“五”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いつ53.4%
11.4%
11.4%
9.1%
いつつ3.4%
いつゝ2.3%
ウン1.1%
いつはしらの1.1%
ずう1.1%
イツ1.1%
ゴケ1.1%
1.1%
1.1%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
椿つばきこずゑには、ついのあひだ枯萩かれはぎえだつて、そのとき引殘ひきのこした朝顏あさがほつるに、いつしろのついたのが、つめたく、はら/\とれてく。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
次に落別おちわけの王は、小目の山の君、三川の衣の君が祖なり。次に日帶日子かたらしひこの王は、春日の山の君、高志の池の君、春日部の君が祖なり。
「二進が一進、二進が一進、二一にいち天作の五一三六七八九ぐいちさぶろくななやあここの。」と、饂飩の帳の伸縮のびちぢみは、加減さしひきだけで済むものを、醤油したじに水を割算段。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「父上、四つ目の真中にチョンのあるのばかり出て、ちっとも先へ進まれません。ノ目を外した賽はないものでしょうか」
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
十九にして恋人を棄てにし宮は、昨日きのふを夢み、今日をかこちつつ、すぐせば過さるる月日をかさねて、ここに二十はたちあまりいつつの春を迎へぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
拙者せつしやふるくから此石とは馴染なじみなので、この石の事なら詳細くはししつて居るのじや、そもそも此石には九十二のあながある、其中のおほきあなの中にはいつゝ堂宇だうゝがある
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
スーウンローじゃなくて老三ローセ老四ロース(生意気)だ——と中国語を知っていたらそう罵ってやりたいところだった。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
いつはしらの皇子みこ次を以て相盟ふこと先の如し。然して後に天皇のたまはく、朕がこども各異腹にして生る。然れども今ひとつ母同産おもはらからの如くてめぐましむ。則ちみそのひもひらきて、その六皇子を抱きたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
めいつ! ようつ! ずうつ! もうつ! なあつ! やあつ! ごうのつ! お!」とみんなが答えた。
鐘塔の悪魔 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
さやがさらとなり、いつがイツ、むがの義だ、と解せられると、「なゝさら やさら」と、形の展開して行くのは、スグであらう。皿数への形が整ふと、物数への妖怪の聯想が起る。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
一の字をりつけられたのは、抗夫長屋ではやっていた、オイチョカブ賭博とばくの、インケツニゾサンタシスンゴケロッポーナキネオイチョカブのうち、このふだを引けば負けと決っているインケツの意味らしかった。
競馬 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
前の詩には春字五、遊、人の二字は各〻二、後の詩には妾字、夫、到の二字が各〻二、重複してゐるが、そのために特別の味が出てゐるとは思はれない。
閑人詩話 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
こういうところをあさ未明まだきに旅をするのは実に旅行中の最大愉快である。湖辺に沿うて行くこと五里ばかりにして朝時頃に山の間の小さな流れのところに着きました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そりやまさかに私共が三十年前に感じたやうな事はなからう。