を止めないところを見ても、その武功を想見することが出来る。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
入口いりぐちいし鳥居とりゐひだりに、就中とりわけくらそびえたすぎもとに、かたちはついとほりでありますが、雪難之碑せつなんのひきざんだ、一石碑せきひえました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
づか/\、の、……其處そこの五だいめの瓦斯燈がすとうところまで小砂利こざりつてまゐりますと、道理もつともことなん仔細しさいもありませぬ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
球の高くあがるは外観美なれども攫まれやすし。走者は身軽にいでたち、敵の手の下をくぐりてベースに達すること必要なり。
ベースボール (新字新仮名) / 正岡子規(著)
ツルツルと一筋、つめたい汗の玉が背筋を走ったと思うと、私も眼の前の光景が、二三十キロも遠方の出来事のように思えて来た。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
母ハ我ガハラナリ、胎ハ我ガ身命ノモトナリ。一命元ヨリ君家ニタクセド、君家未ダ兵馬ノ命ヲ発セズ、猶一日ノ無事アルヲウカガヒ、即チ、シチノ母ヲヌスミ、御辺ノ義ヲアザムク。罪大ナレド、非義ヲトガナカレ。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)