“醤油”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうゆ58.7%
したじ14.4%
しやうゆ8.7%
おしたじ7.7%
したぢ4.8%
しようゆ1.9%
しやういう1.0%
しょうゆう1.0%
じょうゆ1.0%
たまり1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
表町おもてちょうで小さいいえを借りて、酒に醤油しょうゆまきに炭、塩などの新店を出した時も、飯ひまが惜しいくらい、クルクルと働き詰めでいた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
正宗の壜を鉄瓶より抜き出して明るき方へ透して見「大原さん、お醤油したじの中へ白いような雲のようなものがいくつも出来ましたろう。 ...
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
ざつみづけて、ぐいとしぼつて、醤油しやうゆ掻𢌞かきまはせばぐにべられる。……わたしたち小學校せうがくかうかよ時分じぶんに、辨當べんたうさいが、よくこれだつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しょぼしょぼした眼をいつもより大きく見開いて、妹が御飯粒や醤油おしたじを少しでもこぼすと、すぐにがみがみ叱りつけた。
ブリキの鐵瓶にれて、ゴトリ/\とて、いや、うでて、そつと醤油したぢでなしくづしにめるとふ。——つては、湯豆府ゆどうふ慘憺さんたんたるものである。……
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼等かれらはそれから茶碗ちやわんはしもべたりとむしろうへいて、單純たんじゆんみづ醤油しようゆした液汁したぢひたして騷々敷さう/″\しく饂飩うどんすゝつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
又日本の粗末な器物や米醤油しやういうの様な食料品を売る家も巴里パリイに幾軒かあるのを見うける。しかそれ等の好事家かうずか何処どこまで深く日本を領解して居るかと想像すると甚だ怪しい。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
それからまた岱水では「もろみのかびをかき分けて」というのと、巻はちがうが「月もわびしき醤油しょうゆうかす」というのがある。
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
あゆの三ばい醤油じょうゆ 秋 第二百十二 魚のグレー
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
姉はその前に立って、大きな味噌おけを弟にのぞかせて、毎日食膳に上る手製の醤油たまりはその中で造られることなどを話して、それから厳重な金網張の戸の閉った土蔵の内部なかへ三吉を案内した。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)