“刻”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
きざ34.8%
とき29.9%
こく19.1%
5.5%
どき5.3%
きざみ1.5%
1.1%
きぎ0.6%
0.4%
おろ0.2%
(他:8)1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“刻”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語11.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)4.0%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
大根だいこよこいくつかにつて、さらにそれをたてつて短册形たんざくがたきざむ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そこでその科学者は直ちにメスをって、その脳髄を取出した屍体の全部を十万分の一ミリメートルの薄さに切りきざんだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
夕桜の蔭はもう墨色すみいろだった。しかし、なおまだ一ときの名残りの酒もりが、帝座に武士も交じえてまれていた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
具簡ぐかんはだまった。尊氏はすぐ夜来の兵たちに一ときの睡眠をゆるし、自身はなお、一かくの内で、軍議にはいった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひとつ所を行きつ戻りつして暫くは捕手の眼を逃れていたが、その夜のいぬこく(午後八時)頃にとうとう縄にかかった。
心中浪華の春雨 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
来たる英国公使参内の当日には、繩手通り、三条通りから、堺町の往来筋へかけて、こくより諸人通行留めの事とある。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そうしてそれを敬太郎の手から受取って、「へえ、へびの頭だね。なかなかうまってある。買ったんですか」と聞いた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
到るところにその恋心のひろく展げられてあるのを、細かく織り込まれてあるのを、巧にられてあるのを静夫は見詰めた。
赤い鳥居 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
時は、たそがれどきか、あるいは、よいか夜中か明け方か、いずれにせよ、闇でも花とちるにはかわりがない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「今日、山の上であの騷のある少し前に、馬道の良助が、此處で着物を變へた相だ。それは、何どきだつたらう」
満枝はたちまち声ををさめて、物思はしげに差俯さしうつむき、莨盆のふちをばもてあそべるやうに煙管きせるもてきざみを打ちてゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
中を開けて見ると、粉煙草が少々、薩摩さつま國府こくぶでもあることか、これはきざみの荒い、色の黒い、少し馬糞まぐそ臭い地煙草ではありませんか。
銭形平次捕物控:050 碁敵 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
小舎こやなかには、二十にんこなひきおとこが、うすってました。
古代なものであったが、年号がってないので何時頃いつごろのものとも明瞭はっきりとは分らぬ。
煙草をきぎむ音などというものは、専売局が出来た以後の人間には縁が遠くなった。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
銘めい、となり近処と小さなグルウプを作って、思い思いにひそひそ話し込んでいた一同が、これで、ひとつの長閑のどかな笑い声を立てると、その中の間の一枚あけ限りになっているお杉戸のかげに隠れてすわって、さっきからその議論に聴耳を立てていた人かげが、同時に眼じりにしわきぎんでにっこりした。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
通りすがりに駕籠から見ると、石は道のまん中に転がっていて、上に南無阿弥陀仏とりつけてあった。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
「うム、きもり込んで、おぼえておけ」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
薬研やげんで物をおろす音が壁に響いて来る。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
今は習慣的になつた悲哀の筋が彼の雄々をゝしい顏にきざまれてあつた。
これはおいを遠矢にかけて、その女房を奪ったとやら申すむくいから、左の膝頭にその甥の顔をした、不思議なかさが現われて、昼も夜も骨をけずるような業苦ごうくに悩んで居りましたが
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
辻の向側には曹洞宗東清寺としるした石碑と、玉の井稲荷の鳥居と公衆電話とが立っている。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「この間、旅先から手紙を寄越よこしなすったそうだが、なぜもっと早く来ないのかって、お家様もうわさをしていたのさ。船が出るのはだから、まだちょっと間がある。とにかく、寮のほうへ廻ってお目にかかって行きなさい。なに、せわしい最中だが、私がちょっと案内をして上げましょう」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
以前から派手なのが嫌ひで、まだ若いのにあまり年増づくりだなどと言はれたのであつたが、その好みは今でも変らないらしく、黒繻子の帯に素銅すあかの二疋鮎のほりのしてある帯留などをしてゐた。
時子 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
五年の底から浮きりの深き記憶を離れて、咫尺しせきに飛び上がって来る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
貴嬢きみが掌に宝丹移せし時、貴嬢きみは再びわが顔を打ち守りたまいぬ、うるみたる貴嬢の目の中には、むしろ一さじの毒薬たまえむごき君とのたもう心あざやかに読まれぬ。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
二郎やむを得ず宝丹取りだして、われに渡しければわれ直ちに薬をすくいて貴嬢が前に差しいだしぬ、この時貴嬢きみまなこうるみてわが顔を打ち守りたまいたる、ああむごき君かなとのたまいしようにわれは覚えぬ。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
今、一トキ破却ハキヤクニ会ヒ、一修行者ノ狂歌ヲ聞ク。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)